サテライト・メモリー・プロジェクト
【作業報告】
これより、事件発生後、48時間12分43秒の間に転送されたデータをもとに、ネット上に残された藤木光太郎に関するファイルのサルベージを開始する。
なお、同氏のファイルが転送時から殆ど断片的にしか存在しておらず、時間の経過や、別人物のファイルと結びついてしまったものもあるため、完全な復元はまず不可能であると言わざるおえない。
それでもなお、私はこの作業を行う事とする。
彼を完全に理解する事は出来ないであろうが、より多くの知識と見解を得るためには必要な事であり、あの日、彼に起こった出来事を知る事は、私に課せられた義務である。
記憶形成回路432よりエラー報告。
修復を施した結果、某日への影響在りとみなし、サティライトメモリーとして保存。
サテライトメモリー再生───