【第二の人生】92の章：浮遊して100％体に戻れるのかどうか不安だったりする

＊登場人物＊

• 萬里→主婦でお役目持ちは、見えない虎を護衛として連れています。しかし未だに実感湧かないまま操り練習。浮遊が日常化。

• 理妃ちゃん→萬里と同じくお役目持ち。萬里とは正反対な感じの30代女子。娘が2人います。視えないけど感じる能力が超人レベルを後々発揮。

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起きている時にも度々起こる浮遊、急に体が軽くなった感じがして、地に足が付いてないようなフワフワとした感覚に襲われる。

現実の肉眼で見ている景色と同時に、現実ではない景色が入り混じって見える。どうも、これが起きている時に起こる『浮遊』のようだ。

身体から出る時は不意に無意識なのに、肉体へいつ戻るのかどうしたら戻せるのか、方法を何も知らない。

((((；ﾟДﾟ)))))))

この状態がいつまで続くのか分からず、毎日不安になった。できるだけ早く身体に戻りたい、こんな時どうすれば？

念のため、こういう状態になった時、どうすればいいのかＨ氏に聞いとかなきゃ。

度々こんなことが起こる、何度となく繰り返すけど、浮遊で徘徊して迷子になった萬里を毎回探しまわれるほどＨ氏も暇じゃない。

萬里「中身が行方不明になった時、早急に探す、ってか身体に戻すための方法はないんですかね？」

Ｈ氏「こんな時の瀧虎でしょう！瀧虎に探してきてもらうといいですよ！」

萬里「あ！その手があった！」

中身が抜け出した時は、早めに瀧虎に探してもらうようにしよう！

『もしかしたら瀧虎の背中に乗れるチャンスかもしれない！』

起きている時の浮遊、肉体は、一応当たり前に動けるのだけど、普段通りとは言えない。いつもなにげにやってる家事でも、人との会話も何事も捗らない。
できれば、すぐにでも中身を呼び戻したく、色々期待しながら瀧虎へ頼む

萬里「萬里の中身を探してきて！見つけたらこの身体へ戻れるよう、背中に乗せて帰って来なさい！」
↑
（背中に乗れる?!ワクワク!）

すごい勢いで中身が戻ってくる『さすが瀧虎！』
あれ？しかし、このスピード感、背中に乗ってる感じではない。
萬里様の命令は絶対！のはず･･･。

うん、何度命令しても、背中に乗ってる感触は味わえず。
萬里の中身を、どうやって身体に送り返してるのか？

あろうことか、御主人様である萬里を猫さながらの扱い。毎回口にくわえて首を振りブンッ!!!と投げ飛ばされている。

モミちゃんの時は、初めての命令で最初だったから聞いてくれただけで、それ以降は『いくら命令でも、こればっかりは聞けません!!!』という事なのだろうかね。
(´･ω･`)萬里の夢は早い段階で玉砕した。

モミちゃんの娘同様理妃ちゃんの娘もよく視えてるらしい。
時々理妃ちゃんちにも瀧虎を送り込むようになった。
理妃ちゃんの娘はハッキリ視えるので、萬里としても瀧虎の動きを明確に把握できるので操作の練習になる。

理妃ちゃんは理妃ちゃんで、毎日悪戦苦闘していた。頭痛持ちで目は常に充血している、家の中に霊が大量に集まり頭痛がひどいと時々連絡がある。

理妃ちゃんもまだお役目を受け入れたばかりで、右も左も分からずの手探り状態だし、お互い協力し合えることはしていこうって感じ。

生活に支障をきたす程ならなにより先に体調を戻すこと。

瀧虎を送り込み一掃してもらえば、早い段階で余裕が生み出せる。
瀧虎が行くと空気が変わり頭痛も治まるらしい。
という事は
萬里が高校生の時から悩み続けた、ひどい頭痛も霊の仕業だったんだな多分。時が経って理由が分かる事が今でもたくさんある。

理妃ちゃんの娘も瀧虎が訪ねると『トラさんが来た！』と言うらしい。
子供達に見えるように萬里もリアルに見たいなぁ。

時々理妃ちゃん娘はきかん坊になり対応に困ることがあるそうで、若干面白半分瀧虎がどこまでできるのか分からんけど、そんな時にも試しに瀧虎にお宅訪問させてみる。

萬里「理妃ちゃんのお宅に行って、娘ちゃんをおとなしくさせてきなさい！」
玄関から瀧虎が入ってきた瞬間、理妃ちゃん娘は固まるらしい。
こりゃ間違いなく100％視えてるね（笑）

玄関から入る。
瀧虎も礼儀を知っている動物だから、きちんと玄関から入る。習慣とはなかなか消えないもので、どの死人も人の家に侵入する際は、必ず玄関から入ってくる。

これ常識。

マンガやテレビのように壁をすり抜けるという事はなかなか稀で、それは礼儀がなってない人の場合だよね。

人間にしろ、礼儀のある動物にしろ、その状況全部見えてたら絶対おもしろいだろうに・・・。

萬里にも、理妃ちゃんもまだ子供の反応を見ないことには状況掴めないんだよね、普通に見てみたい・・・。

(｡-_-｡)