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いよいよあのハットが

記念すべき100エントリー目でございます。
しばらく『何もエントリーしない』と言う創作表現をしていました。....嘘ですけど。

さて、記念すべき100回目のエントリーにふさわしくここ最近ずーっと商品開発として試作を繰り返していたあのハットがいよいよひとまずの完成を迎えました。

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長渕さんがドラマ『とんぼ』のオープニングや映画『ウォータームーン』で被っていたこのハット。

バゲットハット....なのか?

一見どこにでも(今で言えばネットで探せば)普通に売ってそうな帽子なので自分は特に注目していなかったのですが、どうも似たような帽子はあれどドンピシャの帽子がないようで。

レザーニット帽を製作し続けている中で、

『とんぼの帽子は作れませんか?』

とのお問い合わせを数件頂きました。

ハット自体作った事が無かったのでまずはチャレンジをと見よう見まねで作り始めてみたのは先のエントリーでも書きました。

製作工程の理屈はわかったので、あとはひたすら数をこなして細かなポイントを押えて行くことが答えに近付く唯一の方法です。

形にしては型紙を修正し、また組み立ててみる。
ここはこう処理をした方がいいのか否なのか?
一つ一つ試しては自分なりに答えを出していく作業です。

文頭に「ひとまずの完成」と書いたのは、最終的には本革製の完成品を作る予定のところ今回は合皮で仕上げてるからです。
本革はレザーニット帽もそうでしたが、素材の選定から漉きの厚さなど答えを出すまでにものすごく時間がかかります。

今回は本革に比べると安価な合皮(フェイクレザー)を使ってとことん試作を繰り返しました。
ほとんどはボツとなりそのたくさんのボツのお陰でやっとイメージに近い仕上がりに辿り着きました。

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サイドクラウンからトップクラウンにかけてややプリン型になっているシルエット、ベンチレーション、つきあわせ.....○○な★▲。

各部に使う接着芯も試行錯誤の上、違う素材を各部分によって使い分けたりもしてます。
これは今回の合皮だからこその1つの答えにすぎないので、違う合皮だとそのバランスや論法は変わるでしょうし、いずれ本革になった時は各部分の漉きの厚みを変えたりする必要があるかもしれません。

本職の帽子職人さんならなんて事なくすぐに答えを出して形にしてしまうとは思いますが、自分は帽子職人ではないからこそイメージに近い帽子らしき被り物を構築していく過程を悩みながら楽しんでるのです。

その結果、『これずっと欲しかったんです!』って方のお役に立てればこんな嬉しいことはありません。

100回目のエントリーではありますが、作りの世界にはいつになっても100点ってことはありません。



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