【第三の人生】28の章:記してある事だけが真実とは限らない
*登場人物*
萬里→主婦でお役目持ち。今度娘のため、園の子供達、親御さん達のため、不幸な災害で亡くなった人たちのために、結界を張ることになりました。その段取りを会議。
H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)真顔でつぶらな瞳でサラッと酷な宣告をするおじじ。
現在の保育園の位置は、前面に出されている歴史的場所としては、この街の中心的大通りの一番主要な交差点。
裏の歴史は大きな交差点だから、遺体を集めやすい場所だったということでしょね。
裏の体育館解体後に発掘して見つかった物は、食器類など生活用品が主だったと聞いている。
それが、どの時代の物かは分からないけど、やっぱり陶器は土に還らないが人間は土に還り地球の一部となる。
学校で習う歴史は全国的、世界的な大きな出来事ばかり、だけど、自分が住んでいる街の歴史はあまり知識としては持っていない。
歴史と地理に関しては、萬里昔から苦手だし、興味もなかったけど、調べてみると時代の流れにより分からなくなっているだけで、とんでもない所に人は住んで生活してるんだなと驚くばかり。
他の地域がどうなのかはわからないけど、自分がこの地に生まれ、ここに住む理由がよく解った。
これだけ不幸な出来事があれば、萬里のような人間は必要だし、その分ジッとしていても忙しくて当たり前ですな。
大火事以外にも戦争で犠牲になった人達の名残もある、保育園と体育館、そして公園。
大量の霊を供養するためにやることの手始めに『結界』
結界を張り、この場所を透明のドーム状に覆い、霊達がその場所から出られないようにする。
そして、その中で供養を続けできるだけ多くの霊たちを天に帰す。これには長い時間が必要になるだろうな・・・。
H氏と萬里がやるべき事、分担について話し合った。
H氏「まずは『般若心経』を半紙に四枚書いてください。それぞれに朱印を押して、いつも作っている御守りも四つお願いします。」
萬里「般若心経?!写経は、昔悪坊主に騙されて一回やったっきりで、とても時間かかったの覚えてるんですけど・・・。漢字ばっかりだし四枚も書くとなるといつたどり着けるか分かりませんよ!?
消しゴムとか使っちゃダメなんでしょ?」」
H氏「近頃はネットでも見れますから、それ見て慎重に一枚一枚写経してみて下さい。集中していると書いてるその時に氣が入るので、絶大な効果を発揮します。どっちにしろ、今後は何度も書かないといけなくなると思いますので。」
あああああ!またサラッとキツイこと言うたぁ
( ;´Д`)