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3泊4日インプット奴隷合宿in神戸サウナ&スパ

注意:厳密に推敲を行っていません。忘れないうちに勢いで書いています。

インプット奴隷合宿とは

ゆる言語学ラジオで提唱された概念で、旅館やホテルに泊まり観光もせずひたすら本を読む合宿。
ゆる言語学ラジオ内では、旅館で泊まっていたが「カプセルホテルでもいけるやろ!」(2名参加のうち1人は学生ということもあり)の精神で今回決行した。

神戸サウナ&スパとは

1954年創業の歴史あるサウナ。一度は、阪神淡路大震災により、営業停止に追い込まれたがその後復建し、今では西日本のサウナの聖地とも言われている。東日本にあるサウナの聖地である「サウナしきじ」を攻略した私は、この神戸サウナ&スパに挑戦したくなったのである。「挑戦」の文字を用いたが、実はこのサウナに使われているのがフィンランドが輸入したパイン材で出来たログハウスである。また、中にはヴィヒタと呼ばれる白樺の葉をブーケ状に束ねたものがあり、これを身体中に叩くことで血中の巡りを良くしたり、白樺の香りが漂う。そして最後には11.7度の水風呂である。一般的な水風呂は18度であるから大変冷たい温度になっている。阪神淡路大震災が起きた日が1月17日であるのでそれににちなんでいるという。ともかく、この情報量が多いサウナがあるこのカプセルホテルはインプット奴隷合宿に打って付けであると確信した。

いざ、奴隷合宿へ

持っていく本については、私は、この度からSEになったのでプログラミングに関係する本と、最近読めていなかった三島由紀夫の本を箸休めとして持っていくことにした。一緒に同行する友人は、内定先に貰った本と、ゆる言語学ラジオに関係する本(物価とは何か、選択の科学などの認知科学に関係する本)を持っていくことにしたそうだ。

インプット奴隷合宿初日

2月24日に有給休暇を取得したので、この合宿は2月23日から2月26日の3泊4日のスケジュールとなっている。これだけインプットできれば、インプット奴隷としての箔がつくだろう。(奴隷に箔?)
初日は、まず12時に現地で集合することになった、そして集合を果たしたがいざチェックインしようとすると、13時以降でないと追加料金が取られるとのことで、ちょうど腹もすいていたので荷物だけ預かってもらい近くの南京町という中華街で腹を満たすことにした。

ここが奴隷合宿先である


この時点で既に南京町で観光する羽目となってしまっている。

フカヒレラーメン

インプット奴隷の箔は落ち、ゆる言語学ラジオのお二方に顔向けできなくなってしまった。ここは反省である。ともかく腹を満たしてサウナに入ることにした。先程散々語ったがここのサウナの良さはとにかく言葉では言い尽くせないほどよかった。ログハウスのいい香りから、鼻腔を刺激され、ロウリュが行われるとこれまた強い熱風が身体中に襲い掛かり、心臓が脈打つのを全身で感じ取れた。サウナから出て、例の水風呂に入ってみると、「サウナしきじ」とはまた違う、いや逆に「サウナしきじ」の水風呂は、まるで身体が天に上るような気持ち良さがあったが、この「神戸サウナ&スパ」は、全身が地下へ、落ちるような、まるでマントルにまで届くようなそんな感覚に陥った。そうして久しぶりに整った私はようやくインプット奴隷としての自覚が芽生えてくる。

まず読んだ本としては、「リーダブルコード」である。読んだ人も知っている人も多いと思うが、プログラミングにおいてどうやって綺麗なコードを書くか、読みやすいコードとは何かについて、重点をおいた本である。読んだ感想としては、私にとってはまだ早いとすぐ感じた。それは、普段私は、C言語で開発を行っているが、本著では、PythonやJavaScriptで説明している箇所が多かったのだ。その二つの言語は私にとってほんのちょっとしか触っていない言語であり、理解を深めるには至らなかった。それでも、変数名をどうするのか、関数をどう分割するのか、またド・モルガンの法則を使ってif文の中身を分かりやすくするメソッドには関心した。「リーダブルコード」は聖書ともいわれているが、聖書とは、万人に受けるという点もあるが1回読んだだけじゃわからないという点もある。この本は、職場の机に置いておいて、何度も読み返すことを決意した。

「リーダブルコード」は、半分まで読んでいたので、早くに読み終わった。次に読んだのは三島由紀夫の「夏子の冒険」である。これも半分ぐらいまで読んでいたが、早くも箸休めとして登板が決定した。本著はゆる言語学ラジオの堀本見氏が三島由紀夫の中で一番すきだとおっしゃっていたので購入した。三島由紀夫といえば、自衛隊に何かを訴えかけ、その末に自決したことしか知らなかったが、読んでみると実にきれいな文章だと思った。また、比喩や例えが抜群に当てはまり、私の中で情景が鮮明に浮かび上がるのような実に上手い使い方だと思った。ストーリーとしては、主人公の夏子は、唐突に修道院に入るといい、主人公一家を巻き込んだ大騒動となり、母、伯母、祖母が付き添いで北海道の修道院に行くことになる、夏子はその道中、敦という熊を追い求める青年になり、修道院に行くことをすっぽり辞めて、付き添いの母たちから逃げてその男について行ってしまう。そうして夏子と青年の敦との冒険が始まる。中でも自分は「熊」が出てきた描写が一番好きだ。暗闇であるため、熊を実態の知れない何かと描写し、実態のない中で強烈な臭いがその実態を熊だと知らしめる。その書き方は他にないなといたく関心した。その後詳しくは書かないが、落ちも素晴らしかったし、付き添いであった、母たちの存在も面白い。とても読みやすいのでこの初日に読み終わってしまった。

インプット奴隷合宿二日目

今回の合宿は、1000円の朝食バイキングが無料となっているのだからありがたい。
朝食を済ませ、早速インプットと取りかかりたかったが、いかんせんここは三宮という娯楽の多い町、私含め二人はカラオケ好きということもあり、ついついジャンカラに足を運んでしまった。

アイカツを見ましょう

気づいたら13時まで歌い続けてしまい、まったくインプットしない状況に陥ってしまった。こうなってしまったのはもうしょうがない、私たちはすぐさま合宿先に戻り、インプットにとりかかった、しかし神戸サウナ&スパの恐ろしさを私はまだ気づいていなかった。それは、サウナが良すぎるのである。ちょっとでもコンビニに行こうとして外出して帰ってくるとサウナに戻ってしまう。勿論中で飯を食べても気づいたらサウナに"いる"。私たちはサウナの無間地獄に陥ってしまったのである。
サウナの魅力として、ロウリュというサービスがある。アウフグースともいわれているが、それは熱波師と呼ばれる人間がサウナ内のサウナストーンにアロマ水をふりかけ、蒸気が立ち昇る中で熱波師がタオルを一心不乱に振り回してあろうことか客に熱波を次々と送り出す、地獄のような絵図である。しかしその効果は絶大で、その後に水風呂に入るといい、今までのサウナはなんだったのかと根底からひっくり返され、快楽の海に浮かぶこととなる。また、今回の合宿先では「アイスロウリュ」が存在し、アロマ水の代わりにそれを凍らせたものをサウナストーンに振りかけることにより、長時間室内が熱波にさらされ、灼熱地獄と化す。さらにここの水風呂は何度であったか思い出してもらいたい、「11.7度」である。その高低差はまるでバンジージャンプ、天国から地獄、とても言葉ではやはり言い尽くせない。私はこれを体験して初めて「生きててよかった」と実感した。サウナに通うようになってから三年が経ったか、ようやく自分が「サウナー」であると自覚した。

ご満悦の筆者

そんなカラオケとサウナに入り浸った今日だが別にインプットを完全に放棄したわけではない。きちんと本を読むことに成功していた。今回読み始めたのは「プログラムはなぜ動くのか」である。買った経緯としてはおそらくQiitaで勧められてたので買ったと思われる。今回の本はC言語をベースに書かれているので私としては非常に有り難い、が、100ページほど読んだ時点では私がこれまで基本情報技術者試験の勉強していたのもあってあまり、新鮮さがないのが現状である、一応今のところファイルの圧縮方法、ランレングス法や、ハフマン法には興味があったが今のところは退屈である。

インプット奴隷合宿三日目

三日目はこれもまた私があるラーメン屋に行きたいがため、大阪に向かってしまった、そのラーメン屋とは「そらの星」である。本場横浜で修行してきた店主が開いた家系ラーメンである。私としては大阪で唯一家系ラーメンが食べられる店だと確信している、それはイラストレーターの「岸田メル」さんがオススメしていたのもあるが味の濃さから来るものだと考えられる。今まで大阪の家系ラーメンは色々回ったが、「そらの星」では他店の濃いめがデフォルトである、いやむしろそれよりも濃い味つけとなっている。元来家系ラーメンとは、ラーメンをおかずにしてご飯を食べるもので味が濃ければ濃いほどご飯が進むに決まっている。また、「そらの星」が提供するご飯は他店と比べてベッチョリとした食感もなく、かと言ってパサパサになっているわけでもない、ちょうどいい炊き加減で提供される。それを目当てについつい大阪まで足を運んでしまった。

大阪最強!

必死にプリキュアのガチャガチャを回す筆者

帰りに本屋をハシゴした、前述の通りプログラムに関する本に気が乗らなかったのである。そこで買った本とは「読んでない本について堂々と語る方法」である。内容はタイトルのとおりである。これはゆる言語学ラジオでも紹介されていた本で、面白い点として出典の欄に流し読みしたなら(流)、
読んだけど忘れてしまった本は(忘)と書かれており、著者は自分の本も出典にあげているが、その出典に(忘)と書いているのが実にユーモアである。この本を読んで思ったこととしては、ショーペンハウアーの「読書について」を思い出した、共通点としては「読書」という行為に懐疑的なことである。
ショーペンハウアーは読書は他人の思考を覗き込んでいるだけで実は全く自分で考えておらずそんな高尚な趣味ではないということを言っていた。(曖昧でーす)この買った本でも読書という行為に懐疑的で、前提として本を読まなくてもいいじゃんというスタンスで書かれており、いくつか例を上げながら(その出典も流し読みばかりである)説明していた。この本の著者は大学で文学を教えていることからよく本のコメントを求められるらしい、多忙の中本を読んでコメントを求められるとなると、なるほど確かに「読んでない本を読んでについて堂々と語る」必要がある。著者は「ムージルの司書」という例を上げている、その司書は司書でありながらあえて、つまり能動的に本を読まないようにしている。正確にはタイトルと目次だけは読んでいる、それがどういうことかと言うと、図書館に存在する無数の本の位置関係を把握するためだという。もしある本に傾倒してしまったらたちまち無数の本の全容が分からなくなってしまうだろう。教養がある人間というのは何も沢山の本を読んでいるわけではない、本の位置関係が分かっていれば良いと、著者は言っている。それは例え読んでいない本でもある程度本を読んでいるならば、その読んでない本の位置関係が分かる、故に読んでない本について堂々と語ることができるとのことだ。

インプット奴隷合宿四日目

正直に言うと本を読んでいない、サウナが名残惜しすぎたのである。また、昼には家に帰るようにセッティングしていたので、本を読む時間などなかった。せめて新幹線の中でも読みたかったが、残念ながら自由席は満席、岡山まで立ちっぱなしである。これが今回のオチといったところか。

反省と今後の展望

以下反省点を述べる。

  • 奴隷解放宣言しすぎ

  • サウナに入りすぎ

1つ目は今回の合宿先が三宮という繁華街であり、娯楽が多すぎること、自制心というものが皆無であったことが考えられる。
2つ目はサウナが良すぎたことである。調子に乗っていい値段するサウナハットまで買ってしまった。もはや本を読んでインプットするはずがただのサウナインプット奴隷合宿になっている。

今後の展望としては、提唱者がおっしゃっている通りに郊外の安い旅館に泊まることとする。

以上。


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