世界を夢見る大学院生が「俺の菓子屋を継げ」と言われた話を耳にして

2020.1.22. #188日目   (勢い余って記事を1日早めて上げちゃった!笑)

ある大学院生の父親が怪我をして休業せざるを得ない状況で「俺の和菓子屋を継いでくれ」と頼んできた話を耳にしました。当然大学院まで行っているくらいですから「いやだ。俺には、もっと他にやりたいことがあるんだ」と断りました。

こんばんは。米田遼一郎です。

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そんな彼の話を聞いていたのが、現在23歳の女性バーテンダー(修行中)でした。

最初は、どうしていいかわからないイライラで彼は店員の彼女に八つ当たりします。

「俺の夢はデカいんだ。あなたみたいにこんなちっぽけな店の店員なんかやらない。世界を目指すんだ。小金を稼ぎたいわけじゃない」

彼女はムキになりかけたそうですが、「私の器ではこれが今の精一杯です」と本心から笑顔で答えたそうです。

彼は、八つ当たりしてしまったことにハッと気がつき反省し、彼女に

「いやなことを言ってました。ごめんなさい」と謝って店を後にしたようです。


まとめると、

彼女がやったことは、言い合いや勝負になる前に「会話を降りる」ということ。

相手が言い負かそうとしたその瞬間に突っ掛からずに自分なりの思いを伝えて、自然に会話を降りたんだそうです。

すると、彼は反省して謝って出て行った。

彼は、世界を競争相手として見ている場所で戦いたいという夢があったが故に、今日本で「小さな店の後継ぎをやらされるかもしれない」不安とイライラで女性バーテンダーに論破を仕掛けようとした。


これは、まさに「Win-Win」の関係になれない場合の「No Deal」だったらしい。

日本語に言い換えるなら、「自分が勝ち、相手も勝つ」ができないなら「取引しない」ということをです。

女性は素直に相手の話を聞いていたことで、相手の意図を無意識に読み取り相手の「思い直し・反省」を引き出したんですね。


僕は、笑顔で意地を張らずに会話を降りた(No Deal)彼女をとても尊敬します。

僕なら、フラフラ酔っぱらった大学院生に、自分の店を馬鹿にされたり、自分の働き方を「小金稼ぎ」と馬鹿にされたら言い返してしまいそうです。

7つの習慣という本では、この「Win-Winを考える」ことを身につけましょうと言われています。

ここまでのお話を踏まえて、僕らの今後の人生で大事になってくるのは、Win-Winの関係を常に意識することなんですね。

わかりやすく言い換えるなら、「自分の意地を張った論破(Win-Lose)」をしないことでもあります。同時に「自分の意志を捨てて相手の言うようにすること(Lose-Win)」を辞めるということです。

競争や勝負事が周りに蔓延る今、もう一度考えないといけないのは「Win-Win」が予想以上に難しいことだって理解することからかもしれない。

これはどちらかが折れて負けないといけないなら、今回は取引をしないでおきましょうという選択肢があるということも覚えておかないといけませんね。

まだまだ僕は未熟だから、イライラに任せて、論破したり、自分を捨てて、自分に嘘をついちゃいますが…。


大学院生はその後、後継ぎになることを決めて、「父親の菓子屋の海外展開」という夢に挑戦する道を選んだそうです。

多分、悩んだ末に彼と父親の「Win-Win」の答えが出たのでしょう。

それを引き出すきっかけを作ったバーテンダー修行中の彼女には本当に驚かされました。


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