蒸気活劇RPGスチームパンカーズ/きみをのせて
蒸気活劇RPGスチームパンカーズ「きみをのせて」遊んでもらってきました。
飛空艇スカイキャッスル号を駆りさまざまな蒸気事件を解決してきた“ドロレス一家”。主宰のドロレスは高齢を理由に一家の解散と引退を決意します。一家の構成員としてドロレスと支え共に活動してきたPCたちは、解散後の去就に悩みつつ、最後の事件に立ち向かいます。
スコットランドで農家を営むドッコイ(yotaさん)は、かつて己の怠慢に起因する不作で窮地に陥り、ドロレスに助けられました。恩義を感じたドッコイは、訪問販売で入手したエッジモービル(スチームトラクター)に乗り、農閑期のみのパートタイマーとして一家に参加します。
食料や消耗品、備品の在庫管理を担当する傍ら、オリバーのちょっと意地悪な先輩として指導に当たります。戦闘面では先制値11の範囲アタッカーとして雑魚散らしに活躍してくれました。
クリス(CR-1SS、あるくさん)は戦中に製造された試作型のオートマータです。そのまま激戦区に投入されますが、部隊は全滅。ひとり生き残り戦場にうち捨てられていたところをドロレスに拾われ今に至ります。ロンドン市内のパブで女給として働く傍ら、スカイキャッスル号に乗り組む彼女は、なによりも、周囲の人が傷つくことを嫌います。
動力源であるマグナイトの味にうるさいクリスの今のお気に入りはノルウェー産の逸品。味も香りも国産者とはまったく違う。そう語る彼女は紅く輝くマグナイトをなんとしても味見すべく、作戦に参加します。なによりも仲間の安全を重んじるクリスは、すべてのカラミティをひとりで引き受け……むしり取ったゴーグルの奥で妖しく光る真紅の目、満身創痍の果てに再起動した彼女の口から漏れる言葉は“Guten Morgen”。
オリバー(舟さん)元強盗の冒険家、一家専業の悪ガキです。彼が愛用するマスターガジェットはかつて盗んだ忍者道具。あるとき一家に押し入ったオリバーはドロレスにあっさり捕縛され、そのままスカイキャッスル号で働くことになりました。そして一年。あの時盗もうとしたペンダントをドロレスから譲り受けたオリバーは、彼女に仕えると決意します。
甲板掃除を始めとする船内の雑用を一手に引き受けるオリバーは、黒幕であるマーカス大佐率いる特務部隊の一員に、仇敵・柳生九兵衛の姿を認めます。大佐に従う柳生一族との熾烈な戦いを通じて大きく成長したオリバーは、引退を決意したドロレスになにを語るのか。
ヴェッジ・ハイセルタ(蒼音さん)はドロレスと同世代の蒸気技師です。先の大戦への従軍も体験し、愛用の期間コートの下から巨大な機関銃を取り出す彼は、「ここでなら面白い者を好きなように開発できる」と一家に付き従います。いつも好きなことだけに注力したい、そのためには必要な仕事をこなす。そんなモチベーションで行動するヴェッジにはどうも釈然としないことがあります。
同年代のドロレスが高齢を理由に引退?え?俺まだ普通に現役だけど?前線に出てるよね?ドロレスお前、なんで自分だけ引退するの?
自由に振る舞える居心地の良い居場所を自分で守る。ついでに若い衆のこともちょっとは見ておいてやるかな。一家の代替わりを独特の優しさで見守るエンジニアでした。
NPCの立ち絵を始めとするビジュアルイメージを、PLの共通の記憶に頼り切った今作でした。みなさんの悪乗り力に助けられ楽しいセッションとなったことに改めて感謝します。ありがとうございました。
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