神様のテストは不意にやってくる。

『神さまのテストは不意にやってくる。それに合格できるかは全て自分次第』

何年か前に、タイで仕事の打ち合わせの後有名なお寺に連れて行っていただいたことがありました。

そこの神様はなんでも願い事を叶えてくれる・・らしいとお聞きしました。何とも神々しいではありませんか…。

ただただ感動。願い事など何もないので、手を合わせてひたすら感謝していました。

すると
「15万円どうしますか？」
そんな声がどこからともなく…
「15万???　ア、ヤバッ…返してないよ…」
さかのぼることタイへ行く１か月前。

忘れもしない渋谷マークシティにて、なんとも恐縮しきりなんですが、とある方から15万円の物をプレゼントして頂きました。

そしてさらに高級イタリアンまでご馳走になり、美味しいワインに舌鼓を打ちながら、
“こんなもん毎日飲みたいなぁ～”
なんて思ってたらふと気が付いたら・・

15万円のプレゼントが入った紙袋がナイ！！！！！

全身から血の気が引いていきました。

その瞬間、“あ、トイレに忘れてきた!’’と気づき、

「ちょ、ちょっとトイレに行ってきます…」と何事もなかったように平静を装いトイレへダッシュ。

あれからおよそ30分。まぁ当然ながらある訳がないですね。

ビルの管理会社に問い合わせたり、警察に届けたりと出来る限りのことはしてみましたが…。あ

とはどうやって謝罪すればいいのやら。いただいたばかりのプレゼントを直後に行ったトイレに忘れてくる。Y

yahoo!のトップニュースに載るくらいの前代未聞の事件です…。

しかも中身もまだ見てないし。この時ばかりは自分のアホさ加減と、だらしなさに泣けてきました。

普段は何があっても動揺しないのに、この時ばかりは3分くらい動揺してしまいました。

あぁぁぁぁぁぁ~どぉしよぉおおおおおおおお。どぉやってあやまろぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉお。絶対許してくれないよぉーーーーーーーーーー

もぅ仕方ない。正直に本当のことを話して、素直に謝るしかない。

ハンパなく申し訳ない顔を事前にトイレの鏡で練習してみる。

初体験なくせにこれがヤケに上手い。さすがは劇団ひまわり出身なだけあります。

この顔を見せれば少しは許してくれるでしょう。

そして、いざ本番。
「すみません、実は……………」
回りくどい説明はせずにストレートに誠心誠意謝ってみました。
もしあなたなら、こんな宇宙一いらない告白されたら何て返します?

ちょっと考えてみて下さい。15万円もするものをプレゼントされ、中身も見ないうちにトイレに行って、そこで忘れて来て。

自分の手にあったのはわずか3分ほど。どう？どう？どう？こんな時何て言います?

100人が100人ともブチ切れて、

「この野郎！！絶対許さない！人がせっかく～～～」ってなりますよね。

中には一生イヤミを言い続ける人もいるかも…。しかし、こんな時の言葉一つで、その人の魅力が分かるってもんです。

で、このお方のお答えですが、

「ごめんさいね。あなたがトイレに行くとき持ってあげてさえいれば良かったのに…。気が利かなくて本当にごめんなさい」

と、逆に謝られてしまいました…。

オカダカズチカのレインメーカーを食らった時よりも衝撃的でした。そしてさらに、

「いいのホントに気にしないで。私はあなたにプレゼントできただけで満足なの。その後どうなったとしても私は受け取ってもらえただけで満足なのよ」

アナタニプレゼントデキタダケデマンゾクナノヨ、ワタシハ…

なんなんでしょうか、この回答は・・・

あまりにも衝撃的な返答に言葉が見つからず、ただただ頭を何度も下げ続けました。

口を開けば涙が溢れるのが分かったので、何もしゃべれませんでした。
こんな考え方ってあるんだな…。

自分もこんな素敵なセリフがとっさにサラッと出てくるといいなっと思った瞬間でした。

その時に、この人に一生ついて行こうと心に決めました。

神さまは何のために口をつけてくれたのか。

嫌味を言うため？
文句を言うため？
口喧嘩をするため？
いや、愛のある言葉を話すために決まってる。

そしてこの方に何の恩返しも出来ないまま時は流れ、チャンマイの地にて神々しい神さまに手を合わせると、

「あの時の15万円は、どうしますか？」と問われました。

ヤバッ。喉元過ぎれば熱さを忘れる。帰国したらすぐに恩返しをしようと心に誓いました。

「かけた情は水に流せ 受けた恩は石に刻め」　

人から受けた迷惑にどう対処するかで、その人の人となりがハッキリ見えてくる。
逃げるのか
戦って争うのか
笑顔で受け入れるのか
逃げれば逃げるほど追いかけられ、困難を乗り越えても乗り越えても、同じ問題が手を変え品を変え降り掛かる。

乗り越えた先にはまた困難しかありません。困難は乗り越えるものではありません。自分の未熟で至らない部分に気づき受け入れるしかありません。

争えば争うほどに争い事がやってくる。いつか必ず自分も誰かに同じようにされる時がくるはず。

そんな時は上から見てる人に、

「お前合格ぅ～」って

鐘を鳴らしてもらえるような言動を常に心掛けておきたいものです。

神さまのテストは、いつもいつも不意にやってきます。それに合格できるかどうかは全て自分次第です。

いつも心に思うのは、【今、目の前にいる人の心に小さな炎を灯し続ける】ってことです。

それを心掛け今日も生きていきます。

adios! いやお！　開運マスター櫻庭露樹

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