阿賀北ノベルジャム2022参戦記#29「祝宴」
というわけで迎えた表彰式の朝。思ったよりよく眠れた。
そして部屋でシャワーを浴び、着替えて会場の月岡温泉へ電車で向かうこととする。月岡温泉へは公共交通がほとんどないので、事務局の用意したバスが新発田駅から出るのでそれに乗ることに。
というわけで、賑やかしの任務は終了。
そしてこれですべてが終わりました。
19人のいろいろな思い、確執、行き違い。それは大河ドラマに負けなかった。まさに劇的だった。というか劇的って言うより劇だよねこれ。
そしてその劇が、終わった……。
チームメイトのグランプリ受賞は喜ぶべきこと。
ただ、私にはそれをアシストしきれなかったし、それは当の雪子さんも思っていたようだから仕方がない。
結局、なにもできなかった。
私は何しに来たんだここに。
作品はすごく褒められた。でも、受賞には届かない。それがなぜか。
それは私自身がよくわかっている。
それは私の限界がそこだ、ってこと。
特にそのことがとあるこの表彰式のハプニングでよくわかった。
私の作品は「悪い意味で普通」の作品なのだ。
もう私は意外性を演出するには歳も取り過ぎた。
そしてその意外性がないと、ノックアウト、受賞はできない。
つまり、私の限界。
仕方ないよね……。普通に面白い物書いても仕方ない。そこに作品の外側の意外性がないものしか書けないわけだから。
それが私の書いてきて25年目の現実。25年ですっかり作家生命を食い潰してしまったのです。
だからもう私は必要とされてない。言われないのはそれが酷だと言うことをみんな知ってるからにすぎない。
そのことがよくわかりました。
いろいろと温かな言葉を頂きました。ありがたい。本当に感謝しています。でも、私にはもう作家生命はない。
だから、これからも書くだろうけど、もうそれは私が楽しいだけの物にすぎない。
それに費やせる労力は、もう私にはない。
だから、公開しないと思う。
ともあれ、おつかれさまでした。
今後のことは、まだ考えられない。
でも、おわった。
おわったのだ。