見出し画像

【第一の人生】88の章:気遣いもだいたい無駄になる

*登場人物*

  • 萬里→だいぶ疲れている主婦(K美の相談にも疲れてきた)

  • K美→萬里の中学の頃からの友人(不倫、略奪婚、夫の浮気、別居、離婚必至)


別居しながらも
K美の子供達は
時々K夫の元へ
泊まりに行っていた。

この日も、
子供達はお泊まりで不在
家には一人きりと
K美は言っていた。

萬里が思うに
こいつを一人にしといたら
ロクなことしない。

ウチに晩御飯を
食べに来るよう誘った。

この日
我が家は家族全員
揃っていたので、
ダーリンには事前に
ある程度の事情を
説明しておいた

御飯を食べ終わり
テレビを観ながら
泊まっていけばいいのに
と話をしていたが、

K美「なんか、ちょっと
熱っぽくなってきた・・・。
ダルイから帰ろうかな・・・。」

萬里「え?んじゃ、
体温計持ってこようか?
測ってみたら?」

K美「いや、
帰って薬飲んで寝るわ。」

萬里「あ〜、今日は
子供達もおらんし
ゆっくり寝れるよね?
じゃあ、気を付けて
帰り~よ。」

K美「うん、明日昼には
子供たち帰って来るし
ゆっくり寝とくわ。」

次の日、
熱っぽいって言ってたし
寝込んでいるかもしれないK美。

K夫はもう家には居ないから
K美と一緒にいる
子供達の様子が気になる。

食べ物や栄養ドリンクとか
薬はあるのかな?
K美と子供達へ
持っていこうかな~と思って
電話した。

K美「高熱出てキツい。」

萬里「あ〜、
やっぱり酷くなった?!
熱どれくらいある?」

K美「今は38度くらい、
朝方は39度くらい出てた。」

萬里「子供達は?」

K美「もう帰って来てる。
おとなしく遊んでくれてるよ。」

萬里「じゃ、
適当に買い出しして
持ってくるわ!」

K美「うん。あ、
萬里出てきてくれるなら、
ちょっと先に話して
おきたい事があるけん
家の前に着いたら
電話してくれんかな?」

あ、また、なんか
ムカつく予感・・・。

とりあえず
しばらく寝込んでも
困らない程度の食べ物や
飲み物買い込んで持って行き
駐車場から電話を入れる。

K美「怒らんで聞いて、
後で知られて怒られるより
先に話しとこうと思ったけん。」

萬里「で?」

K美「実はね
昨日萬里んちから帰って
お風呂入って、タクシー乗って
飲みに行ったと。」

萬里「は?
あんた昨日なんで
ウチに呼んだと思いよると?
あんた風邪っぽいって
言って帰ったよね?」

K美「うん、ごめん。
それはわかっとったけど、
どうしても酒飲みたくなって
バーに1人で行ったと。
で、最後まで怒らんで聞いて
悪いことしたと思っとるけん
全部話すけん。」

萬里「で?」

K美「でね、カウンターで
飲みよったら、
横で1人の男の人が飲んでて、
その人から声掛けられたと。
その人、久留米でも有名な
ボーカルでファンも
いっぱいおる人なんよ。」

萬里「で?」

K美「口説かれた。
でもね、私ね、
最初は萬里みたいに
冷たくあしらったんよ
何回も断ったし。
でもね、
女はいくらでもおるけど
抱きたいやつは滅多におらん
って言ったと。
でも、そんな中で
今抱きたいと思った
のはお前だって。」

萬里「軽すぎ。その男。
それに有名かなんか知らんけど、
萬里はそんなやつ知らん!
ただの遊び人やろもん!」

K美「何回も断ったけど
そこまで求められたら
なんか申し訳なくなって。
自分もそう言われたことが
嬉しかったし
ホテル行った・・・。
で、朝起きたら
高熱出てた・・・。」

萬里「あんたさ
萬里みたいに断ったって
言うけど、
萬里は会ったその日に
ちょこっと話したくらいで
ホテル行ったりとかせんし!
あんたと一緒にせんでくれん?
あんた、だいたい自分を
安売りしすぎやろ。
どう考えても、すぐヤレそうで
引っかかりそうな女に
見えたけん声かけられだけやん?
萬里は、自分の価値は
落としたくない!
冷たくしたり
突き放したりするのは、
相手見極めてからしか
そういうのは
考えられんけんたい!
あんたは誰が見ても
すぐ引っかかる女にしか
見えん安い女やん。
そりゃ高熱も出るわ!」

K美「だって、
萬里の家族が
仲良すぎて羨ましくて、
萬里んちに
居づらかったんやもん・・・。」

悪い意味で
期待を裏切らない女「K美」

いいや、コイツ
絶対最初から
飲みに出て行く気やったんやん。

子供達居なくて
一人になる時点で
絶対ヤル気やったんだわ・・・。

よろしければサポートをよろしくお願いいたします! 頂戴したサポートは祈祷師活動のエネルギー♪( ´θ`)ノ 賛同いただいたあなたに、ご加護をお祈りさせていただきます。