生きてさえいればそれでいい
朝5時、悲しい夢を見て目覚める。
過去ばかりを見るのは、暗く深い穴を覗き込んでいるかのようで、いつか吸い込まれてしまうのではないかと足がすくむ。
楽しかったことが胸を苦しめることもある。
嫌なことはすぐに忘れてしまうから尚更だ。
春が待ち遠しい。
桜の花を見に行きたい。
そうしたら笑って歩ける気がするから。
愛おしい街。
あまりにも多くの人で溢れかえる。
そのひとりひとりに人生があることを感じられるから。
私はずっと闘いの中にいる。
自分を認められないことの闘いは、もう終わった。(じつはまだ燻っているのかもしれないけど)
二つ目の大きな闘いは、心と脳そして身体のことだ。
いつ爆発するかわからない爆弾を握りしめ、毎日を過ごしている。
薬である程度の解体作業はできる。
爆発したら、人生におけるすべての楽しみを忘れる。愛しい人たちのことも。
それでも縋ることのできる人はいた。
必要なのは、助けを呼ぶことだ。
一瞬で人は絶望に落ちそうになる。
こんな人生、と駅のホームの端をふらふらしながら何度歩いただろう。
終わらせたくなる願望が、生きる辛さを上回ってしまう時があるのだ。
今の私よ。
忘れないでくれ。
今ある希望はこの先も何度か見失うだろう。
でも絶望してはいけない。
理由はなんであろうと、助けを求めて応えてくれる人もいるのだ。
それならば神様は私を見捨てるはずがない。