クリスマスを彩る絵本9選 #Xmasアドカレnote2019 (24日目)
「ねえ、あと何回寝たらクリスマス?」
今日もまたこのセリフを口にした5歳娘は、あー楽しみで寝られなーいと、飛び起きてしまった。
「眠れそうにないの。絵本読んで」
1冊だけでいいからお願い、と娘はクリスマスツリーの下に置いてある絵本を手に取る。
今夜はなんの絵本だろう?
クリスマスをさがそう!楽しもう!
5歳娘が選んだ絵本は、昨年のクリスマスに購入した『チャレンジミッケ』。
写真に隠されたアイテムをさがす、でお馴染みの『ミッケ』シリーズ。なかでも、サンタクロースがテーマのこちらは、お菓子の家やスノーボール、山盛りジンジャークッキーに色とりどりのオモチャが登場して、夢のよう。
1冊の絵本を真ん中におき、私、5歳、3歳、0歳でぐるりと囲む。ドラゴン、へらじか、赤いボタン、水玉模様のネッカチーフ……。
「みっけ!」
娘のはしゃいだ声が寝室に響いた。
さあ、このページが終わったら今日はおしまい。続きはまた明日。
……とは、すんなりいかないようだ。「よ、ん、で!」と、3歳息子も『1001のクリスマスをさがせ!』をもってくる。絵本はひとり1冊なのね。
ミッケ同様、さがす系のこのシリーズは3歳息子の大のお気に入りだ。難易度がミッケよりも易しく、いろんな生物が登場し、数を数えたい息子の発達段階にちょうどよいのだと思う。
静寂だった『ミッケ』のクリスマスの夜から一転、『1001のクリスマスをさがせ!』はとても賑やか。うかれたネズミにおどるこびと、ほほえむフライパンや歌うネコ。いくつ見つけられるか探してみよう。
「いーち、にぃい、さぁん……」
得意げに数えていた3歳だけど、その声に眠気が混じる。
そろそろおやすみ。絵本はまた明日。
クリスマスまで、あと10日。
サンタがこわい娘と絵本パーティ
今日は保育園のクリスマス発表会。
ステージ上から私をみつけ、「あ、おかあさん!」と手をふる3歳。泣いちゃうかなと心配だったけれど、始終にこやかにダンスを披露。スマホ越しに思わず笑みがこぼれる。
年中さんの娘はつんとすまして舞台にたった。堂々と演技をこなす。とっても上手。家で練習していたもんね。0歳とともに拍手をおくる。
そして最後はスペシャルゲスト。なんと、プレゼントをもったサンタクロースが登場だ。わっと、駆け寄る子どもたち。
が、娘の笑顔がさっと曇った。私の服の裾をぎゅっとにぎり「……帰ろう」と見上げる。どうやらサンタクロースがこわいみたい。
どうして?と後から話を聞くと、「サンタさんが人間だった……」と答える娘。
もしかして、クリスマスは今日会ったサンタクロースのおじさんが窓から侵入してくると、思っている……!?(それは確かにこわい)
私は、急いで図書館に走った。サンタの絵本を数冊手に取る。
「今夜は絵本パーティだ。いっぱい読もう!」
皆でサンタクロースのお仕事を見学しようか。5歳3歳に声をかけると、わぁい!と歓声があがった。
まず、サンタさんはひとりではない。サンタの国にはたくさんのサンタクロースがいるの。
『あのね、サンタの国ではね…』では、1月から12月までのサンタクロースたちの様子が描かれている。4月はトナカイの訓練がはじまり、8月は束の間バカンス、12月のイブの夜、ハイホー!とサンタのソリが一斉に夜空へ舞い上がった。
『ノンタン!サンタクロースだよ』では、動物たちのサンタクロースも登場するよ。
キリン、ゾウ、ペンギンにカタツムリ。見開き2ページで描かれる動物サンタに5歳娘が歓喜した。3歳息子はにょろにょろヘビを見つけて、笑う。
クリスマスイブのサンタクロースは大忙しだね。お手伝いも必要かな?今度は、こちらを読んでみよう。
『サンタクロースのおてつだい』は写真集のような絵本。ページをめくるたび、サンタのもとへ向かう赤い帽子の少女と、その旅路を助けるさまざまな動物たちが、生き生きと動きはじめた。暗闇からぬっと現れたジャコウウシに、娘とふたり息をのむ。
ほかには、「誰」がサンタさんのお手伝いをしているかな。
『おたすけこびとのクリスマス』では、大勢の小人たちが、
『めがねうさぎのクリスマスったらクリスマス』では、めがねうさぎとオバケのコンビが、お手伝い。
「うちにはどんなサンタさんがくるのかなぁ?」と、まだ少し不安そうな娘。
会ってみたい?と聞くと、「ううん、寝て待ってる。お母さん、サンタさんにクッキー渡しておいてね」と、娘は布団のなかへもぐりこんだ。
クリスマスまで、あと5日。
子どもたちの目に映るクリスマス
サンタクロースは「いる」と、まっすぐに信じる5歳3歳。
彼らの目に映るクリスマスはどんな世界なのだろう。私にも少し見せてほしい、とこちらの絵本を手に取った。
『クリスマスのふしぎなはこ』の主人公「ぼく」は、サンタクロースの世界とつながった「ふしぎなはこ」をみつけた。クリスマスの日、ぼくは何度もその箱を覗く。サンタさんお寝坊してないか、ちゃんと出発できたのか、本当にぼくの街に来てくれるのか、とっても心配。気になっちゃう。
「ふしぎなはこ」の存在に驚くことなく、すんなりと受け入れた「ぼく」の姿に3歳息子の顔が重なる。
林明子さんの『クリスマスの三つのおくりもの』は、どこにでもいる3兄弟が主人公。うちの3兄弟にもどこか似ている。
でもね、彼らの日常は、大人の私からみるとたくさんの「ふしぎ」に溢れている。長女・かすみちゃんはウサギのママからお茶をいただくし、真ん中の子・もっくんはズボンを追いかけて街中を疾走する。クリスマスの夜、末っ子・れいちゃんはひょんなことからサンタさんの袋に入ってしまった……。
今夜は、子どもたちのこの絵本を読もう。
君たちは、絵本のなかの「ふしぎ」を当たり前の現実として受け止めるのかな、クリスマスイブの夜はサンタの影に気づくかな。
あと、
娘からの「ねえ、あと何回寝たらクリスマス?」には、今日こそこう答えるんだ。
クリスマスまで、あと1日。
・・・
#Xmasアドカレnote2019 は、(恐れ多くも)クリスマスイブ担当なので、子どもへの贈り物となるような読み物を、と「絵本」をテーマに選びました。おかげで、書くのも読むのも楽しかった!ルミさん、素敵な企画をありがとうございました。
前日のちゃこさんからバトンを受けて、24日目はヨリがお届けしました。
小学生の息子さんに対し、ちゃこさんがサンタの正体を明かさない意外な理由にぐっとくるエッセイでした。
さあ、明日はいよいよアドカレ最終日。
クリスマスを彩るのは、まるくって美味しそうなお名前のこの方……!どんなnoteを描かれるのか、いまからとっても楽しみです。
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