天の川銀河の10倍星を作り出している銀河

M81

地球から見える最も明るい銀河の一つM81銀河。
見かけの大きさは、満月と同じ程。
距離は、1180万光年先の大熊座にある。

この美しい銀河はアルプのループ（Arp's Loop）と呼ばれる、中心のバルジ（オレンジ色のところ）から伸びている青く輝く渦巻の腕を持っている。
ここでは、星が盛んに誕生している。その量は、天の川銀河の10倍とか。

これは、近くのM82(葉巻銀河)と接近遭遇したときに、潮汐作用によって、銀河自身から引き出されたガスや塵、星であろうと推測されていた。

ところが、近年の研究では、なんと、我々の天の川銀河からの物質で構成されているということが判明したという。
どういうことかというと、このループの色 は、天の川の平面からわずか数百光年しか離れていない 、広範囲に広がる塵の雲の 色と一致しているのだという。つまりは、同じものということになる。

銀河間に広がる星間物質は、下記の写真を見るとイメージがつきやすい。
真ん中にあるのが、M81。

1180万光年も離れている銀河の一部を構成しているものが、我々の天の川銀河からのものだと俄かに想像し難いが（だって、光の速度で1200万年近くかかる距離にあるんですぞ）、ものが同じなら、やっぱりそうなんだろう。