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BEASTスポンサーの日常⑯〜第4回Moトーナメントに出場した(2次予選)
ゲストの名はこうちゃんプロ
Moトーナメントの2次予選の1月17日(金)、monoのカレンダーを見ると「こうちゃんプロ」がいつの間にかゲストに入っていた。
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こうちゃんプロ=渡辺航平プロ=元QuizKnockのこうちゃんである。
前の記事にも書いたが、渡辺航平プロを私的に開催する麻雀大会のゲストの一人としてオファーをして、受諾してもらったのが昨年の9月。こうちゃんとはそれ以来になる。
Moトーナメントの前日、渡辺航平プロにDMを送った。明日monoに偶然行くスケジュールになっていたので、現地でお会いしましょう・・と。焼きまんじゅうの差し入れするオジさんが居たら、それが僕ですという一文も添えた。僕の顔を覚えてない確率80%に対する保険である。
ルーティンでゲン担ぎ
僕は「昭和オカルト雀士」である。なので、前回勝ったとしたら、前回と同じ行動を取り、勝つ確率を高めることを普通に行なう。今回も同じ時間の電車で赤羽へ向かった。
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店に着き、前回と同様に食事を頼んだ。しかし、ご飯が炊けるのに30分かかるという。なので、待ち時間に一半荘打つことにした。
メンバー2入りで、そのうちの1人が、渡辺文哉プロだった。開局早々、僕は渡辺プロに質問をした。『何故プロ1年目で王位を獲れたのですか?』
渡辺プロの応えは明快だった。「マグレです!」
「お前謙虚になったなー」という声が周囲から聞こえてきた。マグレで獲れるタイトルでないことは、僕は十分に理解している。はぐらかされた感はあるが、お客さんが来店し卓に入り、渡辺プロが卓から抜けた。それ以上の追求は不可能になった。
その半荘は3位に終わった。ツキを消費しなかった・・と、その半荘を総括した。
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カウンターで食事を摂った。monoで食事をするのは3回目だが、総じて美味い。食後に受付で『こうちゃんと同卓できますか?』と尋ねた。「難しいですね〜」という応え。閉店まで同卓予約が埋まっているようだ。中々の人気である。
こうちゃんのゲスト卓が終局したので、間隙を縫って差入の焼きまんじゅうを、こうちゃんに手渡した。挨拶だけで会話は出来なかった。
そしてもう一半荘打った。今回は2着。上り調子である。こうちゃんにサインを頼みたいのだが、なかなかチャンスが来ない。そこでスタッフさんに色紙と名刺を渡して、こうちゃんのサインをお願いした。そして、店内の自販機でエナジードリンクを買い、トーナメントの時間が来るのを待った。ルーティンは、これでほぼ完遂した。
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2次予選の闘牌
第一半荘
トーナメント用の卓にスタッフさんが案内してくれた。5分前に3名揃が揃ったので場決めをした。開始時刻の20時、足早に壮年のスーツを纏った男性が入店してきた。スタッフさんが、その男性をトーナメント卓まで案内した。待ち人は、本日対戦する瀧澤プロだった。
対局が始まった。瀧澤プロが起家、新社会人っぽい青年が南家、如何にも打てそうな青年が西家、そして僕が北家でスタートした。
瀧澤プロはプロの貫禄を如何なく対局で発現し、初和了を決めた後も、順調にリードを広げていった。一方、新社会人風の青年は、明らかにツイていた。リーチ合戦のめくり合いを勝ったり、他家からリーチが掛かった同順に、薄い待ち牌をツモったり。好対照だったのが、如何にも打てそうな青年だった。親で跳満をかぶったり、リーチ合戦で放銃したりと、この半荘では麻雀の理不尽を一人で背負っていた。
トップは瀧澤プロ、2位は新社会人風の青年、僕は18,800点持ちのぶら下がりの3位、ラスは打てそうな青年だった。打てそうな青年は、ラスを引いても顔色ひとつ変えなかった。次戦は彼が逆襲に転じる予感がした。
第二半荘
二回目の半荘は、打てそうな青年が起家、瀧澤プロが南家、新社会人風の青年が西家、僕がまたもや北家スタートだった。
僕の予想通り、東パツから打てそうな青年の先制攻撃が始まった。まずは、仕掛けから2,000オールを和了ると、一本場で下記の手を瀧澤プロからリーチ一発で仕留めた。
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早いリーチに安全牌に窮した瀧澤プロは、不要牌の六萬を打牌として選択し、結果12,000点の放銃となった。流局を含め東1局4本番、瀧澤プロが1000-2000で親の連荘を止めた。
現状の通過ラインは、おそらく瀧澤プロと打てそうな青年である。ただ、瀧澤プロは現時点でこの半荘は暫定ラスで、素点を大きく失うと、敗退の可能性があるので、うかうかしていられない。
いずれにせよ、瀧澤プロを除く三者によるトップ争いにより、通過者が決まる可能性が高い。僕は大物手に恵まれないものの、南3局に入った時点で、27,300点の2着目というポジションだった。トップとは約14,000点差である。ここで今日一番の配牌を貰った。赤3枚の平和二向聴である。リーチ時の牌姿は以下の通り。
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その3巡後、親の新社会人風の青年から追い掛けリーチが入った。二人の一騎打ちと思いきや、トップ目の打てそうな青年が勝負に割って入った。親のリーチ後に二副露目を入れて、一歩も引かない。14巡目、三副露目を入れた下家の青年が、半ば観念したように、四萬を河に放った。僕は『ロン』と発声し裏ドラを開けた。裏ドラは乗らなかったものの、8,000点の直撃でトップに躍り出た。打てそうな青年との得点差は3,700点。点数こそ僅かに上回っているが、不安しかなかった。
前局、親を含めての二軒リーチに真っ向から立ち向かい、捌こうとする青年の姿勢と気迫に圧倒された。オーラスの親では、捲られる予感しかなかった。
そのオーラスの親番、瀧澤プロは安全圏の3着に浮上しており、新社会人風の青年はラスに落ちていた。しかし、厳しいながら現実的な条件は残っていたと思う。
一方僕は、二人聴牌なら流局時に伏せれるが、一人ノーテンだと着順が落ちる。それを念頭に入れ、役あり聴牌を狙うが、配牌から対子で持っている白が、いつまで経っても鳴けない。13巡目、仕掛けを入れて白を雀頭の役無し形聴を入れた。そして、16巡目上家の新社会人風の青年が役牌の北を2鳴きした。おそらく、次局に勝負を賭けての聴牌取りだろう。しかし、僕の予想は外れた。
同巡、新社会人風の青年が、下家の打てそうな青年が切った9筒に「ロン。北、チャンタ。2,600点」と発声した。所謂トーナメント戦では意味の無い、条件を満たさない和了であった。振り込んだ打てそうな青年は、顔色ひとつ変えず点棒を払った。スコアチェックを終え、最後の一礼をした後、打てそうな青年は、颯爽と去っていった。
RMU所属 瀧澤光信プロ
新社会人風の青年も去り、卓には瀧澤プロと僕との二人が残された。どちらからとも言う訳ではなく、感想戦が始まった。「強かったですね、彼」と瀧澤プロ。『そうですね。もう1局あったら、捲られていたでしょう』と僕。「自分も公式戦のトーナメントで同じ目に合って、憤慨したことがありましたよ。その方は先輩の女流プロでしたが、後で考えたら、生涯成績を考えてのラス確の和了だったのかもしれません」RMUでは所属プロの生涯成績もホームページ上で公開されていることをこの時知った。
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その後も麻雀談義は続いた。瀧澤プロはある日突然麻雀熱が燃え始め、一念発起してプロテストを受けたとのこと。RMUは受験資格である年齢制限が比較的高いので、プロ団体として選んだということ。最高位戦と違って、ペーパー試験で一般常識問題が無いこと。入会して一定期間は他団体のタイトル戦に出場することを制限されているが、もうじき制限が解除されるとのこと。野田真先プロが同期で仲が良いこと。野田プロの紹介で、このトーナメントに出場することになったこと。RMUのプロになったはいいが、多井さんや松ヶ瀬さんと未だに会ったことが無いこと。最近4度目の結婚をされた阿部孝則プロは、とても優しい人であること。白田みおプロも、優しい女性であること、等々、RMUの事を差し支えの無い範囲で話してくれた。
県立太田高校卒業生3名がmonoに集結!
瀧澤プロが一杯飲みたいと言うので、カウンター席に移った。瀧澤プロはハイボールを注文し、僕はノンアルコールカクテルをメニューに無いのにオーダーした。暫く歓談を続けていると、「そうはなさん、今晩は!」という声が聞こえた。
振り返ると見覚えがある青年が立っていた。群馬ネタで盛り上がっていた、こうちゃん卓に居た人物だ。その瞬間、彼の名前が脳裏に浮かんだ。
『ゲ◯◯リ◯◯さん!?』彼のハンドルネームを口にした。ビンゴだった。彼とは某麻雀イベントで知り合い、太田高校卒業生と知って、私的に開催する麻雀大会に誘った人物だ。おそらく、同じ高校出身のこうちゃんがゲストでmonoに来ると知って、来店したに違いない。
数分間話をした後、ゲ◯◯リ◯◯さんは、帰って行った。太田高校卒業生3名が、赤羽のmonoに集結した偶然に感慨を抱いているようだった。
こうちゃんは、ゲスト契約終了時刻の22時過ぎに「お疲れ様でした」という言葉と共に、monoから去って行った。
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その後閉店まで瀧澤プロと歓談を続け、二人で駅に向かった。初対面ではあるが、麻雀好き同士、話は尽きなかった。
別れ際、瀧澤プロが菅原千瑛プロ推しであることを聞き出した(笑)。瀧澤プロはアマチュア時代に菅原プロと同卓したことがあり、めっちゃ可愛かったと言っていた。その気持ちは良く解る(笑)。
3次予選に向けて
第3次予選については、後日DMで連絡するとのことだった。幸運にもここまで勝ち上がれたが、次回は自分の真価が問われる。勝ち上がってきた猛者達に勝つには、運しか無い。第5回monoトーナメントは無いものとして、これがラストチャンスだと考えて、麻雀のツキが訪れるような日常生活を送ろうと思う。
重ね重ね申し上げるが、僕は「昭和オカルト雀士」である。僕がトーナメントの最終予選を勝ち抜けるかどうかは、麻雀の神のみぞ知る。卓に付く前までが勝負なのである。
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(3次予選編に続く)