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【第二の人生】87の章:供養は虎の遠隔操作によって完了する

*登場人物*

  • 萬里→主婦です。お役目持ってるので修行中で、また新たな術を覚えたみたいです。

  • モミちゃん→シングルマザーでプロスポーツ選手。霊の収集家と言っても過言ではない。昔の萬里のようです。


瀧虎を出動させ供養してもらった後、瀧虎はどうやって帰ってくる場所がわかるんだろう?

萬里が呼べばいいもんなのだろうか?

瀧虎が活動している世界がどんなところなのかもわからないし、ペットみたいな扱いが適切だとも思えない。

念のため、目印になる物を置いておこう。

ということで、ロウソクに火を灯し、
萬里「これを目印に帰ってきなさい!」と瀧虎に事前に伝えておく。

本題の命令、
萬里「この頑丈なシャボン玉を突破し、モミちゃんの魂を背中に乗せて帰って来なさい!」

この女性霊から子供を奪うような行為でもあるので、同時に女性霊への説得も続ける。

モミちゃん「わぁ!虎がこっちに向かって走ってくる!」

萬里「モミちゃん!そのまま体当たりしてくると思うから少し端に避けといて!モミちゃんを背中に乗せて帰ってくるように命じたから、その球体を突き破ってきたら、すぐに瀧虎の背中に乗ってね!」


モミちゃん「わぁ!!!球体が粉々に砕けました!背中に乗ります!」

生身のモミちゃんの身体が揺れてる。

モミちゃん「帰って来れました!身体と中身が一致したみたいです!フワフワした感じがすっかり無くなりました。ありがとうございます!」

萬里「よし!まだ終わってないよ!女性が怒り狂う前に説得しないと!」

女性霊『我が子を奪われたのは二度目・・・。』

そんな風に聞こえた、悲しみ?怒り?
沸々とした気持ちがジワリと伝わってくる。

萬里「ここに居ても失くした子供には会えない、天に帰れば必ず本当の子に会えるから、早く行くべきところへ行きなさい!」

朱印や笹の葉を覚えた時に聞いていた術も実践してみる。
お九字を切るように中指の杖(に見立て)に、人差し指を添え、文字を宙に描き天に帰す作業。

その際『安倍晴明』が使用していたため、その名から取られた『晴明(セーマン)』の五芒星も一緒に描く。

伊勢の海女さんの御守りとしても現存している。
一筆書きができる事から『元の場所へ帰る』という意味があり、海女さんはそのマークを石に描き、御守りとして身に付け海に潜る。
『潮に流されず元の場所へ帰れますように。』という願掛け御守りだ。

なので、霊達を帰るべき場所へ帰すための印(しるし)でもある。

萬里が持つ役目『昇』天に帰す『帰』、そして五芒星が1セット。

その文字を描きながら呪文を唱え、笹の葉に入れ込む対話がうまくいかない時の最終手段ともいえる。

モミちゃんを抱え込んでいた女性は、驚くほどにすんなりと天に帰った。

萬里がこれから使っていく『漢字』、手に入れろと言われ作った3種類の朱印、それぞれの意味もこの時ハッキリと理解できた。

やはり経験の中で理屈や意味を理解していくものなんだ。

てか、笹の葉すげぇ!漢字の威力すげぇ!霊対応が楽になるかも!?
また、淡い期待を持たずにはいられない。

萬里「モミちゃん、身体の重さや不調は取れた?」

モミちゃん「う~ん、まだスッキリとはいかないですね~。」

萬里「結構、長い時間連れてたから余韻が残ると思うので、供養のあとは一連の作業として、仕上げにお清めの塩を舐めるようにしてね。」

モミちゃん「はい、今舐めときます!」

萬里「ところで、瀧虎の背中に乗った感じってどうだった?」

現実世界では絶対味わうことのできないその体験、とっても気になるぅ〜〜〜!!!

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祈祷師/療術師:萬里
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