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Y:61 これが魔法というものか

100円ショップの商品と思われる白いマグカップ。

すぐに茶渋がつく。磨いてもなかなか取れなかった。見て見ぬふりをしてたら、日に日に茶渋が目立つようになった。

メラミンスポンジを買ってきて、こすってみる。激落ち!
水で軽い力でこするだけで、茶渋がとれる。今まで10の力で洗っていたのが3ぐらいで済む。唯一、気に入らないのはマグの底の茶渋が取れにくいことだ。スポンジが固いから、どうも磨き残してしまう。そこで、ゴジゴジ10の力が必要になる。結局、マグを洗うのは力仕事だ。そんな、愚痴をこぼしたら

「そんなの漂白すればすぐだよ」

という助言をもらう。

いや、漂白剤を使えば、白くなることは知っていた。ただ、マグ一つに大げさなような気もしたし、なんか漂白剤って薬品のイメージがあって、できれば使いたくないなとか思っていたり。なにより、丁寧にメラミンスポンジで磨けば落ちるのだ。自分がきちんとやればそれで済むのだ。

しかし、日に数回、全力で、狭いマグの底を磨くのが面倒になってきた。漂白剤なら、寝る前に浸けておけばいいらしい。やってみるか。

ドラッグストアで、キッチンブリーチなるものを購入。1リットルで80円くらい。ジュースよりも安い。メラミンスポンジよりも安い。

寝る前に、マグを水につけ、そこにキャップ1杯のブリーチを。たったこれだけで大丈夫なのだろうか。

翌朝。マグ、ピカピカ!(笑)
磨きにくかった底の茶渋もなかったことになっている。そのあと、よく水ですすいで、いつものようにコーヒーを飲んだ。力なんて全然いらなかったのだ。


これは「魔法」だよな~と思った。100均のスポンジが「竹やり」だとすれば、メラミンスポンジは「鉄の剣」。そして、ブリーチは「魔法」だ。物理攻撃が効果的ではない相手には魔法を使うのがゲームではお決まりだ。たった少量で、茶渋を消し去った。

化学は魔法なんだと。メラミンスポンジでこすれて消えた指紋を見ながら、感動すると同時に、なんとなく塩素系、混ぜるな危険みたいな頭があって、使わずにいた自分の無知を情けなく思った。私はどちらかというと「物理系攻撃」が好きなのだ。物理そのものは苦手だ。

これに味をしめて、同じく茶渋で汚れていると思われるステンレスの水筒をピカピカにしてやろうと思ったのだが、ブリーチの裏面を見ると、金属製品には使ってはいけないようだ。

金属は酸性がダメで、ブリーチはアルカリ性のイメージだったからアルカリ性はいいのかと思っていたが…

このあたり、知識がふわふわしている。

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駄々こね太/ Essayist
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