小学校教員からベンチャー教育機関に転職して2ヶ月でやったこと、そして私の現在地。
6月も後半。だいぶ暑くなってきましたね。
思っていたより引っ越してきた家の風通しがよく、エアコンなしで過ごせていましたがそろそろ限界でしょうか…
さて、気づけば4月に転職してから、あっという間に2ヶ月が経っていました。
社会人として過ごして7年目で、初めての転職。
前職の小学校教員時代も異動によって環境が変わった経験こそありますが、今回「ベンチャー教育機関」への転職による環境の変化は当たり前のようにそれ以上に大きいものでした。
今回の記事では、そもそも私がどんな思いで転職し、いまどんな仕事をしているのか。そしてこの2ヶ月でどんなことを感じているかを言葉にしておきたいと思います。
なぜ、公立小学校の先生を辞めたのか。
数年前から「予測不能と呼ばれるこれからの時代、そして転職が当たり前になりつつ時代において、この先ずっと先生として学校組織の中に居続けることへのモヤモヤ感」を感じていた私。
「あっという間に30歳になってしまう」ことへの漠然とした不安や「より専門性やスキルを磨いていきたい」という思いなどをきっかけに、気づけば転職を決意していました。
先生を辞めて何をやってんの?
少し順番が前後してしまいましたが、4月から通信制高校のサポート校「ゼロ高等学院」(以下、ゼロ高)というところで働いています。
タイトルでも「ベンチャー教育機関」と表現していますが、実業家の堀江貴文さんが主宰で2018年に設立された比較的新しい教育機関です。
そこでは、ゼロイチコーチとして、一般的な学校で言うところの担任のような役割をしています。
ゼロ高は校舎を持っていないため、基本的にオンライン上で授業やコミュニケーションを行います。
その他にも、ゼロ高の特徴とも言える活動として、大きく以下の3つに取り組んできました。
①コーチングセッション
ゼロイチコーチとして、最大の役割はここ。
定期的なコーチングセッションを通して、生徒の「やりたいこと」「なりたい自分」の実現をサポートします。
私の高校時代を思い返すと、ひたすらサッカーに夢中で、将来なりたい姿をまったく考えていませんでした。いよいよ大学受験を迎えた時には「先生にはお世話になったし、センター試験の結果から行けそうな教育学部にするか......」と消極的な選択しかできませんでした。
そんな自身の経験があったから、人生において重要な意思決定を迫られる高校生に「信頼できる他者とじっくり話をする機会」の必要性を感じました。
だからこそ"ゼロイチコーチ"という制度・役割に惹かれてジョインすることにしました。
②スプリングキャンプ
ゼロ高では、年に3回も修学旅行的な学校イベントが行われるため、引率として参加します。
下の動画は、5月に行われた2泊3日の「スプリングキャンプ」の様子。みんなの表情が素敵なのと、動画は全て生徒が作ってくれているのもポイント。
③オフ会
普段、オンラインでのコミュニケーションが基本のゼロ高において、キャンプ同様オフラインの場は貴重な時間。
毎月転入生も受け入れているので、交流のためにも月に1回のペースで「オフ会」と称して、東京や大阪などの都市を中心に集まっています。
自分もそうですが、関東以外に住んでいる子もいるので(北は北海道から南は沖縄まで)、キャンプやオフ会を通して高校生とは思えない移動距離・頻度の子も少なくありません。(そりゃ経験値溜まるよね、と思います。)
2ヶ月間で感じていることとは?
この2ヶ月で私が何をやってきたのか、なんとなくわかっていただけたでしょうか。
ここからは、転職での環境の変化によってどんなことを感じているのかをまとめていきます。
①「先生」→「コーチ」によるマインドの変化
関わる対象が小学生から高校生になり、発達段階の違いによる関わり方はもちろん違うなと感じているところですが、自分の内側の変化として、「先生」から「コーチ」と役割が変わったことでマインドも変化していると感じています。
この辺り、うまく言語化するのが難しいのですが、小学校で「先生」として過ごしていた私は、良くも悪くも「先生」という立場を利用して子ども達を動かす場面が多かったように思います。
基本的に担任ひとりで学級を見ていく以上、心のどこかで「先生らしくいなくては!」と気を張ってしまい、”先生”と”子ども”という線を引いてしまっていたのかもしれません。
自分なんだけど、自分が言っている言葉じゃないような感覚…
先生という着ぐるみを着ているかのようだと表現したこともありました。
「コーチ」になってみたことで、私の中の「先生である以上、〜であるべき」のような思考が取れ、より対等な関係を意識して生徒と関われるようになっていると感じます。(圧倒的にいじられるようになったのはその証拠でしょうか。笑)
②リモートワークって思っていたより大変
毎日約30人と教室の中で1日を過ごす生活から、自宅でリモートワークをする生活に変わりました。それはそれは、本当に大きな変化なわけで…
今でも完全に慣れたとは言い難いのですが、なんとか1日家の中で仕事をしています。
オンラインでのコミュニケーションが当たり前になってきたからこそ、オフラインのありがたみを感じた2ヶ月でもありました。
また、意識しないと外に一歩も出ない日が出てきてしまうので、意識的にジムにも行かねばと思っているところです。(例年に比べ、日焼けの進行が遅くなっていることはプラスに捉えています。笑)
③仕事は作り出すもの
小学校の教員時代は、正直湧いてくる仕事をこなすことで精一杯でした。その時に比べると心にゆとりを持って働くことができる時間が多いのですが、だからこそ、自分がやりたいことをどんどん見つけて仕事として取り組むことが求められています。
この辺り、一度染みついたものを変えるのは難しさもありますが、「仕事は受けるもの」から「仕事は作るもの」という意識になったことも自分にとっては大きな変化だと感じています。
自分はどんなことに興味を持っているのか、現時点で何がやれて、今後どんなことをやっていきたいのかという旗を立てることで、仕事を呼び込むことにも繋がっているので、引き続きアクションを起こしていきたいと思います。
改めて湧いてきているビジョン
さて、ここまで書いてきましたが、改めて現在地で自分の内側から湧いてきているビジョンとはどんなものか言葉にしておきたいと思います。
①教育現場におけるコーチングの可能性
ひとつは「教育現場におけるコーチング(的な関わり)の可能性を探究したい」。
これは、転職の際に一個の軸として持っていた部分です。
コーチングに出会い、その良さを感じたからこそ、これから何年もかけてスキル・マインドを磨きつつ、その可能性を探究していきたいと思っています。いずれは外部に対して研修なんかもできるくらいの力をつけていきたいですね。
②「教育」の選択肢を広げたい
もうひとつ、最近になって湧いてきているのは、教育における選択肢を広げたいということ。いまの環境に身を置いてみたことで「通信制高校」や「サポート校」といった選択肢について詳しく知るきっかけになりました。
今は高校生の12人に1人が通信制高校に通う時代と言われています。ですが、自分自身もそうだったように、まだ選択肢に対する認識がアップデートされていないと感じる部分もあります。
これは、高校における通信制という選択肢に限らず、どの年代にも言えることだと思いますが、教育における選択肢を広げることが、結果としてその子(人)にとっての学びを深めたり、キャリアを広げたりすることに繋がると実感しているからこそ、向き合っていきたい課題なんだと思います。
おわりに
以上、転職して2ヶ月、なんだかんだ楽しくやってますというご報告でした!
ゼロ高のキャッチフレーズでもある
・将来の夢なんか、いま叶えろ。
・やりたいことがなければ、「楽しいこと」にハマれ!
といった言葉たちが、日々、自分にも返ってきます。
まずは小さく行動するところから。
トライ&エラーを繰り返しながら、生徒たちと共にこれから成長していければと思っています!
今日も最後までお読みいただきありがとうございました!
※ちょうど先日「ゼロ高ラジオ」に出演させていただき、小学校の現場で感じていたことを言葉にさせていただく機会がありました。
素敵な記事にもしていただいたので、興味を持ってくださった方はぜひご覧いただけると嬉しいです。