地域に必要とされる店【代表よもやま話④】
いらっしゃいませ!
養老乃瀧株式会社代表・矢満田敏之(やまだ・としゆき)のコラム。第4回目は、地域密着への取り組みについて語ります。
ぜひ、最後まで読んでみてください!
かなりの確率で言われる言葉。
初対面の方と名刺交換をすると、かなりの確率で「学生のころ、よく利用させてもらいました」と言われます。「初めて行った居酒屋が養老乃瀧です」と言われることも多いです。
そんな時は必ず
と、つけ加えさせていただいております(笑)。
とはいえ、一度でもご利用いただけているのは本当にうれしいことです。
養老乃瀧という屋号で居酒屋チェーンを展開し始めたのが1956年。10年間は直営店だけ展開してきましたが、1966年からはフランチャイズ店の展開も開始しました。
開店から50年以上営業しているフランチャイズ店舗は、今では10店になります。
常連さんはもちろん、一見さんも大切に。
愛媛県の養老乃瀧今治店は、昨年50周年を迎えた歴史あるお店です。お祝いのため、昨年の終わり、同店のオーナーである眞部利勝さん・久子さんご夫妻の元を訪問してきました。
利勝さんは現在80歳。埼玉県の鴻巣で養老乃瀧のお店を始め、生まれ育った今治に45年前に戻り、今のお店を始めました。現在も20歳から60歳ぐらいまで、常連さんを中心に幅広い層のお客さんが来店されています。
そうたずねたところ、利勝さんはこうおっしゃいました。
今治では誰も養老乃瀧を知らなかった時代から、久子さんと一緒にコツコツと頑張ってこられたそうです。出張で来て下さったビジネスマンのお客様には、ホテルに帰って食べられるようにと、お土産におにぎりを持たせてあげたりと、お客様への細やかなサービスを続けてきました。
結局、商売とはそういった地道なことの積み重ねなのだ、と実感させられます。
また、ほぼ毎日ご来店いただいているというお客様ともお話しました。その方は、仕事がある日は仕事帰りに、仕事のない日は家から来るのだとおっしゃっていました。「店の従業員より出勤率が高い」と、ガハハと笑って教えてくれました。
そういった声をいただけることに、感謝しかありません。
「長くやっていればいい」という話ではないことは重々承知しています。でも、親子三世代で常連さんというお客様がいらっしゃったりと、長く営業しているからこそできる地域の人々とのつながりは、僕たちの財産だと思っています。
こんな時代だからこそ、人と人のつながりを支えたい。
ここにきて、オミクロン株による感染急拡大に直面し、各地で「まん延防止等重点措置」が再び適用され始めました。この2年間、何度もこれが繰り返されてきました。飲食店従事者としての悩みは尽きません...。
だからといって、悩んでいるだけでは何も変わりません。
僕たちができることは何か。コロナ禍だからこそ、飲食店が担うことのできる役割というものを、今まで以上に真剣に考え、実践する機会だと思います。
僕たちの使命は、笑顔が集う場所をつくることです。
ソーシャルディスタンスが求められる時代だからこそ、人と人とのつながりを支えることが大事です。そんな場所をこれからもつくっていきたい。そう思っています。
(終わり)
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