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夏至の日の月食

これは、夏至の夜の実景です。
もっとも、空にカメラを向けパシャとやって撮れたものではなく、この位置にこの天体があるはずだというデジタル的な処理をしてあります。

つまり、すごく強力な視力で見ると、このような位置関係、大きさで天体が見えるということです。

https://apod.nasa.gov/apod/ap101220.html

真ん中下方に月蝕の月が、いわゆるダビンチグローで輝いているのはわかると思うが、その他の天体は下の写真に名前とか記号で表してある。


https://apod.nasa.gov/apod/ap101220.html

以下、順に見ていこう。


https://apod.nasa.gov/apod/ap090131.html


Simeis 147: Supernova Remnant

画面右上に見えるこの入り組んだフィラメントの塊は、Simeis 147と名付けられた、超新星爆発の残骸です。

距離は、地球から3,000光年、大きさは150光年の幅がある。見かけの大きさは、満月の6倍ほどになる。

この超新星爆発は、40,000年前に起き、このガスやチリは40,000年かけこれだけ広がった。

40,000年前、我々のご先祖は、この太陽の数億倍の明るさになるという、超新星爆発を目撃していたことになる。
さぞかし、驚いたことだろう。

このハッブルのいくつかの波長による合成画像から、フィラメントには、水素・硫黄・酸素が含まれていることがわかっている。

この超新星残骸のコアには、回転する中性子星、あるいはパルサーがあると考えられている。

https://apod.nasa.gov/apod/ap031215.html

散開星団M35とNGC2158(Open Star Clusters M35 and NGC 2158)

月の10時方向にパラパラと見える星の集団。
青い方がM35、黄色の方がNGC 2158。

散開星団というのは、100個から10,000個くらいの星が比較的緩い集団を成している星団で、銀河の円盤状にあるため、銀河星団とも呼ばれる。

ある散開星団に属する星は、同じ分子雲から生まれ、全てほぼ同じ年齢、同じ化学組成を持っている。

散開星団は、比較的若い星の集団であることが多い。
なぜなら、散開星団は生まれた時は、比較的緊密な集団を作っているが、時と共に互いの星はばらけていく。

最終的には集団を維持することができず、個々の星が同じ方向、同じスピードで進んでいるだけとなる。
したがって、星団を作っているというのは、若いからということになる。

また、若い星の集団ゆえ、青い星が多くなる。
青い星は、高温・高質量な星で、寿命が短い。
年月の経った星の集団の中には、必然的に青い星の数が少なくなるからだ。

上の写真左上のM35は、距離2800光年にあり、年齢1億5000万歳と比較的若い。30光年の大きさの中に約2500個の星が散らばっている、比較的拡散した星団である。

NGC 2158 は、M35 の 4 倍の距離にあり、10 倍以上古く、ほぼ同じ体積に多くの星を含むため、よりコンパクトにまとまっている。

NGC 2158内の青い星は、すでに爆発して消滅しており、黄色い星が目立つ。


https://apod.nasa.gov/apod/ap091025.html

M1: The Crab Nebula(M1メシエ番号1番 カニ星雲。

画面右下に赤い点として見える。

紀元前1054年に出現した超新星爆発の残骸である。
形がカニに似ているところから、この名前がついた。
そう思ってみると蟹の甲羅の形に似ているかなと思う。

どうして紀元前1054に出現したとわかるかというと、中国の記録『宋史』「天文志」に客星(突然現れた明るい星)として記されているから。また日本の『一代用記』にも載っているということだ。

位置は、おうし座方向約6,000光年にあり、大きさは10光年ほど。

この残骸、秒速1000kmほどの速さで、今も拡大し続けている。

そして、この爆破を起こした星は、質量は太陽と同じくらいなのに大きさが20km程の中性子の塊となって、1秒間に約30回転というものすごい速さで回転している。

そして、まるで宇宙の灯台のように、宇宙空間に強力なX線を放射しているのだ。(このような星をパルサーと呼ぶ。)


https://apod.nasa.gov/apod/ap180317.html

この写真は、カニ星雲をハッブル宇宙望遠鏡、スピッツー宇宙望遠鏡、チャンドラーX線天文台で撮影した、可視光線、赤外線、X線画像を合成した写真です。

紫は可視光線、青はX線、赤は赤外線。
じゃあ、白は?(書いてないのだ。(^^;;)

可視光線だけで見るものとは、大きく様変わりしている。
円盤の中心にある星から、ジェットが噴き出しているが、これは中性子星の極方向から噴き出す、ポーラージェットと呼ばれるもの。

パルサーはかに星雲の赤道面に沿って荷電粒子を加速度運動をさせていて、 それがリング上に見える白いモヤモヤとしたもです。

中心の中性子星は、1秒間に30回というものすごい速さで回転しているため、強力な発電機のようになっている。

そのため、強力な磁場が発生して、上記のような現象が起きていると考えられているのだ。


https://apod.nasa.gov/apod/ap141203.html

画面9時方向にある二つの赤い雲。

シャープレス 249 とクラゲ星雲

左側がシャープレス249(シャープレスカタログ249番)で、右側がクラゲ星雲。

天文学者がつける、天体のニックネームは、時に想像力のありったけを動員してかからないと、どうしてそんな名前をつけたのか分からないものがある。

しかし、このクラゲ星雲は、すぐわかる。

シャープレス249、とクラゲ星雲それぞれのそばに明るく輝いている星は、ふたご座のμ(ミュー)星とη(イーター)星。

星座を構成する星は、明るい順にα、β、γ・・・とギリシャ語のアルファベットが振られている。

クラゲ星雲は、泡状の超新星残骸IC443の一部であり、爆発した巨大な星からの拡大する残骸の雲です。

超新星爆発は、今から、30,000年以上前に起こったと考えられている。

クラゲ星雲は、距離5,000光年、大きさは約300光年くらいある。





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