【第三の人生】27の章:地元の歴史調べ・・・
*登場人物*
萬里→主婦でお役目持ち。生まれ育った町の歴史って意外と知らないもんだった。今更図書館でお勉強です。
H氏の現場検証内容を聞いたうえで、実際どんな歴史があるのか調べる為に図書館へ向かった。
萬里「久留米の歴史を調べたいんです。」
図書館「どの時代の物が必要ですか?」
萬里「置いてあるもの全部!」
図書館「あの・・・、すごい量になりますけど大丈夫ですか?」
地元の歴史本は、分厚いものばかり。そして貸し出し厳禁。衝立のある個室的空間で本を山積みにして、ピンポイントで探してみた。
これを全部読むには、そこ数時間じゃ無理。
パラパラとめくりながら気になるところをコピーしたりメモしたり。色々と知らない歴史もたくさんあった。
ついでに昔から苦手だった地域、小○市&△の陣についてもここでやっと答えが出たりもした。
そして、あの保育園周辺については、確かに江戸の頃、2度の大火事に見舞われている。
でもどこを見ても、その時の遺体の処理方法などは書かれていない。
しかもあの場所は当時、城下町一番の大通りの四つ角として表にはあげられている。
現代では近辺に住む方々向けに看板や昔の地図として、その辺りで見かけたことはあると思う。
入園後に体育館の立て直し工事があり、その途中でいつの時代かの生活の一部が垣間見れる品々が出土し、発掘作業がしばらくの間行われた。
土を掘り返す行為は、そこに静かに眠っていた人達を揺り起こす事でもある。園の周囲が騒ぎ立ち、この時の娘はお昼寝すらまともにできなかったのを覚えている。
この時、公園の木も移動のため掘り起こされていた。その大きな木の根元が埋まっていたであろう、大きな穴の中で狐が二匹じゃれ合って転げまわっていた様子も目撃したことがある。
もちろん、実際に生きている狐ではない、転がり方が尋常ではなかった。
その時、ここに居るのは人間(の霊)だけじゃないということも知った。
歴史資料には、負の真実はほとんど書かれていないことを確信したのもこの時。
一部、昔話として残っている黒い事件もあるけど、もしかしたら自分たちが今住んでる場所かもしれない?!という不安を煽らないように?明確な場所は示されていない。
『なるほど、なるほど。観光地としてアピールできそうな昔話だけ大きく残す。それも、生きた人間の勝手な選択。今後の活動をする上で、萬里としては黒歴史の方をたくさん知りたいものだわ・・・。』