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目に見えるもの以上のものが潜む銀河

https://esahubble.org/images/potw2139a/

この銀河は、NGC5728と言われる、棒渦巻銀河だ。
地球から、約1億3000万光年離れたところにある。
この写真は、ハッブルの広視野カメラ3(Wide Field Camera 3 (WFC3))によって撮影された。

NGCカタログ
デンマーク生まれでアイルランドで活動した天文学者ドレイヤー(John Dreyer)が1888年に発表した、星団、星雲、銀河
など、見かけの様子が単独の恒星とは異なる天体の天球上での位置と様相を示したカタログ。
New General Catalogue of Nebulae and Clusters of Stars(星雲と星団の新一般カタログ)の頭文字三つからNGCと略称される。
元になったのは、ジョン・ハーシェルが作った「星雲と星団の一般カタログ」(GCと略称される; 5,079個の星雲・星団を含む)。
これを拡張したので「新」が頭についている。NGCカタログには7840個の天体が掲載されており、NGCカタログに掲載されている天体は、NGCに続けて掲載番号を付し、NGC 5728と呼ぶ。

WFC3は、可視光線と赤外線に敏感に、つまり、可視光線と赤外線を捉えるように設計されている。

したがって、この写真は、可視光線(我々が通常見える光)と赤外線で見える画像を合わせたものだ。

銀河の縁辺部には、青い星がリング状にあり、盛んに星が誕生していることがわかる。

この銀河、特筆すべきことがある。
それは、銀河の核。
写真でも、銀河の中心部分は、白く輝いているのがわかるが、この中に、活動銀河核(AGN:active galactic nucleus)を持っているのだ。

AGN(活動銀河核)を持っている銀河は、AGNの放射するエネルギー(電波から可視光線、X線まで全領域の電磁波を発している)が、核を除いた銀河全体より、強いので、銀河本体が見えないことが多い。

言ってみれば、夜、どこかの建物の窓から、強力なサーチライトを向けられているようなもので、眩しすぎて、建物自体が見えない状態。

しかし、このNGC5728は、銀河本体がよく見える。
活動銀河核の周囲をチリが取り巻いているので、、減光されている可能性があるようだ。


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