【第二の人生】85の章:強靭な肉体の持ち主モミちゃんも霊の収集家?!
*登場人物*
萬里→主婦で主人公はお役目持ってるので、日常が修行です。
モミちゃん→萬里と同じ歳の娘ちゃんを持つ、プロスポーツ選手。身体強いのか霊を収集してくる((((;゚Д゚)))))))
モミちゃんとは、よく連絡を取るようになった。
彼女は、何事もクヨクヨせず前向きでとても明るい。
その素敵な性格も左右するのか時々、体調が劇的に悪くなると連絡があったり、萬里んちに訪ねてくるようになった。
モミちゃんがウチヘ来ると、カミュ(犬)が毎度ものすごい勢いで吠える。
ちいさんが何か連れてきた時と一緒だ。
あまり敏感に分からない萬里は、カミュの行動で確定的な判断をしていた。
今までは身体の不調で判断してた萬里だけど、慣れすぎちゃって、ちょっとやそっとの身体的ダメージでは感じ取ることができなくなっている。
慣れって怖い。
モミちゃんが背負ってきた何者かの対応で、印象的だった案件がある。
モミちゃん自身も何かが居る!と、ハッキリした自覚は無い。
モミちゃんの『何かが居るかも?!』から『何かが居る!』というまでの確定的な判断は、娘さんの行動で確認している。
モミちゃんが何か連れていると娘ちゃんは、モミちゃんと目を合わせなくなり、甘えたい年頃にもかかわらず近づいてこなくなるのだそう。
モミちゃんも身体の耐久性が高く、普通なら霊を1体連れているだけで奇行に走ったり、寝込んでしまうところなんだけど、「ダルイ!」や「重たい!」という症状すら気付くか気付かないか、蚊に刺された程度の不調のみで普段通りの生活ができる。
なので、萬里の元へ来る時は必ず3体以上は身体に溜めこんで連れてくる。
状況をすぐに掴めない萬里はなかなか対応に苦労する事が多いけど、ちいさんと同じく萬里が対応を始めると、自分が今どういう状況で、何が起こっているのかが、把握できるようになり、霊の気持ちや言葉を代弁し始める。
萬里「今日は、どんな感じがすると?」
モミちゃん「なんか、器に入れられてるような変な音の感じ方なんです。
耳がおかしいのかな?と思ったんですが、娘が近寄ってこないから、多分、何か居るんだろうな~みたいな。」
萬里「モミちゃん、よく耐えれてるよね?!身体!」
モミちゃん「身体が重いとかダルイっての多少はあるんですけど、自分ではわからないから普通に大丈夫なんだと思います。」
萬里「う~ん、萬里も状況がよく把握できないから、とりあえず最近覚えたばっかの術で、笹の葉に入れ込んでみるね。」
モミちゃん「はい、お願いします。」
目を閉じ霊の出入り口となる背中に手を当て、笹の葉の中へ入るよう説得してみたが無反応。
???
萬里「あれ~?入らない?!」
モミちゃん「萬里さんが手を当てたら映像が見え始めました!私女性の両手の中に居ます!最初は普通の人だったのに、ドンドン大きくなってシャボン玉みたいな球体に私、閉じ込められました!」
萬里「なになに?!その状況!?よくわからない!その女性から何か伝わってこない?」
モミちゃん「女性の掌の中に居る私をジッと見つめてます。言葉は分かりませんが自分の子供を見つめるような目です。」
萬里「すごいね!モミちゃん!そこまでわかるんだ?!」
モミちゃん「萬里さんが触れるまではわかりませんでしたよ。一体何なんでしょうね?!」
萬里「とりあえず、だいたいの状況はわかった、萬里も視てみるね。」
萬里も目を閉じてモミちゃんの意識とリンクしてみた。
『あれ?!萬里いつの間にこんなことができるようになったんだ?』
萬里の意識しないところで意識が動かされている。