ANGERSWING#58
ああ、人によって何を楽しめるところにいるのか、というのも違うのか。
わたしにとってはそれは楽しめるところだけども、でもそれを産み出すのに苦しさを感じる人もいる。そりゃ当然。
その一方でわたしはその“楽しい”を知っているけども、そこは一旦手放して、もっと言葉を伝えることとか人間を形作ることをやりたいし、それはわたしにとってとても難しく、苦しさも帯びている。
その苦しさをわたしは直近で味わった。
でもその苦しさを楽しさと捉えられている人がいることも事実としてあって、それはキャリアの差もあるだろうし、感性の違いももちろんあるだろうし、当然の如く技術の差もある。それを言い訳にしている暇はないし、“楽しい”ひいては“楽”なところに留まっていても、何も生まれないことを知っている。
演劇の楽しさはある。それは知っているし、WSとかでそれを体感することにはものすごく意義があると思う。
自分から苦しさを享受しようとしなくても、シンプルに前に進んでいけばどんな時も苦しい局面は訪れる。演劇に限らず。
その時に自分にとって苦しい道を選択するか楽な道を選択するか。
苦しいし、何も産まないと思うような道は選択する必要は全くない。
でも苦しいけど、何かが産まれそうだと思うのであればやはりその道に執着しても良いと思うし、その苦しさと向き合い続けて疲れてしまったら息抜きに別のことをしたっていい。
もちろん楽な道を選択する人がいてもいい。今のわたしはそっちを選択しないけど。
自分が楽しいと思えることと他者が苦労していることが実は同じ場所にある可能性があって、それを無闇矢鱈と「楽しめばいいよ」と言ってしまうのはあまりに自分本位な言い方なのだなとわたしは少し反省している。
楽しめばいいよって言われても、何を楽しめばいいのかが分からないし、漠然としすぎていて手のつけどころがない。
稽古場で色んな人と話して、全てが自分の糧と気づきになっている。
また、色んな言い方、伝え方を考えよう。
ただ相手を見る。ただ相手の話を聞く。ただ呼吸する。やっぱりこれくらいだと思うヨ。
<日本劇団協議会主催>
日本の演劇人を育てるプロジェクト
新進劇団育成公演
劇団Q+
『ANGERSWING /
アンガーズウイング・アンガースウィング』
ー家族の庭、その香りは秘密をささやくー
脚本=弓月玲 原案・演出=柳本順也
◎日程
2024年7月3日(水)〜 7月7日(日)
【公演スケジュール】
7/3(水)W 19時~
7/4(木)S 19時~
7/5(金)W 14時~/S 19時~
7/6(土)S 13時~/W 18時~
7/7(日)W 12時30分~/S 16時30分~
【チケット】
前売一般 = 4,500円
当日一般 = 5,000円
U22= 3,000円
◎劇場
下北沢 駅前劇場
⋱チケット発売⋰
2024 年 5月 1日(水)予約受付開始!
●ご予約URL
https://act-pit.com/events/view/?eid=0kDlB28a
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