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IvanとLuisのトランパ
ここグアテマラでは、テストで他の人の回答用紙を見てコピーするのは当たり前。それを阻止しようとあの手この手を使う日本人の私。カンニングだけでなくて全てのズルをトランパと言ってるみたいだけど、今週の算数のテストでちょっと風変わりなトランパが2件。
Ivanのケース。
月曜日に、算数のテストが木曜日だと知ったIvan、親を騙したのか親に内緒で書いたのか分からないが、木曜・金曜の休み届けの紙を校長に出していた。たまたま通りかかった私に、校長が、「木曜日、サッカーの試合があるから、試験は休むんだって。」と本人にも聞こえるように話しかけて来た。日頃から私がIvanに手こずっているのを知っている校長は、疑惑的眼差しでIvanと私を見比べていた。「試験用紙今持ってるから、彼が時間あるなら今テストするけど。」全ての事象に対してスーパーポジティブの対応をして嘘をつきまくる彼は、「全然平気。今やるよ。」と声はいい人気取りだけど、目は完全に泳いでた。サッカーの試合を口実に試験をサボろうとしていたのに、私と1対1で試験を受けなくてはいけない状況になったのだから、仕方ない。木曜日に他の子達と一緒に試験を受けてカンニングしまくったほうが彼にとってはずっと良かっただろうに。墓穴を掘ったな。。
さて、木曜日、他の子達の試験を行ってたら、隣の教室がものすごく騒がしい。今まで、こういう時に隣のクラスに行って注意しようとしたら、実は先生が居た、という事が多かったので、怒鳴り込みに行くのは我慢して試験監督を続けていたけど、隣の声の大半はIvanのようである。自分のクラスの子に、「あの1番うるさいのIvanの声じゃないの?」って聞いたら、「そうだよ。」って。「今日、サッカーの試合で休むんじゃなかったの?」「だよね〜。クスッ。」やっぱり嘘だったんだ。でも、朝、制服で家出ても行くとこない(小さい町なので知り合いだらけ)から学校来ちゃったんだろう。呆れて話す気もしない。はい、落第です〜
Luisのケース。
試験が始まってすぐに、アルミホイルに包んだ食べ物を食べようとしてたので、試験中に食べないように注意。試験は適当にやったみたいで、早々に終わったと言って、見直しもしないという。「じゃあ、あと40分黙って他の人が終わるのを待ってなさい。」と言ったけど、じっとして居られるはずもなく誰彼構わず話しかける。注意すると、アルミホイルを持ち出して、「食べていい??」という視線を投げかけて来る。喋るなと言われたので、それを忠実に守ってるらしい。40分間注意し続けるのも面倒なので、「教室の外で食べなさい。」と外に出した。結局40分間姿が消えたままだったので、他の生徒に呼びに行かせ、全員分の回答用紙を集めた、と思ってた。
家に帰って採点していると、Luisの回答用紙だけどうしても見つからない。明日は、学校に行く予定がなかったので、校長に、明日の朝Luisに確認して欲しいとメッセージを送っておいた。夜遅かったけど、送っといて良かった。翌朝、Luisの母親がわざわざ学校に来て、「うちの息子は昨日、ずーっと家でやらないといけない算数の試験で、てんてこ舞いだった。」と言って校長に回答用紙を渡したそう。クレームに来たのかもしれないが、私からメッセージをもらってた校長は合点がいったようで、「家でやるテストなんて出してません。回答用紙を家に持ち帰ってズルしようとしたんだと思う。」と言ってくれていた。こっそり持ち帰ってやり直したは良いが、それをどうやって渡せば良いかまでは考えてなかったんだろう。浅はかな犯行は失敗に終わった。この件について私は彼と話していないので、この週末、彼は戦々兢々で過ごしているかも。いや、浅はかな彼は何も感じてないか。何はともあれ、月曜日に彼だけ再テストして、そこから罰として「÷2」くらいして成績表に記入することにしよう。しかし、Ivanのケースと違って彼の間抜けな犯行はかなり笑える。
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