三角銀河(M33)のHⅡ領域
三角銀河として知られるM33銀河のHαと呼ばれる水素原子からの光に対するフィルターをかけて可視光線で撮影したものと合成した写真。
可視光線で撮影すると、下の写真のようなものだ。
なかなか綺麗な銀河だ。
我々の地球から、300万光年ほど離れたところにあり、大きさは6万光年ほどで、天の川銀河より少し小さい。
さて、トップの写真に戻ると、銀河全体にわたって珊瑚色の部分が目立つ。
ここは、HⅡ領域といって、水素が電離しているところだ。
HⅡ(電離水素)がどのようにしてできるかというと、水素原子に強力な紫外線が当たることによってできる。
つまり、ここには、強力な紫外線を発する星があるということになる。強力な紫外線を発する星は、高温の星である。
高温の星は、大質量の星(太陽の8倍以上の質量)である。
そう、この三角銀河(M33)は、大質量の星がたくさんあるのだ。大質量の星の寿命は、数百万〜数千万年と短い。
ということは、ここでは、新しい星がたくさんできているということだ。
三角銀河は、新しい大質量星がたくさん誕生している、星の揺籠のような銀河なのだ。
この銀河が、300万光年という、我々の天の川銀河のすぐ隣に存在している。
ちなみに、40億年後には、天の川銀河と合体すると言われる、アンドロメダ銀河は、200万光年のところにある。
だからどうだと言われそうだが、大質量星の寿命は短く、最後は超新星爆発を起こす。なおかつ、大質量星が生まれる領域では、複数の大質量星が、同時期に生まれる言われる。
となる、超新星爆発を起こす時期も、同じような時期となる。それが、こんなに沢山あるとなると、・・・・
私は、宇宙の盛大な花火大会を思い浮かべてしまった。
見事だろうなあ、なんて。
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