【第三の人生】60の章:滝行GO
*登場人物*
萬里→主婦でお役目持ち。滝行って簡単に考えてたけど知らないことがいっぱいだった。
H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)苦行が日常茶飯事なドMおじさん。
過酷な修行を強いられる人生のH氏に感心していたけど、それは他人事ではなかったみたい。
H氏「羅○寺で会った時、萬里ちゃんも修行の途中でしたからすでにやってますよ。生身でやることだけが修行ではないので、浮遊だと自由がきく分だいぶハードですが。」
萬里「なるほど、だからいつも朝起きた時体中が筋肉痛で、何もしてないのにみるみる筋肉が付いていくんですね。」
H氏「身体の大切な部分背骨や内臓、首などを守るために必要だからですよ。どんな衝撃にも耐えて、どんな攻撃にも屈しない身体でなければいけませんからね。」
萬里「プロレスラーですか・・・?!」
ここの滝は、萬里らが一般的に想像するダイナミックな滝ではない。
荒行として入る急な流れの滝でもない。
滝行は、滝ならどこでもいい訳ではなく、先にその場に居る方々とのやり取りで納得していただいた上に許可をいただき、それから滝に入っても良いってことになる。
滝場によって意味合いも変わる。
そして、本来『女』は滝に入ることは許されていない。
水の流れが落ちるくぼみを『滝壺』と言うが、そこには滝壺には枯葉や折れ枝、目に見えないものも含め色々なモノが溜まる。
昔から女は不浄物を出すとされ、女が滝へ入れば不浄物が流れ出し滝壺へ溜まり滝が汚れてしまう、ということだそうだ。
神社の鳥居をくぐることに関しても、女にだけある「月のモノ」を穢れとして禁じられる話もある。
根拠も分からないし、女性にとっては失礼な話だが、よくよく考えたら苦行をする女性の行者ってあまり聞いたことがない。
もちろん滝行だけが苦行ではない前提だけど、その女の代表としてGOサインが出るのは光栄なことなのかもしれない。
皆さん気付いてました?はい、萬里は一応女なのですよ
(。-_-。)