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76回 正倉院展行ってきた

前回の記事で、道中云々の話を書いたけど、

講演会参戦!!!
正倉院展は時間制前前売り券で時間直前に並んで入るスタイル。
講演会勢やメンバーシップ組は会員証出したら別の入場口から悠々と入場。(優越感)

講堂は正規の入り口のすぐ隣の入り口入ったらすぐ。
普通のステージと、100人程度まで入る座席、そして倍率五倍のイベント故か満席!
体感的に殆ど1人、もしくはご夫婦(カップル)で参加の方が多い印象かな。
学芸員の方が出てきて30分の主要作品解説、正倉院展は基本数点のメイン展示物と関連展示物って感じで、メイン展示物は各種紹介番組や公式YouTubeで解説あって、結構その辺予習してたので、知ってる案件は多かったのだけど、故に初めて知ったことがめっちゃ新鮮に感じました。
では以下、主要展示物で気になった展示物の所感。


黄金瑠璃鈿背十二稜鏡

今回のポスター絵にもなってる七宝焼の鏡。
陶器ではなく金属材質にガラス質の釉薬(うわぐすり)をかけて焼くというもの。
自分職業上、ガラス釉にはお世話になっていて、何かとおおっ!となることが多い展示物ではありました。
(綺麗ではあるんだけど釉ムラがあるのも事実、しかしそれも味だし作られた年代自体が確定すれば、それはそれで凄い案件になりそうなんだよね)
思ったより小ぶりという印象で、そう考えると装飾細かくて凄い!と感じる作品。

ちなみに釉薬のムラ云々は以下にも解説記事があるので…

紫地鳳形錦御軾

聖武天皇が使ってた肘置き。
即位1300年ということもあって結構気合い入れて展示されてました。
私が楽しみにしてた復元品との比較展示もやってたしね。
で、講演会の時に学芸員の方が
「調べてみたら凹みがあって、聖武天皇の肘かける時の癖もわかってきた」
っておっしゃられたので、展示品、必死で凹みを探したよね。

…お前が必死で探してる展示品、それ復元品の方やぞ。

(ちなみにこの一連の案件が序盤に書いた講演会で初めて知ったやつってやつ)

復元の解説も、小部屋一室で実物の復元過程の真菰を展示したり、映像を流したりとかなりの気合いの入り方でした。
藁で固めて絹で巻いただけじゃなかったんや…、ちゃんと体預ける部分は柔らかい材質にしてたりするんや…

ガラス製の魚型飾り

ガラスの色再現云々は去年の正倉院展でもちらっとやってたし、
古代ガラスについては先日のミホミュージアムの展示でも気にはなっていたので、この展示を見るのも楽しかった。
(前述したけど、火を入れて色付けする工芸っていうのは自分の仕事に関わりのある案件でもあるので)

今回七宝焼、色ガラスなど焼いて色付けする作品がメイン展示されてた関係で材料のリストやら顔料やらもちらほら展示されてたのだけど、そういうのに関わりのある仕事してるので、メイン展示よりそっちに無茶苦茶テンション上がったのはいうまでもなし。


余談1(ただのオタクやんけ!)

ちなみに講堂から展示室に移動するときに出入り口に館長さんが立っていて、

「あっ…あっ……握手…握手してください!!!!NHKの正倉院展番組見ました!!!!!!」

って言いたかったのをめっちゃ我慢してたのよね。
(脳内に突然現れる自分の中のオタク)
(ちなみに数日後、自分の中のオタクがまた現れる一件があるんだけど、それは別の話)


余談2(クッソくだらない下ネタ)

正倉院に納められてる宝物のリストを国家珍宝帳
というのは正倉院展宝物に興味のある奈良博のオタクなら知ってる有名な書ではあるのですが、
(少なくとも正倉院宝物の話をするときは1番最初に語られるので)
このワードを聞くと

「珍宝帳……ち…ち○ぽ……w w w w」

ってなりがちな小学生男子脳の我ェ

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