Uluru エアーズロックにかかる天の川
地平線に沿って、緑色にかすかな大気光が見える。
そこから、空を二分するように天の川が横たわる。
暗い宇宙塵の川が膨らんだあたり、明るい黄色がかった光は、超巨星アンタレス。 アンタレスの左に土星。
ところで、エアーズロックのエアーズは、Airだと思っていたが、人名だとか。1873年、イギリスの探検家ウィリアム・ゴスが探検行の途中で発見し南オーストラリア植民地首相、ヘンリー・エアーズに因んで付けたとか。
自分で見つけたんだから、自分の名前をつければいいものを。
そうすれば、今頃ゴアズロックと我々は呼んでいた。
ちなみに、ウルルはオーストラリア先住民のアナング(英語版)よる呼び名。大地のへそという意味。
言い伝えによると、その昔、力の強い族長の息子がいて、自分の力を試すために、生き物を殺しまくっていた。その最たる犠牲者は、カンガルーで、あのぴょんぴょん飛ぶ姿が気に入らないと、それこそ目につけばすぐ殺していた。
あるとき、いつもの様にカンガルー狩りをしに出かけたのだが、全然見つからない。そこで、高いところから、探そうと、目について巨大な岩山に登ったが、夜になってしまった。
仕方ないので、その岩山で寝ていると、「何者だ!わしの臍の上で、うろちょろしおって、くすぐったくて眠れやせん。捻り潰してくれる。」と大地が起き上がり、真っ赤に燃える目で睨みつけながら、襲ってきた。
必死に逃げるも逃げきれず、大地の巨大な足で踏み潰されて殺された。
というところで、目が覚めた。
息子は、圧倒的な力で、殺されるものの気持ちがよくわかった。
それから、息子は無益な殺生や争いは決してしない、立派な族長になった。
部族はその岩山を大地のへそUluluと呼び、聖地とし、族長になるものは、一晩、Ululuで過ごして、族長になる心構えを大地から聞かしきたりができた。
なんて、話では全くない。
Ululuは固有名詞で、意味はない。のだそうだ。
もう一つ、世界で一番大きい一枚岩は、エアーズロックではなく、同じくオーストラリアにある、マウント・オーガスタスだそうだ。