球状銀河 M89
この約1000億個の星が集まった球は、5500万光年離れたところにある、Messier 89銀河だ。
この銀河は、完全な球になっているように見える。
しかし、これは楕円銀河を真上から見た時の姿である可能性がある。
立体的な銀河を横から見たら楕円だが、真上から見れば円に見えるという理屈です。
ところで、このメシエ89にはいくつかの興味深い特徴がある。
ガスとチリの構造は、銀河の中心から15万光年まで広がっていて、銀河の中心には超巨大ブラックホールがあることがわかっている。
また、銀河の周囲にあh、大規模なシェルやプルーム(羽毛状のもの)がある。これは、過去に小さな銀河と合体した際にできたものであろうと考えられているそうだ。
このことから、メシエ89は、比較的最近形成された銀河である可能性がある。
ところで、このM86は、シャルル・メシエによって1781年に発見された。
シャルル・メシエは、彗星を探していてハレー彗星を見つけたと思ったのだが、実はのちにカニ星雲であることがわかった。
そこで、メシエは同じような間違いを他の天文学者がしないように、星空にある、彗星のように見える天体のカタログを作り始めたのだという。
こうやって、有名なメシエカタログができた。
このM86はメシエがカタログを作り始めて23年後に発見したのだそうだ。
M86は、メシエが発見した最後の巨大楕円銀河であり、メシエカタログに載っている110の天体のうち、最も完全な球形銀河として記録されている。
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