最高位戦フェス2025【前編】
2024年10月12日(土)正午⭐️争奪戦勃発
最高位戦フェス2025のチケット争奪戦は、2024年10月12日(土)正午に火蓋を切った。狙いは昨年GetしたVIPチケットである。金額は昨年より1万円以上高いが、特典としてチームユニフォームが付いてくる。
時計を熟視し、12:00になった瞬間、販売サイトへアクセスし、VIPチケットを買い物カゴに入れ、予めグリップボードにコピーしていた希望同卓情報をペーストして、決済ボタンを押した。待つこと数秒、エラー画面が出た。どうやら、ミッションに失敗したらしい。仕方なく、購入を一般チケットに切り替え、申し込みをした。今回は無事に購入出来た。購入完了の確認メールが来たのは、12:02のことだった。
後で判明したことだが、VIPチケットは秒で完売。一般チケットは、2分で完売とのことだった。ギリギリのところで、一般チケットを購入出来たということになる。昨年の発売日は平日だった。今回は土曜日。この発売曜日が戦いを激化させた要因のひとつだが、なんと言っても、最高位戦の人気の上昇が最大の要因だろう。
最高位戦フェス2024との違い⭐️変化点
最高位戦フェス2024の記事は、前編、中編、後編と3部作でnoteに書いたので、良かったらご覧頂きたい。
最高位戦フェス2024で売り出したチケットは、VIPチケット10枚と一般チケット40枚(後に10枚の追加販売をし計50枚)で、参加できるのは僅か60名であった。
一方、最高位戦フェス2025のチケットは、VIP20枚、一般100枚で参加者枠は120名。前年の倍となる。これには理由があって、2024の会場は、スタジオと道場の2会場での開催であったが、2025はこれにガラパゴス神保町店が加わり、3会場となった。会場数が増えたことにより、参加人数を2倍にする事が出来たのである。
スタジオではチーム戦のパブリックビューイング、道場では最高位戦所属プロとの対局、ガラパゴスでは、物販と下剋上マッチの対局観戦、加えて参加型のイベント「フェス選手に挑戦!MJバトル」と「四つ巴!17歩バトル」が主な企画である。
下剋上マッチは、スタジオ対局と違って、卓のすぐ後ろでプロの対局を観戦することができる。最高位戦プロ達も会話をしながら、ギャラリーを背負って、いつもとは別の真剣対局をしている。滅多に観られない、フェスならではの企画である。
その昔、放送対局が無い時代、最高位戦のリーグ戦は、料金を払えば対局を同じ空間でリアルに観ること(見学)が出来た。そのシステムが無くなったのがいつかは定かでは無いが、下剋上マッチを観ながら、そんなことを思い出した。
最高位戦日本プロ麻雀協会が、『セガNET麻雀 MJ』とスポンサー契約を締結したことにより、このブースが出店された。道場対局の抽選でハズレて、推しのプロと対局できなくても、このブースで対局のチャンスがある。また、監督とは道場では対局できないが、ご本人を目の前にしてMJをプレイできる。非常にありがたい企画である。麻雀卓に座って、プロを含む4人がスマホを凝視ながら、黙々とMJに興じている風景は、なかなかシュールであった。
『Y.U-mobile』も最高位戦のスポンサーとして、このブースでイベントを企画してくれた。一局ではあるが、人気プロと麻雀対局が出来る嬉しい企画である。時間が短い反面、回転が早いのが、イベント向きであると思う。
会場はひとつ増えたものの、入場者数は2倍。必然的に会場の人口密度は高くなった。そこが唯一の難点であった。
最高位戦フェス2024との違い・・最後は個人的な話になる。昨年は息子と2人で参加した。が、今年は息子にフラれたので、友人2人、おじさん軍団計3名で参加した。この友人達とは、月一で20年以上一緒に卓を囲んでいる。気心が知れているので、ある意味 非常に楽であった。この「楽」には、"楽しい"という意味も過分に含まれている。
受付のサプライズ⭐️野口みちるプロ
受付は予め、スタジオ、道場、ガラパゴスいずれかをGoogleフォームてエントリーする。今回は僕の独断で道場を指定した。12時半から茅森プロとの同卓があるからである。ちなみに友人2人は17時半の部で、それぞれセガサミーフェニックスの醍醐大プロ、第49期 新最高位の石井一馬プロとの同卓が決まっている。
道場のドアをくぐって、迎えてくれたのは、野口みちるプロであった。彼女は最高位戦のベテランプロで、20年くらい前に、和田聡子プロが経営する「めろんの樹」熊谷店で、偶然に同卓したことがある。その事をみちるプロに話をしたら、彼女もびっくりしたようで、「聡子ちゃんとは仲良しで、帰省した時にお店に寄ったのかな?」と返してくれた。ここで僕は質問した。彼女が群馬県出身であることは知っているので、実家は何市にあるか尋ねた。彼女の応えは「太田市」だった。
『マジ?僕、大泉町!隣じゃん!』興奮のあまり、タメ口になった。
『中学はどこですか?』この質問には意味がある。みちるプロの実家がある地区を特定できるからだ。ところが、彼女の応えはそれを裏切るものだった。「足利学園の中等部」だった。賢くて裕福な家庭の子が進む私立中学校である。
ただし、今では名称が変わって、白鵬大学足利中学校となっている。
次の入場者が入って来た。受付業務が停滞するため、会話は一旦ここで終わった。後で杉山安澄プロが、野口みちるプロが勤務している「禁煙麻雀BAR "R"」を紹介してくれた。群馬の田舎者には知る由もない、武蔵小山という駅の近くにあるそうだ。機会があったら行ってみようと思う。
受付では推しのチームを訊かれる。僕は推しの日向プロが所属している「瑞原ゴリランド」。友人のH氏は瑞原プロを推しているので、同じくゴリランド。友人のT氏は、同卓する醍醐プロが所属する「直也モンバンズ」であった。
道場12:30⭐️VS茅森早香プロ
後から、振り返ると初回の道場は空いていた。僕が茅森プロと優先対局する間、友人二人は抽選無しで、それぞれ 現 發王位の有賀一宏プロ、天鳳位を2回取ってからのプロ入りした岡本壮平プロと、対局出来ることになった。
僕は西家スタートで、上家には茅森プロがいた。昨年10月のベルバードのオフ会に続き、2回目の同卓となる。ご本人は勿論僕のことなど覚えていない。下家には最近麻雀を再開したという女性、対家には茅森プロと同じユニフォームを纏った男性が座っていた。僕は彼に質問をした。『何故チームユニフォームを着ているのですか?』彼は心做しか気まずそうに応えた。「VIPチケットが買えたから・・」てっきり、当日受け取るものだと思っていたVIP特典のチームユニフォームは、事前に背面に名入れで届けられたことを知った。これならイベント当日に着て来れる。最高位戦フェス運営スタッフの心遣いに、しみじみと感嘆した。
その対家の彼は茅森プロと、親しげにタメ口で話をしている。よくよく事情を聞くと、それもそのはず、彼は茅森プロがプロデビューする前に、茅森プロが勤務していた雀荘の常連客だったそうだ。かれこれ20年以上の付き合いになる計算である。茅森プロは開局前に、プロデビュー前の19歳の時の写真を、スマホで見せてくれた。『今の方がずっと綺麗ですね』と僕が正直な感想を洩らすと、茅森プロは何も応えず、ただ嬉しそうに微笑んだ。
対局が始まった。ルールは最高位戦ルール(一発・裏ドラあり・赤無し、3万点持ちの3万点返し、順位点は1位+3万点、2位+1万点、3位▲1万点、4位▲3万点)である。東場は茅森プロが軽快に和了を重ね、4万点超えの暫定トップだった。
その茅森プロを止めたのが、対家の彼だった。南1局の親番で4,000オールを和了って、茅森プロをあっさり逆転。さすがVIPチケットをGetた人は、もっている。 ラス前、最後の自分の親番で、ドラポンをしている下家に、満貫を献上して親番を手放す。オーラス時は、13,100点持ちの一人沈みのラス目だった。3着の下家の親とは18,900点差。跳満ツモでも届かない。
とりあえず、他家からリーチがかかることを期待し、跳満ツモを目指す手組をした。7巡目、下記の手牌となった。
123のチャンタ三色か、234の三色が狙える。123のチャンタを狙うには、3牌の手変わりが必要である。一方234の三色を狙うにしても、四萬が場に1枚飛んでいる。残りの3枚も六萬がドラなので、他家に手の内で使われている可能性が高い。山にあったとしても、1枚くらいか?筒子が場に高いこともあり、最終的には、手なりで2筒・4筒を落とす選択をした。跳満から絶望的に遠ざかったが、9巡目に下図の聴牌が入った。
ほぼラス確定のリーチを掛けた。その3巡後、親からリーチ棒が投げられた。か細い条件を満たせば、着順アップの可能性が僅かではあるが出てきた。
その次巡3筒をツモってきて河に放った。もし、七八萬塔子をはらっていたら、ここで一萬切りのフリテンリーチをかけるという、もうひとつの跳満ルートを逃し嫌な予感がした。ところが、麻雀は何が起こるか最後まで分からない。お互いが和了牌をツモらず・掴まずで、自分の海底のツモまで場は進んだ。僕がツモった最後の牌はドラの六萬、そして裏ドラが一萬だった。最悪でリーチ・平和の手が、3,000-6,000 に化けて、僅か100点差で3着に浮上した。
闘いが終わり、スタッフの方に4人での記念写真を撮って貰った。解散際、茅森プロに『りく君に・・』とプレゼントを渡したら、数分後Xでフォローバックして戴いた。茅森プロのファンの心理を理解した最高の御返しに、心は感謝と嬉しさで満ち溢れた。
【中編】に続く