会社を辞めるとも思ってなかった自分が起業するまでの話
2017年3月、サラリーマン卒業。
今振り返ると、案外あっさりと決断できた。気持ちは清々しかった。
約1年フリーランスを経験した後、2018年2月に起業。
それまで起業はものすごいことだと思っていた。それまで起業は特別なことだと思っていた。
元々サラリーマンを辞めるつもりはなかった。
好きな旅行や食に時間を使えればそれでよかった。
ただなんとなく、サラリーマンの生活は続かないと思っていた。
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こんにちは。
ヨリドコロ・アンド・パートナーズという、小さなコンサルティング会社の代表をしている、内田といいます。
サラリーマンを辞める気なんてなかった私が、まさかの起業をしてから、早いもので4年が経ちました。
*最近撮り直した、会社のイメージ写真です。今は北鎌倉を活動拠点に、仲間と楽しく働いています。
このnoteでは、起業するまで、起業してからの気持ちの整理をしてみました。
自分は起業したことにより、人生豊かになったと感じています。
前提として、必ずしも「起業」が良いとは思っていません。人それぞれ価値観がありますし、働き方のスタイルが自分に合っているか、より幸せになれる選択ができているかどうかが大切だと考えています。
笑顔が下手になった、サラリーマン時代
サラリーマン時代、どんな人ともわりと話もはずむし、どんな場にも比較的スッと溶け込む様子を見て、よく「慣れるのが早いですね」なんて言われることも多かった。
でもそれは違う。慣れるのが上手いのではなく、ただ合わせようと、とにかく必死だった。
普段から「そもそもなんでこうなんだ?」と考える癖がある。これは子どもの頃から変わっていないこと。大人の言うことに対して「なんで?」とずっと繰り返していた。
自分が納得しないと本気で取り組めないし、なかなか行動に移すこともできない性格。
同僚たちは、上司や代表が言っているから、クライアントが言っているから「やらないといけない」と動いていた。
でも自分には、そもそもなぜやらないといけないのかが理解できない。それを対応するのが自分である理由もわからない。説明を求めても、まともに答えてくれる人たちは少なかった。もちろん、きちんと説明してくれる人たちもいたけど、十分な説明もなく、ただただ業務を依頼されることもあった。
自分のそもそもに納得したい気持ちと、周りの状況が少しずつかけ離れていき、気づけば、思いっきり笑うことができなくなっていた。
”〇〇でなければならない” 生活
いま思えば、当時は見えないなにかに、縛られていた。
サラリーマンなら、「やりたくなくても、できる」のであれば引き受けた方が良いだろう思っていた。
サラリーマンなら、「給料をもらっている以上、やりたくないこともやらなければならない」と思っていた。
この思い込みが強くなればなるほど、仕事を頑張れば頑張るほど、笑顔は減った。やらなければならないと思うと、もう自ら考えることもやめてしまった。会話も減る。もっと良くしようと思い、周りに相談すらしなくなってしまった。
苦しい9割の生活で見つけた、1割の楽しさ
正直、サラリーマン時代は、本当に辛かった。
でも苦しい生活のなかでもがいたことが、今の事業に繋がっている。
サラリーマン時代のほとんどを、新しい事業を企画する部署で過ごした。時間がない中、どう新しいものを生み出すか、どう結果を出せば良いのかを考え、模索する時間が長かった。「新しいもので結果を出さねば」というプレッシャーで、精神的な不安を常に感じていた。
そんな日々に、少しの変化が起きる。
独立する直前、自分が事業を考える役割から、新しい事業を企画する人をサポートする役割になった。「自分が、新しいことをやらねばいけない」ではなく「心からやりたい」と思っている人たちに囲まれ、自分とプロジェクトの雰囲気が、一気に明るくなったのを覚えている。
*ちなみに、弊社の打ち合わせは、こんな感じ。
やりたい気持ちに溢れ幸せそうなクライアントと、同じ目線で企画を模索する。そして、感謝される。この時から徐々に、仕事が楽しい!と感じることも増えてきた。
今の自分があるのは、この一言があるから。救われたのは自分
そんな時に言われた一言が、今でも忘れられない。
「そばに居てくれるだけで十分です。いつでも話しを聞いてくれるし、いつでもイイですねと言ってくれて、自分の存在を肯定してくれる。」
自分がそこにいて、共感しているだけで、目の前の人が救われていた。違和感を感じ続ける生活のなかで、自信をなくしていたけれど、この言葉で、やっと自分の存在価値を感じることができた。
それまでの自分は、ビジネスマンは、クライアントの事業に厳しく切り込み、事業を数字として成長させられる人にだけ、価値があると思っていた。
でも、事業を考えるのは人。事業をやるのも人。人には気持ちがあって、その気持ちが落ち着ける場所がなければ、心から事業に取り組むことはできない。
自分の共感力が役に立てる場所がある。そして、気持ちのヨリドコロが、どんなビジネス・人にとっても必要だと感じた私は、事業そのものだけでなく、人の気持ちに寄り添うことができる環境を作ろう、と思った。
ヨリドコロ・アンド・パートナーズ、創業
もがき続けて、やっと自分が心からやりたいことを見つけた。元々サラリーマンを辞める気なんてさらさらなかったけれど、会社の枠やサービス・プロダクトに囚われず、気持ちに寄り添うこと。そもそも本当に幸せな答えなのか、事業を根本から見直すこともサポートしたいと思った結果、手段は起業だった。
サラリーマン生活、15年。苦しかった時間は長かったけれど、その時間のおかげで、いま苦しい想いをしている方にも共感できることがある、と感じている。
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今、この文章を書いている自分は幸せだなと感じています。起業した当初よりもさらに、やりたいことをやっているし、自分の存在価値を感じているからです。
今後も、私の日々感じたことや小さな変化を発信していきます。
大きな変化(change)よりも、日々の小さな変化(shift)を大切にしながら、ヨリドコロ・アンド・パートナーズのチームで一丸となって、大切な人たちに寄り添っていきます。
* 文中に使用した、素敵な写真のほとんどは、朝岡英輔さんに撮影していただいたものです。朝岡さんのおかげで、笑顔溢れる素敵な写真とともに、弊社を紹介できることが増えました。
【 朝岡さん情報 】
Instagram @eisuke_asaoka_photography
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