偉人から学ぶ常識論
今回の記事は歴史上の偉人たちが「常識」をどのように捉えてきたのかに焦点を当て、そこから私たちが常識とどのように向き合っていけばよいのかについて考えたいと思います。
1.常識に関する名言から学ぶ
常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクションのことを言う。
アインシュタイン
常識？あ～凡人が仲良く生きるためのルールか！
スティーブ・ジョブズ
時には常識や知識から開放され、思いつきというものを大切にしてみてはどうだろうか。 松下幸之助
常識外れの思想を持つことを恐れてはいけない。今日の常識のほとんどは、元々常識外れの思想から生まれているのだから。 バートランド・ラッセル
アインシュタインの名言から、改めて「学校」に対する常識がほぼ全ての人の中でつくられているんだろうなぁと感じさせられます。
そして、意外と常識に関する名言が多いことに気付きました。それだけ歴史上の人物も常識と呼ばれるものと向き合ってきたということなのでしょうか。
2.ホリエモンの常識論から学ぶ
ホリエモンこと堀江貴文さん。『非常識に生きる』、『疑う力 「常識」の９９％はウソである』など、常識に関する本を多く書かれているという印象があります。大学時代から社会人１、2年目にかけて、ホリエモンの著書を読み漁っていた時期もありました。
個人的には平成26年度近畿大学卒業式でのスピーチ「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ」は記憶に残っています。（動画、全文はこちら）当時大学生だった私にとって、「レールの敷かれた人生」というワードは、自分の人生を主体的に生きねばと思わせてくれました。
そのスピーチの中でホリエモンが言っていた次のような言葉。
今の常識は、10年後・20年後は、全く通用しないようになっている可能性は非常に高いです。そんな時に、どうすれば生きていけるのか？それは、まず最初に僕が言ったとおり、情報を自分で収集して、自分の頭で考えて行動する力を身につけることです。そして、常識に縛られないことです。今みなさんが常識だと思っていることは、例えば20年前は常識ではなかったこともたくさんある。常識とか、道徳とか、倫理とかこういったものっていうのは、5年・10年単位で簡単に書き換わります。そして、そのスピードというのは、グローバル化で加速していくことになると思います。
学校現場で考えると、一人一台のGIGA端末が配られ、端末を使用したオンラインでの学習などがここまで進むなんて10年前20年前には想像もしなかった世界のはずです。特にコロナ禍での変化は1年で何年分もの変化をもたらしていると感じます。
そしてこれからも、その変化はより大きくなっていくはずです。
3.私たちは「常識」とどのように向き合うべきか
常識は、いいものである。これには従わなければいけない。けれども常識は、十年ごとに飛躍する。 太宰治
太宰治も常識が10年単位で変わっていくことを言葉にしていたようです。
このように変わりゆく常識に対して、私たちはどのように向き合っていけば良いのでしょうか。
個人的にはホリエモンの「過去に執着せず」という言葉が胸に響いてきます。
学校の内側にいると「例年通り」という言葉を多く耳にします。ある程度うまく回っているし、なにより提案が楽なんですよね。（というより、1から話し合っている時間なんてないのが現状。）
コロナで状況が変わり、過去が通用しなくなった今、否が応でも学校は変化することを求められています。私たちはこの経験をただの経験で終わらせることなく、習慣化し、体質を変えていくことが必要です。
リバウンド（元に戻ろうとする力）が必ずあるはず。そんな時に「過去に執着しない」という考えを頭の中に置いておくことが重要になっていくんだと思います。
4.おわりに
ここまで書いてきて、私たちに必要なのは
「5年・10年単位で書き換わる常識に対応できる柔軟性をもっておくこと、そのような体質づくりをしておくこと」
もっと言うなら、
「新しい常識をつくる側に回り、未来の常識を共につくり上げること」
なのかなぁというのが、今回の個人的なまとめ。
ただ、常識っていうとつくられる側面が強いはずで。
でも、今回のプロジェクトのテーマは「常識を変える」なわけで。
後者のように人々が主体的に常識を変えていく（つくる）にはどうしたらいいのか…
個人的には「越境」がキーワードになっていきそうな感覚もあるんですが、その辺りをしっかり掴めていないんですよね。
そんなこんなで探究の旅はこれからも続きそうです。
ここまでお読みいただいた方、ありがとうございました。
もし良ければ「自分にとって常識が変わった瞬間」など教えていただけると嬉しいです。