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採用担当デザイナーがみる!ポートフォリオのポイント
佐賀大学様でデザイン講座を開催しました!(ZENKIGEN初)
ZENKIGENのデザイナー米倉です。先日、佐賀大学芸術地域デザイン学部の阿部浩之先生のご紹介でZENKIGENとして初の大学講座を開催しました!
今回はデザイン系の職種で企業への就職を志望する学生に向けて、ポートフォリオ講座と学生への指導を担当することになりました。弊社人事の松川、デザイン組織のリード米倉、サービスデザイン担当の岩谷の3名がオンラインで授業を行いました。
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本講座の対象は芸術地域デザイン学部の3年生です。デザインに関わる仕事を目指し就活する人や、ポートフォリオ作りで悩んでいる人に向けて、弊社のデザインチームで培われた採用基準を活かして、「採用担当のデザイナーが見る!ポートフォリオのポイント」と題した講座を考えました。
第一部: IT企業にはこんなデザイナーの職種がある!
私自身は、これまで数多くの芸術・デザイン系学科の学生の方と接する中で、在学中からIT系企業のデザイナーを目指す人は少ないと個人的に感じていました。(やはり広告系やアーティストの方が華やかに見えるのででしょうか)。デザイナーの仕事は幅が広く、日常生活で目にしやすい広告やパッケージデザイン以外にも、さまざまな分野で活躍するデザイナーがいます。
そこで、ZENKIGENの事業紹介とともに、「IT企業にはこんなデザインの仕事があるよ」と伝えたいと思いました。
BXデザイナー
UXデザイナー
UIデザイナー
BX(Brand Experience)デザイナー
企業のビジョンやバリューを元にコンセプトを言語化し、企業ブランドやサービスブランドを育成していきます。成果物としては、CI(コーポレートロゴやサービスロゴ)、デザインガイドライン、販促物などがあります。このポジション、以前はグラフィックデザイナーと呼ばれることが多かったのですが、名称本来の「印刷物」よりも「ブランド作り」により比重があるイメージです。ブランディングにこだわりのある事業会社では、この職種の活躍が目立っています。
UX(User Experience)デザイナー
提供するサービス/プロダクトをユーザーが使う前、使っているとき、使ったあとに、"心地よい"と感じるように体験を設計するデザイナーです。ユーザーをはじめ、サービスやプロダクトに関わるステークホルダー(利害関係者)へのヒアリングを行い、データを収集し、仮説検証しながら各種設計をします。具体的な仕事領域は以下の3つです。
1)UXリサーチ
サービス/プロダクトの改善を行うためにヒアリングやアンケート分析、データ収集を行います。
2)サービスデザイン
ユーザーがサービス/製品を使うとき、どのような体験をしていくかを設計します。
3)デザインの検証・改善
検証を実施し、サービス/プロダクトの開発を行い、よりユーザーが使いやすいモノになるように日々改善します。
UI(User Interface)デザイナー
ユーザーに提供するサービス/プロダクトの画面作成を行うデザイナーです。デザインシステムというルール作りから、1)デザインガイドライン、2)タイポグラフィ・カラー・レイアウトなどのスタイル、3)画面内で使用するボタンやアイコンなどの部品(コンポーネント)を作成し、それを元にユーザーの操作性を考えながら画面をデザインしていきます。
第二部: 採用担当デザイナーがみるポートフォリオのポイント
後半は学生に向けたポートフォリオの作り方と、採用担当者が見るポートフォリオのポイントを伝えました。
ポートフォリオの作り方
「自己紹介」、「自己PR・ビジョン」、「スキル」、「作品紹介」などのポートフォリオ作成の基本要素から、作品の見せ方・コンセプト・クレジットなどの実務的な情報の掲載方法について説明しました。
就活生にとっては、ポートフォリオの冊子版とWeb版の両方の使い分けも大事なポイントになります。
採用担当者が見るポートフォリオのポイント
デザイン系採用担当者がポートフォリオの中でチェックするポイントはそれぞれ企業によって異なるとは思いますが、私がデザイナー採用で特に注目しているポイントを伝えました。
「ポートフォリオ自体がひとつの作品」です。ただ作品を並べるだけではなく、ポートフォリオ自体のコンセプトや見る人の体験、デザインのこだわりを組み込んでもらいたいと考えています。
第三部: 佐賀大生のポートフォリオにフィードバック
今回コロナ禍のためオンライン講義となってしまいましたが、学生さん一人ひとりにポートフォリオを見せてもらい、私たちZENKIGEN側の3名がフィードバックをする時間を設けました。 グラフィックが得意な方、Webデザイン・アプリデザイン、キャラクターなど、今のニーズにあった作品を仕上げている学生さんが数多い印象です。
私たちは現場に近い目線で、作品を魅力的に見せる手法や、プロセス・クレジット・コンセプトの伝え方などをフィードバックしました。彼らの中からIT系企業に就職される方が増えることを期待しています。
実際のフィードバック内容を一部ご紹介します。
「どんな目的で作られた作品か、背景を明記してほしい」
「短時間での仕上がりをアピールせず、熟考された作品であることを伝えてほしい」
「成果物の紹介だけでなく、そこに至ったプロセスを伝えてほしい」
「コンセプトやデザインのアピールポイントを丁寧に明記してほしい」
「トリミングに気をつけてほしい。紙面のレイアウトを活かして」
などでした。
後半のフィードバックタイムは学生さん自ら説明してくれたこともあり、とても熱気のある時間帯でした!
佐賀大学芸術地域デザイン学部の先生方、スタッフの方々、大変貴重な機会を作っていただきありがとうございました。