相手に意見や提案を受け入れてもらうための、3つのテクニック
現状をよくするために意見を出すことを、フィードバックと言いますよね。
ときには主張が異なる相手に自分の提案を伝えて、改善してもらう必要があります。
仕事でフィードバックする機会があるたび、わたしはどう伝えたらいいのか悩んでいました。
作家やライター、デザイナーなど、社内外でさまざまな人と関わる3人の編集者が「フィードバックの極意」について語っているもの。
わたしはこのコラムから、相手に意見や提案を受け入れてもらうための「3つのテクニック」を学びました。
(1)相手への感謝から始める
(2)相手を迷わせない
(3)相手に気づかせる
(1)相手への感謝から始める
1つめは、「相手への感謝から始める」ことです。
これはダイヤモンド社の編集者である、今野良介さんのフィードバック術。
ポイントは、「どこが、なぜいいと思ったか」→「まだ物足りないこと、どこを直してほしいか、それはなぜか」という順番で相手に伝えること。
なぜこの順番かと言うと、意見や提案を納得してもらいやすいからです。
逆の立場で考えてみましょう。自分がつくった資料を、先輩や上司に見せに行ったとします。
「もっと見やすくできない?」とだけ言われるのと、「まとめ方がすごくいいね。でも、もう少し見やすくしたい。メリハリをつけてみたら?」と言われるのと、どちらが受け入れやすいでしょうか。
ぜったいに後者ですよね。
現状の肯定から話を始めることで、相手はフィードバックを聞き入れやすくなるのです。
(2)相手を迷わせない
2つめは、「相手を迷わせない」こと。
このフィードバック術は、ライターで編集者のひらりささんのもの。
これはあいまいな部分をなくすことで、相手にすばやい判断や行動を促すテクニックです。
「この資料をまとめてほしい」と言われるより、「この資料はグラフを目立たせてまとめてほしい」と言われるほうが、何をすべきかはっきりします。
ふわっとした指示だと相手は何をしたらいいかわかりません。結果的に何度もやり直して、時間をムダにしてしまうかも。
あらかじめ言葉で具体的にしておけば、相手は安心して仕事を進められます。
(3)相手に気づかせる
3つめは、「相手に気づかせる」こと。
noteでもおなじみの竹村俊助さんのフィードバック術です。
竹村さんは最初に「あなた自身や人格ではなく、あなたがアウトプットした文章に対して言っている」と伝えるのだとか。
「ここがおかしい」「ここが読みにくい」とフィードバックすると、相手は自分が責められているように感じて不快になるからです。
みなさんはどうですか? わたしはこの気持ち、めちゃくちゃわかるんですよね…。
noteをはじめた頃は、チームのメンバーに記事についてフィードバックされてちょっと嫌な気持ちになってました(笑)。
でも、わたしではなくて記事に対してなんだ、と納得してからは気持ちがスーッと穏やかになりました。
竹村さんは相手に気づいてもらうために、こんなふうに言うそうです。
自分の書いた文章や自分がつくったものは、思い入れがあってまっさらな気持ちで見るのはむずかしい。
フィードバックする側はまず、相手のできている部分をちゃんとほめること。
その上で、客観的に見るように誘導することが大事です。
相手に受け入れてもらうには、コツがある
はじめは、編集者は優秀だから的確で正しいアドバイスができ、受け入れてもらえるのだと思っていました。
でも実は、彼らは相手に感謝を伝えたり、相手が動きやすいように工夫したり、相手に気づかせたりできる人だったのです。
今回紹介したテクニックを使えば、お互いに気持ちよく仕事ができるはず。自分にも相手にもプラスです。
みなさんも試してみてくださいね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
参考になったらぜひスキやフォローお願いします。わたしはフィードバックこうやってるよ〜などコメントも大歓迎です。
文:シノ