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同人女のゆる療養日記②

(⭐︎前回までのあらすじ⭐︎)
わたしyone、26歳!どこにでもいるごく普通の限界同人女!😉
仕事に原稿にてんやわんやながらハッピーな日々を過ごしてたんだけど…
ある日突然、乳がんって診断されちゃった⁉️😖
これからどうなっちゃうの〜⁉️

というわけで(?)
前回、近所の乳腺外科からでっかい大学病院を紹介されたので、
今回はそちらでの治療についてをば。
こっからが本番ですからね!

大学病院ではまずスタンプラリーのごとく各検査を制覇していきます。
採血に心電図にMRI、CT、骨シンチグラフィ(つよそう)、心エコー、etc…
近所の乳腺外科では乳房の検査しかしてないので、他に転移してるとこがないか、くまなく全身をチェック。
なんかこんな…2センチちょいの腫瘍のためにデカデカしい機械をゴウンゴウン使っていただいて、アリガトウゴザイマス…恐縮デス…ってなりながら検査中はほとんど寝てました。😪


はたして、気になる結果は…?

血液などの異常、なし。
他の臓器への転移、なし。
骨への転移、なし。

右脇のリンパに転移、あり(!?)

えーとつまりどういうことかと言いますと、
がんを取り除くだけならチチの一部を切除すればいいんですが、
脇の下までガバっと取らなきゃマズいよ!ってことです。
(正確にはリンパ郭清って言うらしい)

yone生きていけないよおおおお😭とまではなりませんが、
あっ思ってたよりガッツリじゃん!って感じですね。
このままだと、右乳房から脇の下にかけての肉をごっそり持っていかれるわけなので。

そこで先生から提案された治療法が、
1.まずは抗がん剤を使ってがんをできるだけ小さくする。
2.手術でがんを切除し、リンパ郭清をする。
3.術後の結果次第では、抗がん剤を数年使い続けることになるかも。

そう、がんが小さくなれば切除部位をできるだけ小さくして乳房を温存したり、〝再建〟といって背中の筋肉を移植してできるだけ元の形に戻すような処置ができる!かも!ということ!
人体ってスゲーというか、医療のちからってスゲー!ってなりません!?

マジで見た目に頓着ないカスのオタクなのでぜんぜん全摘でもええか〜とか思ってたんですけど、そんなん残せるなら残した方がお得じゃないの、ねえ?
抗がん剤治療って結構しんどいって聞くけど、そこは持ち前の体力でまあなんとかなるやろ!かかってこいや!と謎の自信があったので、この治療方針でやっていくことに決めました。

しかしここで、女性特有の問題がひとつ。

それは、抗がん剤を使い続けていくことで、妊娠ができなくなる可能性があるということ。

そもそも乳がんにはいろいろタイプがあるんですよ。
ワイの場合は女性ホルモンの働きによってがんが進行してしまうので、女性ホルモンの働きも抗がん剤で止めちゃいます。
つまり、卵子もできなくなってしまい、妊娠できなくなってしまうかもしれないということ。

そこで提案されたのが、
今の時点で卵子を採って凍結保存する方法。
そうすれば将来的に卵子ができなくなっても、保存しておいたものを使えば妊娠可能ですからね!
抗がん剤を使っても必ずしも妊娠できなくなってしまうわけではないけど、可能性としてはかなり低くなってしまうということで、先生からは強く勧められました。

…別にいらねぇな…🤔

いや、マジでいらない…

yoneにはパートナーがおらぬ。
出産願望も生まれてこのかたゼロである。

そう、あれは高校生の頃だった…
『自分のライフプラン』を考えてみようという保健体育の授業。
私は、
20代でバリバリ働き、30代でなんとなく結婚して、40代で孤児院から養子を引き取り(??)、還暦で退職してからは趣味のピアノ教室を開くという、
『意地でも出産しませんけど?』が滲み出たアホ丸出しのライフプランを書いて提出した。
そしたら何故か「革新性と多様性が感じられる」と先生にめちゃくちゃ気に入られて代表で発表させられたのだ。
当時の確固たる意志は、数年後に彼氏ができて4年間付き合って結婚の話を持ち出された時までもずっと変わることはなかった──

何より、8年間も同人活動に身を捧げているのだ!
日々頭の中はジカプのことでいっぱいで、何より同人活動を優先してきた!そのせいで彼氏と別れた!
なんならその後彼女ができた時も(!?!?)ああこれで結婚だの子供だの言われる呪縛からも解き放たれるんだと心底安堵していた!2ヶ月で別れたけど!(…)

つまりこれは、もはや同人活動と結婚していると言っても過言ではない!(??)
私と同人活動の間に何人たりともつけ入るスキなど無いのだ!!!散れ!!!!!!!!!!(???)

という狂人ムーブで当たり前に卵子凍結を断ったら普通にめちゃくちゃ説得されました。(それはそう)

「今はパートナーがいなくて出産しないと思っていても、まだまだ若いんだからこの先変わるかもしれないんですよ?」
ごもっともです。オカンからも言われます。
オカンも当時にしては結婚出産が遅く、私くらいの年代の頃は結婚願望すらなかったって言ってたもんね…

「卵子を採って置いておくだけです。手術費と保存してる間の維持費はかかりますけど、採っておいて後悔することはないと思いますよ。」
ごもっともです。でもなんか、そういうのじゃないんですよ。

いや、例えば今すぐこの場でちゃちゃっとできますよーとかならやってもいいかなーってなるかもだけど。
予定ない出産のために今からまた産婦人科も受けて排卵誘発の薬使って、わざわざ小手術してその分の費用も掛かって、その後の維持費も年間数万円…って考えるとなんか…何してるんだろってならないか?

っていうのは御託で。
ただのわがままで意地っ張りなだけなんですよ。
ハタから見たら完全にアホだけど、私は〝今〟の自分の意志を尊重したかった。
将来、万が一結婚して子どもがほしくなって妊娠できなかった私がいたとしても、それは今の自分を大事にした結果だから、すまんけど過去を呪ってくれ。

まあ今すぐに決めることではないから、と一旦持ち帰って1週間考えて、家族や親戚(たまたま盆だったので集まってた)とも話し合ったけど意志は変わらず。
みんなから猛烈に勧められた。
私だってもし私のような立場の人が身近にいたらそりゃ勧めるよ。
けど今回に限ってはケースが特殊すぎるからごめんな。
迷ったり悩む様子も一切なく「やるつもりはない」とワガママ貫き通す困った娘に、最終的にオカンは「まあ決めるのはあんたやからな」と、父は「yoneが元気でいてくれるならそれだけでいい」と。
とんだ親不孝者で申し訳ないけど、私はオカンと父の子に生まれてよかったって感謝してます。

1週間後、先生に改めて自分の意志を伝え、
卵子凍結はせずに治療開始していくことになりました。
バイバイ、俺の女性ホルモン…😌


さて、気を取り直して!いよいよ治療開始!
最初の抗がん剤投与日は9月9日。
抗がん剤は3週間おきに数時間かけて点滴で投与するんですが、初回はアレルギーや副作用が出ないか、経過を確認するために入院して行いました。
本来なら4日の入院で済むところ、土日挟んだのでまったり6日も入院。病院食美味しかったし院内にファミマとかスタバとか色々あるし快適だった〜!

事前に、「点滴中にも気分が悪くなったり、吐き気や動悸、手足の痺れをはじめとする副作用が出るかも」と説明を受けてたので身構えてたのですが、
さいわい私はそういった副作用もなく、ずっと元気でした!

↑総柄シャツの患者、嫌すぎる

ご飯もモリモリ食べてネトフリ見てゴロゴロして原稿してゲームして…と自由気ままにバカンス気分。
副作用は個人差があり、同室のおばちゃんは吐き気があってご飯が食べられない…😭と嘆いてたんですが、私は本当に何事もなく過ごしてたので、
(えっ抗がん剤って思ってたより楽なんじゃない!?これなら余裕で続けられるかも!)と完全に舐めプしてました。

様子はどうかと見舞いに来てくれた親や友達にも、「見ての通り元気でぇwこれ本当に抗がん剤入ってる?w生理食塩水とかと間違えてない?wって思ってたwwガハハww」と元気ぶりをアピール。
煽るな煽るな。

↑「毒薬のくせに全然効いてないんすけどw」
と舐め腐りながら撮った点滴の記念写真

点滴した翌日も翌々日も副作用なく過ごし、
いたって健康体のまま無事に退院。

そして退院翌日に、抗がん剤の影響で減った白血球を増やすための注射を打ち、翌日からは予定通り仕事に復帰できるぞ〜!と思ってました。

しかし本当の地獄はここからなのであった…


次回!『TCHPってな〜に?(仮)』
おたのしみに〜!(?)

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