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星が煌めく球状星団 NGC 1898


https://esahubble.org/images/potw1840a/

この圧倒的な星の煌めきは、NGC 1898という球状星団だ。
大マゼラン雲の中心付近にある。
1834年にジョン・ハーシェルによって発見された。

球状星団に含まれる星は、宇宙で最も古い天体で形成されており、銀河ができた当時の遺物と言われる。

しかし、球状星団自体に関しては、まだよくわかっておらず、研究が始まったばかりだとのことだ。

このNGC 1898についても、これからの観測で、天の川銀河の中で見られるものと特性が似ているのか、あるいは、似ていないのか研究するのだという。

もし、似ていなければ、我々の天の川銀河とは違うイベントでできたことになる。興味のあるところだ。

この写真は、ハッブルの高度探査用カメラ(Advanced Camera for Surveys(ASC))と広角カメラ3(Wide Field Camera 3(WFC3))で撮影されたもの。

ASCは、近赤外線から紫外線まで、WFC3は、近赤外線から近紫外線までの範囲で観測できるので、それで撮った画像を合成したものらしい。

ちなみに、球状星団は、私が初めて本格的な天体望遠鏡で見た天体です。まさにその球状に星が集まっている美しさに強い衝撃を覚えて以来、ずっと興味がある天体だ。

ところで、ついでに大マゼラン雲。
これね。

見ての通り、大マゼラン雲と「雲」という字が入っているが、星雲(星間物質の集まり)ではなく、れっきとした棒渦巻銀河です。

天の川銀河の伴銀河で、160,000光年の距離にある。
ただし、近年の観測で、大小マゼラン雲の動きが速すぎて天の川銀河を周回していない可能性があると言われる。
つまり、伴銀河でない、可能性もある。

質量は天の川銀河の100分の1ほど。
局部銀河群の中では、アンドロメダ銀河、天の川銀河、三角座銀河に次いで、4番目に大きい。

大マゼラン雲は、ガスと塵に富み、現在活発な星形成活動​​を行っている活発な銀河でもある。

また、「天文学の宝庫」と言われるくらい、多様な天体を含んでいる。

球状星団60、惑星状星雲400、散開星団700、何十万と言われる巨星と超巨星というあんばいだ。

星の成長と進化を研究するための偉大な天体実験室と言われるのも納得だ。



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