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2024年富士ヒルを振り返って(華麗なる惨敗)

なぜ今振り返るのか?

やっと振り返る気持ちになったというこです。あまりの惨敗感において正直話したくもないというのが直後でした(笑)
結果は1時間40分。最低でもブロンズを取ること、さらにはシルバーの可能性も視野に入れて取り組んできた自分にとって、あまりにも残念な結果です。何を言っても言い訳にしかならないし、ただただ「自分が弱かった」と向き合うしかありません。それでも、この経験を記録して、今後に繋げていきたいと思います。と思えたのが今ですかね。


2023年フジヒル:1時間38分

2023年の富士ヒルは、ロードバイクに復帰してから体重を約10kg減らし、体がどんどん動く感覚を取り戻してきたタイミングでした。2023年は1時間38分というタイムで、決して満足のいく結果ではありませんでしたが、全力を尽くしたことに達成感がありました。細かいインターバルを繰り返すような走りで、決して上手ではなかったものの、何とかゴールにたどり着いた。その時の感触から「次回はブロンズが射程圏内だ」という手応えを感じ、モチベーションが大きく上がった大会でもありました。

増田 成幸選手(東京オリンピック出場選手)

シルバーを目指して始めたトレーニング

2024年に向けて「シルバーを狙う」と決め、最低でもブロンズを取るという意気込みで、トレーニングをスタートしました。まず手を出したのがスマートトレーナーでした。効率的なトレーニングを日常に取り入れるため、即決で購入。平日もこまめにトレーニングできる環境を整え、トレーニングアプリに登録して日々メニューを消化しました。
(トレーナーロードとスマートトレイナーについては別途書きます)

スマートトレーナー導入後にインターバルトレーニングを継続した結果、Vo2MAX(ガーミン値)はぐんぐん上昇し、定量的にも成長を感じていました。週末の土日は仲間たちと「ユルポタ」と言いつつ、実際には高強度のロングライドをこなし、週末のライドイベントにも積極的に参加。自転車を心から楽しみながら、無限に積み重なる疲労感を感じつつも、それをポジティブな成長の証と捉えていました。(バカですね)


体の異変とオーバートレーニング症候群

しかし、2023年の10月ごろ、急に体が重くなり、明らかにパワーが出ないと感じるようになりました。それでも気合でインターバルトレーニングを続け、11月のもてぎエンデューロにも参戦。しかし、この時には既に疲労感が限界に達していました。ガーミンは「アンプロダクティブ」を表示し、体感的にも体はどんどん言うことを聞かなくなりました。

「疲労を抜くべき」とは頭では分かっていましたが、仲間との週末ライドが楽しすぎて止められません。仲間たちからは「アンプロダクティブ」をネタに煽られ、それに乗っかるのも楽しみつつ、結果として強度の高いライドに毎週参加する日々が続きました。ただ徐々に気持ちも追いつかなくなり、誰とライドしても常に最後尾に。踏んでいるつもりでも全く出力が出ず、ただただ苦しい状況でした。

年が明けて2024年1月、ついに2週間ほど完全にレストを取りましたが、それでも体のだるさは抜けませんでした。仕事中にも体が重く、元気が出ない状態が続き、スポーツクリニックを受診することに。診断結果は「オーバートレーニング症候群の手前」。トレーニング量と症状からの診断でしたが、これ以上続けていたらだめだと言われました。


ゆるいリカバリーと復活の兆し

ここから数ヶ月(およそ3ヶ月程度)、週末の仲間とのライドもゆるめに切り替え、栄養と睡眠に注意を払いながら生活する日々が始まりました。完全に自転車に乗らないわけではなく、サドルの上でリラックスしながらゆっくりとしたライドを心がけました。(本当はのっては駄目なのに!!)

4月末ごろになると、少しずつ気力が戻ってきて「また自転車に乗りたい」と感じるようになりました。実際に乗ってみると、体が軽く感じられ、ペダルを踏む感覚が戻ってきました。ポジティブな変化を感じ、徐々にライドのボリュームを増やしていきました。


機材変更による罠

このタイミングでクランク長を175mmから165mmに変更し、ポジションも見直しました。ペダリング効率が上がり、FTPも急激に上昇。これが「罠」だったのです。「罠」というか「バカ」ではあります。クランク長変更後にパワーメーターのキャリブレーションを怠り、実際のFTPよりも20〜30ワット高く表示される状況に。実際には240ワット程度のFTPだったはずが、260〜270ワット以上と表示されていました。このミスに気付かず、フジヒル当日までトレーニングを続けることになったのです。


2024フジヒル当日、そして迎えた現実

5月中は富士ヒルに向けて順調にトレーニング(と思い込んで)をこなし、直前の1週間には十分なレストを取り、スポーツマッサージ「エンネ」で疲労を抜きました。準備は万端、言い訳ができない状態で当日を迎えました。

スタートラインに立つと、久しぶりに感じる緊張感が全身に広がりました。目標達成へのプレッシャーが心地よくもあり、怖くもありました。そしていよいよスタート。この時点で、シルバーは難しいと思っていたので、現実的にブロンズを目指しつつ、240〜250ワットを維持して走り始めました。

しかし、ここでまたトラブルが発生。スタート直後にGPSを拾えず、速度が表示されないまま進むことになりました。ガーミンウォッチでログは取っていたものの、Wahooには速度が表示されない状態。周りのライダーたちが次々と追い越していく中、ワット数だけを頼りに進むしかありませんでした。

「240ワットを維持しているから大丈夫だ」と自分に言い聞かせましたが、15km地点でタイム表示を見て、明らかにブロンズ以下のペースであることに気づきます。それでも「ワットは保っている」と自分を信じ続け、現実を受け入れられないまま走り続けました。疲労感で思考が弱かった感じがします。あと実際は踏めない状態でもあった。


最後の緩斜面、そしてゴール

フジヒルの終盤、最後の緩斜面に差し掛かりましたが、加速する余力は残っていませんでした。足も気力も尽き果て、ゴール直前で気持ちを振り絞ることもできず、淡々とゴールラインを越えるだけでした。結果は1時間40分。目標には遠く及ばないタイムで、悔しさが込み上げてきました。
なぜパワーは維持したのにタイムがでないのか?パワメご表示問題だと思ってました。(実際はキャリブレーションしなかった自分の問題)


現実

速度表示がされずパワーご表示(調整ミス)。また直前までの体調不良などがありました。ただ、いま冷静に振り返って、仮に速度表示が正常で正しいワット値がでてたとして狙った結果を出せたのか?という問いにたいして、現実は最後スパートする足が残ってなかった現実をもって単に実力不足だなと受け止めるしかないわけです。


振り返りと次への決意

あの時の勘違い、疲労管理のミス、そして判断ミス。それら全てが今回の結果に繋がったと痛感しています。オーバートレーニングに陥り、無理に自分を追い込み続けたこと、仲間と楽しく走る時間に頼りすぎてリカバリーを怠ったこと。冷静に見つめ直すことで、自分の弱さと向き合うことができました。また色々調べることで余計ない知識もいっぱいつきました(笑)

この経験を経て、次は同じミスを繰り返さないように取り組んでいきます。トレーニングの内容や量、休養のバランス、そして自分自身の体との対話をもっと大切にしていこうと思います。

2024年の富士ヒルは、決して満足のいく結果ではありませんでしたが、次に進むための貴重な学びでした。というわけで2025 「Mt.富士ヒルクライム」はあらためて最低でもブロンズ、わんちゃんシルバーにむけてトレーニングを積み上げます。
一生懸命取り組んだ結果が期待に届かない時のうけとめかたで人は成長するんだなと思います。(シルバー宣言にはまだまだ弱すぎるやろ!でも頑張る)


ロードバイク・スキー・キャンプ 等の機材購入など