Vittoria CORSA PRO TLR vs. GRAND PRIX 5000S TR
自転車のホイールとタイヤの重要性について
自転車の性能やライドフィールに影響を与える要素として、ホイールやフレームが注目されがちですが、実際には「タイヤ」が最も大きな影響度だと思います。自転車は、地面とダイレクトに接する部分であるタイヤからライドフィールあるいは性能面においても影響度が高く、次にホイール、そしてフレームという感じですね。この流れは、オーディオ機器におけるスピーカーが耳に最も近い重要な部分であり、次にアンプが音質に影響を与えることに似ていまよね。
最近の機材価格の高騰は、タイヤにおいても顕著で、10年前と比べて2倍ほどの価格になっているため、常に最高のタイヤを履くのはなかなか覚悟がいります。しかし、予算の範囲内でできるだけ良いタイヤを選ぶことが、ライド体験を大幅に向上させることは間違いありません。
チューブラーホイール
過去に使用していたFULCRUM RACING LIGHT XLRやBontrager Aeolus XXX 4では、チューブラータイヤを採用していました。その理由としては以下の3点です。
ホイール自体がクリンチャー仕様よりも軽量であること。
パンク時のタイヤ交換が楽であること。
乗り心地が最高であること。
ホール歴はこちら↓
お気に入りだったのはCONTINENTAL COMPETITIONで、特にその「滑らかさ」が印象的でした。ライド中、地面をスムーズに転がる感覚が「サー」という音と共に感じられ、現代のチューブレスタイヤに似た乗り心地を既にチューブラータイヤで体験していたと言えますね。
このタイヤでは1度しかパンクしたことがなく、というかそもそも今年に入るまで私のパンク経験は1回しかなかったのです。。。
Vittoria CORSA PRO TLRのライドフィール
パンク王の誕生
2023年10月にENVE SES 4.5を購入してから、Vittoria CORSA PRO TLRを使用してきましたが、2024年9月現在、7回ものサイドパンク(サイドカット)を経験しました。500kmも走っていないのにパンクしたこともありますし、タイヤ交換の費用がかさむなど、経済的な負担も増しています。特にチューブレスはパンク後の復旧が難しく、ライド終了のお知らせの可能性を常にはらんでいます。
VAX sayama さんで救済されるの図↓(ホント感謝)
一方、過去に使っていたGRAND PRIX 5000S TRでは、パンクの経験は一切ありませんでした。そのため、今回のパンクをきっかけに、コルサPROを諦め、GP5000へと戻ることにしましたという感じです。
アルプス山麓グランフォンドでMAVICさんに救済される動画↓(これまたホント感謝)
しかし、なぜこれまでCORSA PROを使い続けたのか?その答えは、シンプルです。それは、ライドフィールが最高だったからです。つまりチープな表現しかできませんが 、とにかく「乗り心地が良い」これにつきます。28Cや30Cのワイドタイヤを使用し、その「モチモチ」とした感覚とアスファルトに吸い付くようなライドフィールは、他に類を見ないものです。特にダウンヒルでは、路面にしっかりと吸い付く感じが伝わあってきてグリップし、安心感とともにカーブを高速で駆け抜けることができる。この安心感は本当にすばらしい。ダウンヒル大好きな私としては非常に重要。
コットンケーシングの特性とシーラントの乾燥問題
Vittoria CORSA PRO TLRはコットンケーシングですね。そのため最高な乗り心地と、安定感が特徴となっているということです。しかし、ネガティブな点として、シーラントが乾きやすいという問題があります。これは素材の特性上、どうにも避けられない問題ではありますが、油断するとこれが原因で空気漏れなどが発生し、空気圧が保持できずリム打ちパンクの要因になったりします。
Vittoria CORSA PRO TLRよさようなら
結論として、ライドフィールを重視するならVittoria CORSA PRO TLRは一級品ですが、パンクのリスクと経済的な負担を考えると、GRAND PRIX 5000S TRが現実的な選択と言えます(が今の結論)。それでもなお、私はCORSA PRO の魅力に引き込まれ続け、ライドフィールに妥協することなく選択していたのです。しかし、今回のパンクを経て、ついにGP5000に乗り換える決断をしました。というわけであります。そしてさようなら
GRAND PRIX 5000S TRのライドフィール
GRAND PRIX 5000S TR(GP5000)の乗り味は、先に述べたVittoria CORSA PRO TLRとはまるで異なります。CORSA PROがシルキーなライドフィールを提供する一方、GP5000はよりしっかりとした感覚で、路面からのインフォメーションをダイレクトに伝えてくれます。そのため、乗り心地においては、CORSA PROほどの「モチモチ感」や吸い付くような安心感は感じられない。もちろん良好なグリップ感ではあります。(比較として)
グリップ力は確実にありますが、表面の硬さからくる「滑りそうな感覚」があり、そのイメージから安心感がCORSA PROに比べて劣ると感じることがあります。ただし、これはあくまで感覚的な部分であり、実際にはしっかりとグリップしてくれるタイヤです。つまり、実際のグリップ力と安心感とは異なります。
GP5000の特徴的な硬さは、モチモチ感のない代わりに、加速や減速、細かなバイクコントロールにおいて非常に優れた反応性を感じます。特に細やかなバイクの操作が気持ちよく行える点は、ライド中の満足度を大きく高めてくれます。
ヒルクライムにおけるGP5000の優位性
ヒルクライムに関して言えば、GP5000のしっかりとした硬さとダイレクトな路面インフォメーションが、ライドフィールにおいて非常に適していると感じています。数値やスペックだけでは表現しきれないこの感覚が、ヒルクライム時のペダリングやバイクの動きに適合しているイメージですね。CORSA PROのダウンヒルに対する絶大な安心感のようなものです。
パンク王を返上する
CORSA PROの柔らかなライドフィールと比べ、GP5000はよりしっかりとした反応と路面把握ができるタイヤです。快適さを重視するか、反応性やコントロール性を重視するかで選ぶべきタイヤが変わってくるでしょう。コルサのようなモチモチ感が好きな人にとってはGP5000は硬いかもしれません。それぞれ良いタイヤであるなかで明確な個性がありここは好みですね。
ただし結局は耐パンク性能重視というところが私の結論であります。
プロサイクリストでレースに出走するならCORSA PROを好むと思います。ただの素人ロングライダーにおいてはこの耐パンクを含めた耐久性と性能のバランスという意味ではGP5000に軍配があがるかなと
GP5000でパンク王返上する!
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