何本の足がありますか?
自分がこの世界に入ったきっかけはプロレスのマスクでした。
マスクを作りたくてSIMAに弟子入りをしました。
当然ながら師匠は仕事としてマスクだけではなくタイツやニーパッドやレガース、ガウンや靴まで何でも作る。
その時の自分にはコスチューム系は未知のモノであり、作ろうとか作りたいとかの気持ちは微塵もありませんでした。
よねさん、自分で履くパンツくらいは自分で作ろうや
パンツの話はまた今度エントリーしますが、この一言がコスチューム作りの布石になったことは間違いありません。
初めてのロックミシン、初めてのバインダーミシンに乗るのが楽しくて仕方なかったことを覚えてます。
ちょうどそんな頃師匠が『いろんなアイテム作らなきゃダメ。マスクだけしか作れないならマスクの仕事来なくなったらアウト。マスクとタイツでもどっちかの仕事がなくなったら1本足でバランス悪い。マスクとタイツとニーパッドが出来れば1つ仕事無くなっても2本足で立っていられる。足の数が多ければ多いほどいくつか足が無くなってもしっかり立っていられる。』と。
“ほとんどの弟子がマスクだけで終わってしまう。せっかくミシンやるならいろいろチャレンジしてごらん。”
パンツやTシャツの作り方をレクチャーしてもらい短時間であっという間に形になってしまう楽しさや魅力にハマってきつつあったタイミングにその言葉はまさに製作欲に着火された瞬間でした。
もちろんどんなアイテムも失敗の繰り返しで段々とそれなりのあくまでそれなりの仕上がりになってきて今に至りますが、格闘技と関係ない足も含めてそこそこ沢山の足が生えて来たのではないかと思います。