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してあげる、してもらう
今回も、ももまろさん。
ある本に書いてあった。
詳細は忘れたのだが、確かイギリスの政治家の話。
宿敵のような相手がいて、いつも自分の意見に反対する。
おべっかや賄賂が効く相手でもないし(清廉な人だったらしい)、さて困った。どうしようかと考えた。
いろいろ、相手のことを調べると、とても貴重な本を所持して大事にしているということがわかった。
そこで、手紙を書いた。
「貴殿は、○○という本を所蔵されているとのこと。小生非常に興味があります。誠に不躾でありますが、小生に貸していただけないでしょうか。」
お前なんかに貸すかと、一言の下断られるかと思ったが、快く貸してくれた(相手は人格者なのだ)。
その後、ちゃんと読んで、然るべき期間の内に、お礼状と共に返却した。(適切な感想文くらい添えていたかもしれない。)
その後、その政敵は、他の人に、あいつは、悪い奴じゃないと言い出したそうな。
結局、その政敵とは、大の親友になったとか。
人は、何かしてもらうより、何かをしてあげた相手に親近感を持つのです。
私にも経験があります。
イギリスの政治家ほどではありませんが、意見の対立する相手がいました。
私は、自分の意見が正しいと思っていましたが、相手は、多分不満が溜まったいるだろうと、推測できました。
態度からも、明らかに、私を避けているようにも見えました。
ところが、あるとき、この相手から、仕事の依頼が来ました。息子さんのことですが、親子喧嘩をして、自分では、やりたくない。そこで、頼むからやってくれないかという依頼です。
喧嘩をしているので、自分では、やりたくないけど、さりとて息子のこと、心配になる。だから、あなたに頼むというわけです。
意見は違っても、職業人としては、他の誰よりも信頼をしているということになる。
もちろん、引き受け、然るべく適切に処理しましたが、私の気持ちは、あいつ、本心では、信頼してくれているのかと、ぐっと好感度が高まりましたよ。
相手が、この人間の心理を知っていて、依頼したのかどうか、わかりませんが。
だから、相手が大事なら、してもらえることは、どんどんしてもらって、しっかり喜ぶ。
こちらは、サポートできることをそっと、さりげなくしてあげる。あとは、そんな相手がいることをお互い、十分楽しめばいい、…のじゃないかな。
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