超新星爆発がパルサーを宇宙空間に打ち出しているの図
さて、この画像には何が写っているのか。
まず、シャボン玉のようなものが写っている。
そして、そのシャボン玉から、左下に向かって何かが突き出ている。
宇宙にはシャボン玉はないので、これは何かが爆発した後だとわかる。
宇宙で爆発するとなると、星だ。
そう、これは約1万年前爆発したCTB 1と名付けられた超新星爆発の跡だ。
では、シャボン玉から突き出ているオレンジ色の柄のようなものは何か。
当然これも星に関係ある。
星に関係あるだけじゃない、これは星そのものなのです。
星がその生涯の最終段階で、赤色巨星になり超新星爆発を起こし外殻を吹き飛ばした後に残った核が中性子星となった。
その中性子星が、超新星爆発の時に、元あった位置から吹き飛ばされ飛び出したその航跡なのだ。
その速度、なんと秒速1000kmに達する。
これは、銀河系を脱出するに必要な秒速536kmを上回る。
つまり、この中性子星は、いつの日か天の川銀河を飛び出して宇宙の虚空に旅立つ。
なお、この中性子星は、パルサーと呼ばれる強い磁場を持ち高速で回転する星になっている。
その回転速度は、1秒間に8.7回。
中性子星そのものは、質量が太陽程度で、直径が20km程度、密度は太陽1014倍、表面重力は地球の2×1011倍という、とんでもない天体だ。
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