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苦手なこと

私は、口頭で説明するのが、大変苦手である。

一対一で、心を許せる友達と話していても、上手く話せない。言いたいことの10%も言えていない感覚がある。後でレポート提出してもいいですか?と、よく思う。

この感覚を、言語化してみると…。

真っ白いつるつるのボードに、安いプラスチックのおもちゃをぶつけている感覚だ。
あのおもちゃは何だろう?と思って調べたら、チェーンリングと言うらしい。カラフルな輪っかのおもちゃ。

チェーンリングは、白いつるつるの板に当たって、かしゃかしゃと音を立て、落下してゆく。
かしゃかしゃと軽い音をたてるのは、きっと、私の言葉だ。
不規則な、心許ないような、音。
相手に届くと思えない、音。

相手がつるつるの板であるのなら、そこへ向けるのはチェーンリングではないはずだ。素材として、全く適切ではない。

相手がホワイトボードであるならば、
ホワイトボードマーカーとか、マジックとか、マグネットを使うべきだ。
彫刻刀で彫ったっていい。
鉄でできていたら、グラインダーで彫ったっていい。
生卵をぶつけるんだって、何らかの跡は残してくれる。

頭で考えたら、分かる。
イメージを書き換えることは、できるのだろうか?ちょっと、やってみようかな。


心を許した友人と、一対一でさえ、これなのだ。
大勢を前にしたら、私は途方に暮れてしまう。

それは、壁のない、ただ平らで、ひどく人工的な場所に、一人でぽつんと立たされている感じ。掴むものが、何もない。私の周りに、ただ、人工的な広い空間が広がっている。色彩もない。

そんな私だが、人と話すのが、楽しく、好きでもあるのだ。これは、最近になって認識したことで、私も大変驚いた。
恐らく、人に対する興味があるからだ。

最初はつるつるの板でも、だんだん、柔らかくなって、色がついてくる。楽しい!もっと知りたい!
でも、また説明しなければならない事が出てくると、つるつるの板が再登場する。

最近は、ノートも活用するようにしている。
つるつるの板に書けない代わりに、ノートに書くのかもしれない。まだ、あんまり定着していないけれど、楽しみながらやっていきたいと思う。

すべり落ちたチェーンリングを、根気強く拾ってくれている友人には、本当に感謝している。
皆様のお陰で、あきらめずに、チェーンリングを投げ続ける事ができています。ありがとう!
ホワイトボードマーカーや、彫刻刀で彫れる日が来るといいなあ!
どうしてものときは、レポート提出させていただきます。

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