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L:17 PORTERのトート

2022.12.24

世間はクリスマスの雰囲気でいっぱいの中、私は早くも大掃除モードになっている。

今日はかばんの大掃除。バスタブにお湯をためて、かばんを沈めて、汚れを落とし、形を整えて乾かした。

どことなくきれいな感じに

その中で最も古いカバンがPORTERのトートバッグだ。おそらく20年近く前に買ったものだ。

といっても、この間毎日使っているわけではなく、ここ10年くらいは実家の押し入れにずっとしまってあった。

このトートバッグには思い出がある。20年前、仕事を辞めて大学に編入することを決めた時、通学用の鞄を買おうと思い、生まれて始めて表参道に買物に行った(当時は横浜に住んでいた)。

当時、PORTERのカバンが流行っていた。だいたい、どこのカバン屋に行ってもPORTERは売っていた気がするが、表参道に吉田カバンの直営店があって、品揃えがいいとのことで、わざわざ出かけた覚えがある。

自分の中では表参道はおしゃれな人が買物に行くところのイメージで、自分には場違いな感じがして、ドキドキしながら店に入ったのを覚えている。店内にあるものがどれも素晴らしく見えて、店員さんのいでたちもおしゃれで、話すのも緊張した。

どのかばんも素敵だったが、お値段もなかなか素敵(高い)だった。いろいろ悩んで、TENSIONというシリーズのトートバッグを買うことにした。大きいのと小さいのがあって、私は「大は小を兼ねる」信念の持ち主で大きいものを買おうと思っていたが、店員の素敵なお姉さんが、通学用には大き過ぎると思うと言うので、即行で信念を曲げ、小さい方を買うことにした。昔から素敵なお姉さんの言うことに従う方だ。

とはいうものの、2万円近くのかばんを買うのは私にとっては大きな決断だった。それでも、再び学生に戻るんだという決意と自分に対して、がんばれという気持ちもあって買った。

その後、7年間学生に戻ることになったが、ほとんどの期間をこのカバンで過ごしていたと思う。その後、海外で仕事をするようになって、蓋のないこのカバンはセキュリティに心配があり、出番が減っていった。

それから押し入れに入れておく時間が増え、久々に使おうと思って出してみたら、こんな感じになっていた。

コーティング劣化して、きな粉状に

カバン自体は変わらずしっかりしていて、使えるのだけど表側のファスナーの内側部分が劣化して粉をふいてしまっていた(通称、きな粉)。ちょっとべたつきもあるし、これでは物を入れられない。

もう、捨てる時が来たかなと思ったが、上に書いたような思い入れもあり、捨てられず、再び押し入れで数年、眠らせることに(笑)7月の引越しの時に捨てればよかったものの、やはり捨てられず東京までやってきた(笑)

そして、2022年クリスマス・イブ。かばんを洗いはじめ、もうさすがに、捨てようかなと、再びきな粉を触りながら思ったが、ふと、このきな粉を取り除けばまだ使えるのではと、未練たらたら思い始め、すぐさま、googleで「かばん 内側 劣化」などと調べ始め、小一時間。以下のようなことがわかった。

・きな粉はウレタンコーティングが劣化したもの。
・修理屋さんで裏地張り替えも可能だが、費用高め
・重曹水につけると剥がすことが可能(防水機能は無くなる)

というわけで、他のカバンを洗いながら、トートの方はブラシできな粉をざっくり落として、その後、40度ほどのお湯に重曹を入れつけ置き。1時間ほど(一晩でもいいっぽい)してから、しっかりすすいで、乾かした。

きれいに取れた

結果、きれいになった。きな粉もべたつきも無くなった。コーティングを取ってしまったので、雨などでカバンの外側が濡れると、側面のポケットにもすぐに染み込みそうだが、その辺りは使い方を工夫してなんとかなりそうだ。

思い入れのあるかばんが、再び使えるようになってうれしい限り。2023年はまた、このカバンにいろいろ詰め込んで歩きたい。

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駄々こね太/ Essayist
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