デッドラインヒーローズ/明けない夜は
すーさんGMでデッドラインヒーローズ「明けない夜は」を遊びました。DLH初体験だったんですが、これは……いい!ヒーロー楽しいですよ!
人工島ラグーン。島全体が巨大なテーマパークになっているこの島は、今日も大勢の客で賑わっていた。友人同士、家族連れ、恋人たち。しかし平和そのもの光景の背後で蠢く黒い影があった。
そう、この人工島そのものがヴィランの罠だったのだ。危機を察知したG6がヒーローを派遣するが時すでに遅く、ヴィランの罠は発動した。襲いかかる敵を退け人々を船に乗せ終わったとき、殿を務めた二人のヒーローは島で孤立した。
G6の救助は夜明け。安全に身を隠せる場所はない。生きて夜明けを迎えられるのか、それすら定かではない。夜明けまでのおよそ8時間、二人のヒーローはなにを思い、なにを成すのか。
「これが最後になるのなら、お前に訊きたいことが、ある」
出だしからこれですよ?もうワクワクが止まらないでしょ?
そんな感じで島に取り残された二人のヒーローは!!
PC1、Dancing Flagこと奥田颯輝(16才、すださん)
幼いころから平衡感覚と強い体幹を持ち合わせる彼は、生まれながらの超人種(サイオン)だったのです。両親に愛され、友人に恵まれて育った彼は、異形化するわけでもない己の才を少々疎ましく感じていました。
愛すべき日常を守る“ヒーロー”になる必要性は承知している。それは幼いころの“ある出来事”からも必然。しかし、それを自分が担わなければならないとは思いたくない。
それでも、高校生になりアルバイトが解禁されたその日、彼はヒーローとなるべく、G6の門を叩くのです。
彼がG6に所属する理由となった“ある出来事”とは。生まれながらのヒーローである彼が、ヒーローに「成る」ために必要なものは。指導教官であるMr.6Mがつけたヒーローネーム、Flagの意味は。
16才というある意味微妙な年齢の男子の気負い、自負、劣等感、正義感、靭さ、弱さ、優しさ、残酷さ。挫折と成長。自己認識と他者からの評価。見えるものと見えないもの、言えることと言えないこと。
すださんが操るDancing Flagのリアリティとか実在感とか、ほんとすげーです。
セリフもとっても印象的で、名セリフがバンバン出てきました。
「うっせぇな!ヤンのかコラ!」
「どっち!?」
「命令すんな!」
「あんたはおれの前ではタバコは吸わねーよ!」
「了解!!」
「ヒーローの、勝利だ!」
PC2、Mr.6M(ミスター・シックスミリオン)ことブルース・ピーターソン(56才、よっぴー)
米空軍の元テストパイロット。新型機のテスト飛行中に事故を起こして、左目・右腕・両足を機械化されたエンハンスドです。軍人の使命感から、半ば義務としてヒーロー活動を始めます。
それは概ね30年前のできごと。今に至るまでにはセカンドカラミティを始めとする様々なできごとがありました。事故をきっかけにヒーローに成った彼が、ヒーローであることを選んだその理由は。年齢を重ね、衰えを実感し、次代の育成と継承を考える中、今回の任務となりました。
Dancing Flagこそヒーローだ。彼はもうまもなく独り立ちする。これが潮時、そうなったら引退しよう。そう考えていたMr.6Mですが、ラグーンでの一夜を過ごした後、その考えを翻します。先輩ヒーローへの手向けとして吸っていたラッキーストライクを止め、奥田くんにダンスを習おう。自分にはまだやるべきこと、否、できることが数多くあるのだ。それをDancing Flagから教わったからです。
今回、キャラ作会からいろいろお話し合いをしていく中で、ぼくにしては珍しいPC像がむくむくと湧き上がってきて、冗談が通じない、全てを真に受けて誠実かつ冷静に答える、徹底した強キャラムーブの爺さんができあがりました。こんな引き出しがあったんだー、これぜったいすーさんとすださんのおかげです。
すーさんのGMはとても丁寧で、いろんな発言を拾って「だったらこんな感じですか?そしたらこう思ったりしますか?」とどんどんPCを膨らませていってくれる気持ちのいいセッションでした。もうね、シーン中やシーンエンドでキメのポーズとか絵や動画が見えるんですよ。いちいち面白くてかっこよくてたまに切ないの。あと、NPCが魅力的!カニの兄貴ことカルキノスに、ヴィランながら色々面白いローレライ姐さん、そしてこんちゃん!それぞれ個性があって、凸凹があって、かっこよくてかわいくてわがままで。
名シーン、名カットはたくさんあるんですけど、ぼくの一等賞は、やっぱりあそこです。
隔壁が上がってFlagと6Mがそれぞれ背中を向けて立ってるところ。あれは格好よかったなあ(自画自賛)。
大満足のセッションでした。ありがとうございました。