造型を考える~マスク編~③
造型を考える~マスク編~の3回目です。
今回深掘りするのは沼津プロレスの女子キャラクター。
カテクイーン
カテクイーンはレスラーではなく沼津プロレスのマスコット的な存在。お茶戦士カテキングと同様“沼っ茶”の普及に務め、さまざまなイベントで活躍。
さらに言えば「カテクイーン」、「カテクイーン先輩」、「カテクイーン姉さん」と立場の違う3キャラクターが存在します。
そんなカテクイーンも初代マスクから変遷を経て今のデザインに落ち着きました。
日頃意識して撮らないと製作途中の写真はないのに、何故かしっかり残っていてある意味貴重なので今回掘り下げていこうと思います。
デザイン構成
もともとがお茶戦士カテキングからのスピンオフで、カテキングは額に「茶」の文字を入れたお茶っ葉のモチーフが立体で入っているのが特徴。
カテキング初代マスク
カテキングマスク2代目
カテクイーンはもともとこれをベースにピンクラメのマスクにしていただけのですが、カテクイーンらしい可愛らしさを前面に出せないかと案を練っていました。
キャラクターとして充分浸透していたので、「お茶」の概念はそっと外し、ベタではあるけどハートをふんだんに盛り込んだデザインにしてみようかなと。
茶の文字
やはり一番重要なのが額の立体茶葉と文字。
お茶の概念はハートに切り替えたので立体茶葉も立体ハートへ変更。
そして、何度かスケッチを繰り返してハート型紙にあうハート型の茶の文字デザインが完成。
ステッチがけをして
こんな立体モチーフに仕上がりました。
これは我ながら秀逸のデザインになったと自負。
全てのパーツをハートに
ハートを盛り沢山にすると言う構想だったので当然目の形もハート型。そして両サイドにも何かハートのモチーフを入れやうとは決めていたのですが、これがなかなか思い浮かばす悶々の日々。
試行錯誤すること何パターンもスケッチを繰り返しているうちに頭の中に何故か絵本スイミーが浮かんて来て『小さなハートで1つのハートを描こう!』と。
全てのパーツを切り出し、
貼り付け縫い付けて.....
カテクイーン決定版マスク
ちなみに口の横にもハートを見つけた方はアハ!です。
スイミーからヒントを得たサイドのハートはこんな感じ。
ゴールドのパーツの色を変えて「カテクイーン」「カテクイーン先輩」「カテクイーン姉さん」の区別をしていました。
マスクの顔
世の中不思議なことにマスクの似合う顔(マスク顔)とマスクの似合わない顔ってあるんです。それについてはまたいずれエントリーしようと思いますが、カテクイーンもある意味面白いなと思ったエピソードがあります。
もともと「カテクイーン」は当時小学3年生の女の子が被っており、彼女の成長と共にマスクもサイズアップしたりしてきた経緯があります。
カテクイーンのマスクは目にメッシュがかかってるので、鼻と口周りが中の人の顔。
つまりその子の鼻口周りとマスクを含めた「顔」がカテクイーンのイメージなわけです。
その後、別の大人の女性が被った「カテクイーン先輩」や「カテクイーン姉さん」が現れましたが、やはり『カテクイーン」の顔と印象が違う。
最初は、「やはりカテクイーンのイメージは○○ちゃんなんだなぁ」と思った記憶があります。
その後「カテクイーン先輩」は短い期間でいなくなり、「カテクイーン」は学生生活の都合などで登場機会が減り、今は「カテクイーン姉さん」がカテクイーン史上最も継続して活動中なのですが、ある時から完全に「カテクイーン姉さんの顔」になっていることに気がついたんてす。
もちろん最初からご本人がマスク顔ではあったのですが、あまりにカテクイーンのイメージが強かっただけに感じてしまっていた違和感。それが被り続ける事でキャラクターの顔そのものになったわけです。
小3だった○○ちゃんも今や大学生。時は経てもマスクを被れば当然カテクイーンの顔になる。
これは佐山さんがいつになっても虎のマスクを被れば初代タイガーマスクなのと同じ感覚だと思います。
久しぶりに「カテクイーン」と「カテクイーン姉さん」のコラボを見てみたくなりました( ´∀`)