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第52回「知ってみよう、聞いてみよう」 畑で聞いた光る言葉 〜佐久穂共同出荷グループのらくら農場〜

 産地交流会の目的で長野県の佐久穂共同出荷グループの「のらくら農場といそベジ農場の畑」を見学させていただきました。八ヶ岳の北斜面にあり、歩く道は坂ばかり。案内役について歩くだけなのに軽く息切れ気味の私。生協で知ったBLOF理論で作った土は踏んでみたら柔らかくて足が沈みました。畑で味見したミニ白菜の甘さにも驚きました。初めて尽くしの長野県の体験の中、印象に残った言葉を三つ紹介します。

 一つ目は「転生」。今アニメのタイトルで「異世界」や「転生」がつくものをよく見ます。この畑での「転生」は、余剰野菜を土に戻すことを指します。種をまくときに、収穫時期と出荷数を予想して足りなくならないように、余剰野菜が出るように撒きます。畑に立派に育ったかぶがたくさん畝に残っていたのですが、「これはもう収穫せずに転生してもらいます。」とのこと。私はカタログで野菜を注文する時に、転生する野菜のことを気にしていませんでした。

 二つ目は「ちょうどいい」が合言葉。何か予定外のことが起こり困っても「ちょうどいい」とまず言い、そこから次はどうすればいいかを考える。失敗した人を絶対に責めないということです。凡人の私には印象に残りました。

 三つ目は「やれる人がやる」です。例えば高額な農機具を購入する時に、若い人と熟年と均一に集金することは難しいです。そんな時は買える人が買う。物事を進める時にはやれる人がやって進めるということです。野菜はもちろん、人間性にまで触れることができてファンになりました。

組合員理事 土屋 千春


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