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【第二の人生】36の章:知ること感じること、供養って『心』の働き

*登場人物*

  • 萬里→主人公の主婦。役目受け入れたのはいいけど、押し寄せる死人に戸惑いを隠せません。

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)萬里に指導中。

  • ミナちゃん→萬里と同じ年の女性。自称霊感が強く自分で霊の供養をしているそうだ。氣の勉強会に来てるしH氏とも知り合いなんだけどH氏を信用してないぽい。


H氏「その女性は亡くなられてる方ですよ。
その辺は今は詮索しなくても大丈夫です。
感じたままの事を整理して、
どんな気持ちや心残りを抱えているのか
何を訴えてきたのかを
現在持っている情報の中から導き
出してみてください。
今は時間がかかってもしょうがないのです。」

萬里「あの、言った言葉は
はっきり聞き取れたんですけど、
あの女の人の口元は
動いてなかった気がするんです。
『聴こえる』というのは、
実際の私たちの声が耳に入ってくる
振動で感じる音とは違うんですか?」

H氏「違いますね~、
実際の耳に響いてくる場合も
たまにはありますが、
心(脳)の中で会話します。
なので嘘偽りが通用しないし
心から気持ちを傾けないと
応じてくれません。
萬里ちゃんの場合、
出身が大陸なので
外国の方とも対話する機会が
今後出てくると思いますが、
気負わず自分流の言葉で
会話してください。」

萬里「が、外国人ね・・・、
ちっご弁通じるだろうか・・・。
で、今回連れてる般若のような
死んだ女性はどうしたらいいんです?」

H氏「会話を心がけてください。
もし、目の前にそういう気持ちの人が居たら
萬里ちゃんならどうなだめて諭しますか?
早く心安らかに天へ帰っていただくよう
対話を試みてください。」

萬里「もう怖くて寝るの嫌なんですけど。」

H氏「寝なくても大丈夫です。
心の中で会話をする感じでいいので。
萬里ちゃんなら大丈夫!」

どういうことなのか分からんけど
もう、とにかく萬里は念仏のように
唱えましたよ心の中で、
『あなたの気持ちはわかりました。
でも、もうあなたは亡くなってますよ!
その負の感情を捨てれば
元の綺麗なお姿に戻れますから、
そして安心した気持ちになれます!
帰るべきところに帰りなさい!
↑(なぜか命令形)』

次の日、H氏に確認したら
もう般若のような女性は
天に還ってました( ´▽`)

H氏「萬里ちゃん!
ほら、ちゃんとやれてるでしょ!
きちんと供養できてるんですよ!」

イマイチ実感とか
ないんですけどね・・・(。-_-。)

H氏「ここんとこ
萬里ちゃんの後ろの方と
完全に接触できるようになって
わかったんですが、
萬里ちゃんは誰かとペアで
活動していたようです。
その相棒さんは影でしか
見せてもらえなくて、
誰なのかはわからないんですが。」

その頃、
活源会(氣の勉強会)には
子供の頃から感が強く自分流で
霊の対応をしているという同じ年の女性
『ミナちゃん』が来ていた。

萬里から見たら彼女流のやり方を
自力で確立できたなんて凄いな!
と思っていたが、
『自分一人でやってきた!』
という自信とプライドが高く、
初対面の時にはすでに
上から目線で物を言う。

こういう能力のせいで
家族とのわだかまりが深く、
自分は家族から利用されていたから
自分の家族が大嫌いだ!
という。

人としての愛情を感じない
ひねくれた考えを中心に
生きているような子だった。

彼女の話は、
何もわからない萬里からすれば
『すごい!』と言えるものではある
が、人間性が伴ってないのか?
鹿児島の村さんやH氏に感じたような
安心感のある能力者ではない。

どちらかというと、
余裕のなさを感じる。
自分一人でやってきた!
という自負があるため
こういう場に居ながらH氏の助言は
一切受け付けない。

ならば、なぜここに来るのか?
聞いた。
『人を癒す人間になりたいから
治療の方法を習いに来ている』
とのことだ。

なぜこういう人は皆
人を癒すことに燃えるのか?
それは自分に自信をつけたいから?
人から感謝されたいから?
もしかしたら、
自分に癒しが足りてない?

でも、自分の心の器と余裕がなければ
人を癒すということは可能にはならない。
だって癒しの交換をする前に目の前の相手に
安心感を与えられないから。

言わせていただくと、
H氏も小さな時から一人でやって来た人だ。
だけど人を癒す事だけに集中はしてない、
必要があるときだけいつでも施せるように
その能力を静かに育てるのが本物だと思う。

そして、H氏とミナちゃんを比べて
歴然と違うところ、
色々な事を柔軟に受け入れる事を知っているし
人の気持ちを理解するように努めている。
まず、腰が低くて
上から目線でものを言わない。

ミナちゃんもこの場で
癒しの方法というより、
もっと人との関わり方とか
色んなことを学べばいいのに・・・。
と思い、
萬里はミナちゃんのことを
先輩風を吹かせ、いつも上から物言う
空気を読まない頑固な人で、
苦手な人だと思っていた。

ミナちゃんは
萬里が来るようになるまでは
中心的な感じで居たようだが、
皆の目が萬里に向けられたことが
面白くないのではないかと感じた。

サクヤさんやちいさんから
萬里の前世の話を聞いたときは、
ミナちゃん自身
自分の前世が視えると語りだす始末・・・。

ほんとのところH氏に対しても
対抗意識を持っているんじゃないだろうか?
こういう常にマウント取ろうとする人間は
ほんと苦手(~_~;)

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