宇宙の深海魚!?
この宇宙に浮かぶ深海魚のようなものは何か。
J025027.7+600849とカタログ化された天体です。
まあ、この名前は、今回は重要ではないし、この天体の形そのものも重要ではない。(まあ、おもしろい形をしているし、綺麗でもある。だから取り上げたんだけど。)
何がテーマかというと、この天体には、自由浮遊蒸発ガス球(Free-floating Evaporating Gaseous Globules:frEGG)があるのです。………なんですかそれ。だよね。
銀河の中には、圧倒的というくらい大量の星間ガスとチリがある。そこで、銀河はこのガスとチリが集まって星や惑星が誕生する場所になっている。
そう、銀河は星や惑星が集まっているだけではなく、星や惑星が誕生する場でもあるのだ。
銀河内の冷たいガスが集まって分子雲となる。銀河内の分子雲は、ほとんどが水素ガスで温度は10k(-263°C)位で冷たい。
この分子雲の中で、高温の新しい星が輝き始めると、その星のエネルギーが周りの水素分子を電離させ、電離ガスの大きくて熱い泡を作り出す。
ところが、この泡の中に(高温の電離ガスの内側に)、この冷たいfrEGGがあるのです。
なぜこのようなことが起きるか。
frEGGは、雲の密度が高いので、新しい高温の星のエネルギーを持ってしても、電離化しきれないで残ったものと思われる。
そして、このfrEGGの中では、低質量星が生まれているのだとか。
写真は、高温の電離ガスとfrEGGの境界が、光る紫/青の縁として写っています。
他の、frEGGの写真。
frEGGと高温の電離ガスの境界が紫と青で光っている。
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