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新卒で入った会社を2ヶ月で退職→xR転職した話
はじめまして!
新卒で入った会社を2ヶ月で退職→xR転職したYORIMIYAです。
もっと詳しく言うと【2019年4月→新卒でとある会社に入社 / 6月→研修中に退職 / 8月→STYLYを開発するPsychicVRLab にxR転職】したYORIMIYAです
転職から約1年経ち《どのような経緯でxR業界に転職したのか》を自分の備忘録&xR転職したい方や興味がある方へ向けて何かの手助けになれば幸いです!
前半は、「転職前、大学生活含め何をしてきたか」後半は「転職を決めたきっかけ」になっています。
◆大学生時代
"普通の"大学生でした。
よくxR系企業に就職したor転職された方々をみると学生時代からバリバリにゲーム・アプリの開発やモデリングされていたり、IT業界へインターンしていたり、転職前はゴリッゴリのエンジニアだったりしますが私は全くそんなことはなくただのテクノロジーが好きなスポーツ系大学生でした。
そうです、xRとは全く関係のない”スポーツ”という領域が専門です。大学で学んだことは「スポーツ解剖学」「スポーツ運動学」「スポーツ社会学」「スポーツ心理学」etc...履修するほぼすべての科目に「スポーツ」の文字…
小学校~大学までずっっっと部活のみしていて「プログラミング」や「アプリ開発」「ゲーム開発」といった経験は"一切"ありません。(大学までパソコンもまともに触ってませんでした)
ここ10年を簡単にまとめると…
13歳 野球部に入る
— YORIMIYA@xRMV (@jav6868) September 24, 2019
14歳 野球をする
15歳 野球をする
16歳 陸上始める
17歳 東京国体出る
18歳 長崎国体出る
19歳 スポーツ推薦で大学へ
20歳 オーディオ沼にハマる(Astell&Kern AK100Ⅱ、JHaudio Roxanne所持)
21歳 オーディオ全て売りVR買う&Unity 学ぶ
22歳 xR転職#過去10年間を振り返る
こんな感じでした。
大学は本当に”運動のできる人”が全国から集まっており、学部に入る最低レベルが「国体/インターハイ出場」「全国大会入賞経験」など、非常に厳しかったので大学の授業や実技演習含め非常に大変だった…。 授業自体はスポーツに関する授業や教員免許取得のためのカリキュラムでかなり楽しい大学生活でした。
そんなこんなで大学3年生の時”VR”と出会います。
◆初VR体験
今でも覚えていますが、2017年9月ふらっと寄ったパソコン〇房のHTCVive体験コーナーで「VR戦艦大和」を体験していなければ恐らくこの業界にいないと思う。初めてVRを体験したコンテンツがそれだったのですが強烈に感動しました。あの体験を超える体験は人生の中で一度もないレベルで。
ただ、コンテンツに感動したわけではなく"VR"というテクノロジーそのものに感動しました…「(こんなものがあるのか…)」と。さらっと聞いてきた"知識上のVR”と目の前の”現実のVR体験”がここまで違うのかと…。
その後、VR機器やVRゲームにも色々あることを知りHTC Viveを購入。買ってからはHot Dogs, Horseshoes & Hand GrenadesというガンシミュレーションゲームをやったりEmily Wants To PlayというVRホラーゲームをやったりしていましたがすぐに飽きた。(元々ゲームはあまり好きじゃないのと"VR"というテクノロジーそのものが好きなので当たり前だった…)
Hot Dogs, Horseshoes & Hand Grenades
実はこの時(2018/01)にVRChatにも何度かログインしましたが全く日本人がいない&Publicウガンダ祭り&荒らし&そもそもこれは何するゲーム?等で全く面白くない…
ただ8万以上出して1ヶ月で飽きるのはさすがにマズイと思い「何かしなければ…」と思いつつも、結局VRしない日が1ヶ月程続きましたがある出来事が起きます→
これです。この値下げがあったおかげでVRChatの日本人VRユーザーが一気に増えた感覚があります(個人的観測)。明らかに2,3月と4月の日本人VRユーザーが体感できるほど増えてた。(ありがとうHTC…)
今のフレンドさんもこの時期に始めた人が非常に多く、この時のVRchatのおかげでUnityの基礎的な部分を理解することができたのでJapanTownユーザーだった方には感謝しかありません…。
◆パーティクルとの出会い
YORIMIYAといえばパーティクルです。xR転職する決め手になったのもパーティクルシステムを使ってコンテンツ作れる事でした。
VRChatではパーティクルシステムというUnityのエフェクトシステムが使えるのですがVRChat内でパーティクルを使用して色んな面白い事をしている人々に出会います。(2018/04)
魔法陣を出して詠唱→ビルに攻撃している人、空中からマシンガン取り出して射撃している人、音楽に合わせてライブのような演出している人etc...海外の方だったので「どうやっているの?」と聞いても通じず…
JapanTownにいた日本人ユーザーの方に聞くと「UnityとVRCSDK使ってできるよ」と教えて頂いたが《Unityってなに!!》《VRCSDKってなに!!》状態だったのでしばらくポカーンと眺めることしかできなかった…
その後、日本語話す海外勢の方や日本人の方に出会い、VR空間内でUnityやパーティクルについてめちゃめちゃ聞きまくって勉強していました。のちにパーティクルライブと呼ばれるコンテンツの原型&認識が出てきたのもこの頃です。(2018/05)
◆パーティクルライブ
「パーティクルライブ」ご存じですか?簡単に要約すると「VR上で体験できる"演出メイン"のライブやMV」という"”認識"”が広まっていると感じます(そもそもエゴサ用のハッシュタグなので明確な定義はありません…)
このあたりに関してはYoutubeのLT配信やスライドがあるので見てみると理解しやすいと思います
【パーティクルライブの作り方と応用】
【Domcn vs VRChatミートアップ LT会】
私はこのパーティクルライブというものを2018年4月~今日まで作り続けてます。参考にYoutubeに8K360動画としてアップしたものを貼ります。
【ParticleLiVE " WAVE" | 8K60 360°】
また、上記の作品は360°動画ですが、VR空間で体験できるのが一番の特徴なのでVRChatとSTYLYとclusterにそれぞれアップしています。(※ボカロP《niki》氏より楽曲使用の許諾頂いてます)
この「パーティクルライブ」というコンテンツを作ってきた過程でUnityの基礎、エフェクトシステムの基礎、アニメーションの基礎を学びました。xR転職のきっかけとなったのもこの「パーティクルライブ」でした(後に詳しく説明)
◆STYLYとの出会い
VRChatを初めて1年ちょっと過ぎた2019年3月。大学の卒業式まで残り数日という時期に、VR関連のサービスを色々調べているとこんなサービスを知りました。
【STYLY】
「VR空間を創造するプラットフォーム」
「…」
「…」
「…」
「…」
「!!!…?おーこれもしかしてVRChat用に作ったパーティクルライブ移植できんじゃね?」
と思い試しにアップロードしたのが2019年3月6日
STYLYにUnityで作った"実質"輝夜月Liveアップロードしてみました!
— YORIMIYA@xRMV (@jav6868) March 5, 2019
VRchat→STYLYへの変換テスト兼ねてますので見てもらえると助かります!(音源は入っていません。がタイミング自体は同期してるのでローカルでBeyond The Moon再生すると面白いかも!!)https://t.co/NkAFlNq1sn pic.twitter.com/AFt7RoxYCN
無事に移植出来た。
この頃の私は「Unity=VRChat専用アップローダー」という認識だったので全く違うプラットフォーム上で動作する同じコンテンツに感動したのを覚えています。
この移植をきっかけにもっといろんなライブをVRChat→STYLYへと変換&アップロードを繰り返していった結果、2019/08 《STYLY》を開発するPsychicVRLabへ転職しました。
◆きっかけ
ここからが本題です。
どういう経緯で転職できたのか、ここが1番気になる人が多いかなと思います。時系列で部分的に分けると
《1》パーティクルライブをSTYLYに移植した (3月)
《2》VRとは"全く関係のない会社"に就職した (4月)
《3》社長からDMがきた (5月)
この3つが大きな分岐点でした。
《1》パーティクルライブをSTYLYに移植した
STYLYというプラットフォームにコンテンツをアップロードしたことで中の人にYORIMIYAという人間を知ってもらえたことが最も大きいと思う。この時期にアップロードしていなければ《3》のDMも"絶対"に来なかったはず…
《2》VRとは"全く関係のない会社"に就職した
当時はそもそもVRを本業にするつもりが全くありませんでした。
…と言いつつ本音は、大学でゲーム開発やプログラム等を専門的に学んだわけでもなく、単にVRChatで遊んでいた人間がUnityを使用したVR関連の仕事に就職できるわけがないという考えでした。なので就活は「とりあえずこの会社でいいや。早く終わらせて残りの大学生活遊ぼ!」的な考えで選んだ会社だったので、まーブラックな職場でした…(笑
どの会社に就職したのか言えませんが業務内容は一般的な接客業でした。残業は当たり前、週休二日制、しかも土日は両日必ず出勤、などなど…。
…とは言っても同世代に比べ割と高い給料だったと思うので、嫌ではありませんでしたがずっとこの仕事は無理だなと感じていました(体力的に…)
ただ、皮肉にもこの会社に就職していなければ恐らくxR転職していないと思う…(早くここから抜け出したかった)
《3》社長からDMがきた
2019/05/04に突如TwitterでSTYLYを開発するPsychic VR Lab の社長からDMが来ました。内容は省略しますが何度かやり取りしているうちに「直接会って情報交換しましょう」となり、実際に会って色々お話ししました。
実は、当初DMが来た際は非常に警戒していました笑。知らない人からDMが来て「直接会って一緒に情報交換しましょう」は、ちょーーっとハードル高かったです(笑
仕事が終わり、そのまま駅で待ち合わせ→そのまま食事しつつVR業界について色々聞いたり質問したりしました。そして最後に…
社長「一度、東京にあるうちのオフィスに遊びに来てよ」
↓
↓
↓
私「…!!行きます!!」
と二つ返事。旅費や宿泊費等すべて出して頂いて(めちゃありがたい…)東京のオフィスに見学に行きました。この時に会社について色々聞いたり役員の方とお話ししたり、初Hololens体験したりめちゃ楽しかった!!(余談ですが、この見学から帰ってそのまま出勤し、当日業務終了後上司に「すいません、、今週で退職します」と伝えました)
退職後は、MirageSoloのビデオシースルーで色々作ったり、Google Glassで遊んだり、clusterのライブ演出を作ったりして過ごしました。
そして2か月後の2019/08にSTYLYを開発するPsychic VR Lab にjoinしました
大雑把ですがこのような流れです
◆転職後
転職後すぐバーチャルシンガーユニット「CocoTsuki」のVRMVを製作したり、Nreal LightやiPadのAR、xR関連のコンテンツ制作を担当して現在に至ります。趣味でもARやMRも触ったりしています
ストロングエビ🍤 pic.twitter.com/wLgwKgzwWU
— YORIMIYA@xRMV (@jav6868) May 24, 2020
アバター着れた! pic.twitter.com/et0c4iovPU
— YORIMIYA@xRMV (@jav6868) May 3, 2020
こちらの5G対応ARコンテンツ作りました!!
— YORIMIYA@xRMV (@jav6868) January 24, 2020
【渋谷ハチ公前】にドーーンと5G体験コーナー設置されているのでお立ち寄りの際是非!🍤 https://t.co/6TQiXepQAS
◆さいごに
よく「転職はゴールじゃなくてスタート」と言われていますが本当にそう思います。やりたいことの”きっかけ”であり結局は「何がしたいか」の一点に尽きると感じます。特に自分と同じぐらいの若い方は今まで何をしてきたか、これから何をしたいかを伝えることが最初の一歩ではないでしょうか。
自分は高校や大学でプログラミングやゲーム開発等のカリキュラムは一切受けていません(良くも悪くも)。プログラムやUnityに関する技術的な話ができる先生やリアルの友人もいませんでした。そんな環境に置かれてた自分でも全く違う領域の特定の専門分野を調べて極めて活かして「VRでこんなの作ってみた!」と発信していたからこそ今の自分があると思います。どんな技術や表現でも『〇〇〇の分野は"あの人"に聞けば何か知ってるor分かる』等周りに認知されると色んな"きっかけ"や相談が向こうから来ます。そのチャンスを逃さないで活かそう。
(※xRに関する講演やLT、xRコンテンツ制作の依頼、個・商用VRライブ製作依頼等は”個人”で受けています。何かありましたらTwitterのDMへ🦐)
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"追記”
今年の3月にVR放送局『VRoadCaster』に"パーティクルライブ&xR転職特集"という題で出演しています。今回の話とかなり重なっている部分もありますが興味あればこちらも見て頂けると嬉しいです。