【映画】 「バクラウ 地図から消された村」をみて・・・・・ん〜あとを引く
私は、映画はアクション・SF・戦争もの・コメディを主にみます。
しかし、近頃は、SFは面白く無くなってきている。本来の空想科学小説ではなく、SFに名を借りたホラー映画になってきている感じがするから。
最も、SF小説そのものが、同じように面白く無くなっている。
現実の科学が空想科学に追いつき、あるいは追い抜いて、もはや一般庶民が科学的空想をすること時代難しいことになってきているからかなと思う。
そう言う意味では、ファンタジーの方が、従来のSFの雰囲気を残しているような気がします。
それはさておき、最近は映画のイントロを見るのが苦痛で、早く本編に入れ!みたいな気持ちになります。
なぜなら、SFでも、アクションでも、戦争物でも、だいたいパターンが見えて、それはいいから、さっさとドンパチやってくれんか、そこが見たいのだから。と言う気になっているからです。
ところが、今回観た「バクラウ 地図から消された村」は、こうではなかった。イントロから、何がどうなるのか、全然筋が読めない。何が起きているのか、何が起こるのか予想がつかない。
なのに、どんどん不可解なことが起き人が殺されていく。
誰が、なんのために、どうやって、がわからない。そのため、ずっと、映画の中の村人と同じような不安と恐怖がまとわりついてくる。
映画は、主人公の気持ちや体験を追体験するように作ってあるので、当然と言えば当然なのだが、上に書いたように、だいたいパターン化されていて、筋が読めるので、予想できる恐怖を体験するような感じになる。
言ってみれば、ジェットコースターに乗って恐怖を感じるようなもので、安全が確保されているという信頼の下の恐怖。
しかし、この映画にはそれがない。
観終わっても、ずっと訳のわからないものが心にズンと居座り、2〜3日調子が狂ってしまった。こんなのは、本当に久しぶりだった。
ラストがお決まりの種明かしになっていて、それで全貌がわかるのだが、これは、ちょっとイージーに片付けた感じがした。監督もここら辺で力尽きたのかなと思った。画竜点睛を欠くという感じでもったいない。
私なら、ラストもぼかして、最後まで一体、本当は何なんだったろうと言うふうにしておくかな。そうすれば、もっと凄みが出たのではないかと思う。
もっとも、そうなっていたら、私は2〜3日ではなく、もっと長く尾を引き日常生活に支障をきたしたかもしれないが。
お勧めしていいかどうかわからない映画です。